百恵の唇 愛獣
劇場公開日:1980年12月26日
解説
スター同志がし烈な戦いを展開する芸能界を舞台に、人気歌手のスキャンダルをあばく“トリックガール”の暗躍を描く。「日刊スポーツ紙」に連載されている響京介の原作を映画化したシリーズ第二弾。脚本は「団鬼六 薔薇地獄」の桂千穂、監督は「のけぞる女」の加藤彰、撮影は「快楽学園 禁じられた遊び」の米田実がそれぞれ担当。
1981年製作/69分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1980年12月26日
ストーリー
今年のレコード大賞は七割方、人気歌手夏明美に内定していた。明美のプロダクションの社長、吉岡が金と政治家と女を使って根回しをしていたのだ。残りの不安は、ライバルの人気俳優、田浦と結婚を控えた五木洋子の存在である。そこで、洋子を蹴落とすため、スターのスキャンダルをあばくトリックガール、楠茉莉を雇った。洋子とマネージャーの大道は田浦を交え、財界の大物、南原と結婚式の日取りについて話していた。南原と田浦は男と男の関係でもあった。大道の悩みは、ポスト洋子のことだったが、他にも円満引退に気がかりなことが一つあった。それは、洋子が、高校のとき、盗みに入った高校の事務室で警備員にみつかり、強姦され、同級生のケイとその警備員を殺してしまったことだ。この事件は洋子、大道、ケイと恋人の和彦しか知らない。シャブ中のケイはそのことで洋子を恐喝していた。大道はその事実がバレないうちに洋子を引退させたかった。ある晩、洋子から金を受け取ったケイと和彦は突然、現われた茉莉にKOされてしまう。そして、ケイは、茉莉のレズテクニックで洋子の過去を喋ってしまった。一方、今回限りでケリをつけようとした大道は、和彦を川に投げ込み、ケイを殺し、茉莉の仕業にしようとした。数日後、洋子は無事、引退する。そして、明美は大賞を受賞した。茉莉は何とか殺人現場から脱出、吉岡に洋子の報告書を提出するが、明美はすでに大賞を受賞、そしてスキャンダルも起きなかったことから、吉岡は報酬の支払いを拒否した。そこで茉莉は同時に調べていた明美の前歴を提出。驚く吉岡の前から札束を持って去っていくのだった。