戦線の08/15

劇場公開日:

解説

この前封切された「〇八/一五」の続篇。ハンス・ヘルムート・キルストの原作をエルンスト・フォン・ザロモンが脚色した。監督は第一作を演出したパウル・マイ。撮影のゲオルク・クラウゼ、音楽のロルフ・ヴィルヘルムと同じスタッフで作られている。出演もまた前に同じ、ヨアヒム・フックスベルガー、パウル・ベジガー、ヘレン・ヴィダ等である。

1955年製作/110分/ドイツ
原題または英題:08/15 Zweiter Teil
配給:映配
劇場公開日:1956年5月2日

ストーリー

ルシュケ大隊第三中隊は一九四二年の冬に東部戦線へ出動した。戦死したルシュケ少佐の後任としてフォン・ブレーニエス中佐(O・E・ハッセ)が大隊長に就任した。彼は対戦車砲の名手となったフィーアバイン伍長(パウル・ベジガー)を無線通信機の補給を受けるため本国に派遣を命じる。本国の部隊では前線よりも厳格でシュルツ(エメリッヒ・シュレンク)は今では本国守備隊の中尉として依然と兵営内を一身で支配していた。さて前線では、新しい中隊長として今まで参謀だったヴィッテラー大尉(ロルフ・クッチェラ)が着任していた。第三中隊は次席のヴェーデルマン中尉(ライナー・ペンケルト)が中隊長代理として勤務していたが、新中隊長は前線にはそくしない人事一新を断行した。第三中隊にいるかつての訓練係プラツェック曹長は依然として、中隊内部の党派組織の大立物であり、アッシュ曹長との間は二派に別れているが、昔のような反抗心はもっていなかった。本国に帰ったフィーアバイン伍長は、恋人のイングリットに会ってさえ、彼の孤独は慰められなかった。だがそのフィーアバインもやがて無線電信機を手に入れて輸送機で前線にもどる。前線ではヴィッテラー中隊長が無意味な砲撃を実施してかえって部隊内に混乱を招いていた。そんな時、前線に三人の若い女性を交えた慰問隊がやってくる。その慰問演芸会が催された日に、戦線の状況は急に不利になり、部隊は後退を余儀なくされる。撤退開始と共に敵陣からの猛烈な砲撃に会う。この不利な情況の中で、フィーアバインに中隊長は対戦車攻撃を命じるが、いよいよあぶなくなると中隊長は車で逃げ出してしまい、後に残ったフィーアバインは戦車の下敷きになって戦死する。かけつけたアッシュとコヴァルスキーは彼の無惨な死体から遺書をみつけて、それをしみじみと読むのだった。

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