第四の性

劇場公開日:

解説

製作者のミシェル・ビシャールがみずから脚本を書き監督した若人の愛と性を扱った映画。撮影は「土曜族に夜はない」のマルセル・コンブ、音楽は「両面の鏡」のルイギ。出演者はブリジット・ジュラン、新人リシャール・ビンクレール、「穴」のフィリップ・ルロワ、ニコール・ビュルジョなど。

1961年製作/フランス
原題または英題:Le Quatrieme Sexe
配給:東急
劇場公開日:1963年6月22日

ストーリー

美しい女性サンド(ブリジット・ジュラン)は、自分のスタジオで気ままに絵をかき生活していた。そんな彼女を世間では“第四の性”と呼んだ。異性や同性を愛さない女というのだ。パリには画家の卵が大勢いた。ミッシェル(リシャール・ビンクレール)もその一人だった。ある日、妹カロリーヌ(ニコール・ビュルジョ)が故郷から出てきた。その夜、ミッシェルは妹をパリ見物させ、帰途あるバーに立ち寄ると、そこでサンドに逢った。妹カロリーヌが彼女に興味を示すと、ミッシェルは、彼女は第四の性で普通じゃないと言った。ある日、サンドはカロリーヌに近づきパーティーに誘った。このパーティーはセクシーなヌード・ダンサーの踊り、古代音楽とモダンジャズと変っていた。妹の帰りの遅いのを心配したミッシェルは、友人からサンドのパーティーに行ったことを聞きアトリエへ出かけた。すると、妹がヌードになっていたのだ。怒ったミッシェルはサンドのほおを激しく殴った。サンドも負けてはいず敢然とミッシェルに掴みかかり、二人は床の上にくずれ落ちた。そしてどちらからともなく体を求め合った。翌日、ベッドで眼ざめたサンドは、以前とは全く違った自分を発見した。スラックスが味気なくなり、美しい衣服が眼につき始めた。だが、ミッシェルは彼女に見向きもしなかった。一方、ミッシェルはあい変らず地面に絵をかいていた。サンドはそっと近づき彼が投げ出したチョークを取ると、眉毛の下を色どり始めた。ミッシェルはその指を、それから腕を“第四の性”が失なわれた一人の女、サンドを、愛情のこもった瞳でじっと見つめた。二人の口もとに自然と微笑がのぼってきた。

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