雲の中の散歩
劇場公開日:1951年1月26日
解説
「靴みがき」「自転車泥棒」のチェザーレ・ザヴァッティーニ、「平和に生きる」のピエロ・テッリーニ、及び製作者のジュゼッペ・アマートのオリジナル脚本を、イタリア映画の最古参、最近「初聖体拝受」で注目されているアレッサンドロ・ブラゼッティが監督したコメディ。音楽は「靴みがき」「自転車泥棒」のアレッサンドロ・チコニーニが担当している。ジーノ・チェルヴィ、アドリアーナ・ベネッティを中心に、エンリコ・ヴィアリシオ、ジュディッタ・リッソーネ、「平和に生きる」のアルド・シルヴァーニが共演する。
1943年製作/イタリア
原題または英題:Quattro Passi fra le Nuvole
配給:イタリフィルム=松竹
劇場公開日:1951年1月26日
ストーリー
口やかましい妻君に日夜悩まされている中年の菓子外交員パオロは、或朝商売に出る汽車の中で美しい女性に出会った。バスの中で再び偶然顔を合わせた時、彼は女が何か曰くありげなのに気付いた。女マリアは、ひとりで都会へ出ているうち、恋人の子を妊ったが、男には逃げられ、働くことも出来ず、今実家へ帰ろうとする所であった。この身上話をしながらマリアは、頑固者の父をごまかすためほんのちょっとの間、夫のふりをして一緒に実家へ来てくれぬかと、パオロに頼む。人の好い彼は結局マリアとの同行を承諾した。実家では娘が結婚して戻って来たというので大騒ぎになった。パオロはひっこみがつかなくなり、不承不承その夜はマリアと同宿させられる羽目におちいった。部屋を抜け出したパオロは戸外の乾草の中で夜を明かし、翌朝マリアの父の案内で農場に馬車を走らせた。二人の心には暖いものが流れ合った。しかし、マリアの家へ戻ると、パオロの鞄の中の写真から、嘘がバレてしまっていた。激怒した父親はマリアを勘当するといきまいた。パオロは静かに彼をなだめた。父の心も和み、パオロは気特よく自分の家へ房って来た。しかし、そこでは、出かけた時と同じ妻君の小言が、またもや彼に襲いかかって来るのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アレッサンドロ・ブラゼッティ
- 脚本
- チェザーレ・ザバッティーニ
- ジュゼッペ・アマート
- ピエロ・テッリーニ
- 製作
- ジュゼッペ・アマート
- 撮影
- ヴァクラフ・ヴィッヒ
- 音楽
- アレッサンドロ・チコニーニ