娼婦マヤ
劇場公開日:1952年7月22日
解説
シモン・ガンチョンの戯曲『マヤ』を「密会」のヴィヴィアーヌ・ロマンスが製作し、主演した一九四九年作品で、原作者ガンチョンと監督を担当したレイモン・ベルナール(「第三の接吻」)が共同脚色している。撮影は「血痕」のアンドレ・トーマ、音楽は、「オルフェ」のジョルジュ・オーリックである。主演はロマンスを中心に、「マルセイユの一夜」のマルセル・ダリオ、「モソパルナスの夜」のインキジノフ、及びルイ・セニエ、新人ジャン・ピエール・グルニエらが出演している。
1949年製作/フランス
原題または英題:Maya
配給:新外映=NCC
劇場公開日:1952年7月22日
ストーリー
港。娼婦達は、次々に入港して来る船員達をその腕に迎え入れた。その一人ベラ(V・ロマンス)は、心に決めた愛人もなくどんな男にでもその身体を売る美しい女であった。或日港へ入って来た船員ジャン(J・P・グルニエ)は彼女の裏に故郷で捨てられた女の面影をみつけた。彼が卒然と立去ったあと、ベラは訪ねて来た百姓から、彼女が田舎へ里子に出していた子供か死んだことを聞かされた。喪服を借りて葬式に出かけようとした彼女は、町で男達にからかわれ、空しく引返さねばならなかった。また或日、ベラの部屋には血にまみれた船のボーイ(マルセル・ダリオ)も飛込んで来た。彼は船客の侯爵夫人に目がくらみ、それを仲間に笑われて殺人を犯して来たのだった。彼女が上着を洗ってやって彼を送出すと、ジャンとつづいて警官が入って来た。ジャンはベラと部屋にいたことを証言、警官を帰した。彼はベラに、新らしい土地で二人きりの生活をはじようとすすめに来たのであった。ベラを訪れたインド人のカシミルは、故国の女神マヤの話を引いて恋は無常だと教えたが、ベラの心の中には押さえきれぬ新生活の希望が湧いていた。しかしジャンは、下船の連絡に船へ帰った処策略で船を出航させられてしまった。ベラはいつまでもジャンを待ち続けたが、やがて彼が帰って来ないことが判った時、また安物の宝石をつけて店の門口に立つ彼女の姿がみられた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- レイモン・ベルナール
- 脚色
- シモン・ガンチョン
- レイモン・ベルナール
- 原作戯曲
- シモン・ガンチョン
- 台詞
- シモン・ガンチョン
- 撮影
- アンドレ・トーマ
- 美術
- レオン・バルザック
- 音楽
- ジョルジュ・オーリック