悪魔に魂を売った男

解説

フランス、パテ会社から発売されたパラジウム・オヴ・パリー映画で、有名なオスカー・ワイルド氏の詩を基に、フランス小説家ピエール・ヴェベール氏が原作を書いたもので氏は又俳優としも出演している。脚色・監督はピエール・カロン氏。無声。

フランス
原題:The Man Who Sold His Soul to the Devil

ストーリー

株に失敗した銀行頭取ビアンヴヌーは破産の悲運に遭い自殺せんとした。その刹那に悪魔が現れて彼の魂を金にて購う事を提言した。かくて一日一千万フランの約束で魂を売り、同時に日々その一千万フランをことごとく消費すべき事、万一これを行わざる時は地獄に落とさるべき、又金を故意に紛失、破棄、分与等なさざる事という契約書を作成した。彼は最初この絶大の幸福をこの上もなく喜び味わったが次第に栄華の夢にあき日々の金を費す方策も尽き、余命も少い境遇となった。折りから彼はふと知り合った一人の美人女工に恋する様になり、彼が奇妙なる薄命を語ったが、彼女から「人類の幸福を購う為に貧民に金を寄与する」策を教えられ、彼は再生の思いでそれに着手した。「幸福を購う」のであるから悪魔も如何とも致方なく遂に彼に妥協を申し込んで契約書を焼却する。女工と結婚した彼は、かくて社会改善に努力すべく志し、新生涯に入った。

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