壮絶鬼部隊

劇場公開日:

解説

第二次大戦、北アフリカ戦線で壮烈玉砕したイタリア部隊を描いた戦争映画。アンジェロ・デ・ジリオ、ガブリエレ・シルヴェストリとグイド・マラテスタの共同脚本をグイド・マラテスタが彼の第一回作品として監督した。撮影は「青春群像」のルチアーノ・トラザッティ、音楽を「エロデ大王」のロベルト・ニコロージが担当。出演は「南十字星の下」のファウスト・トッツィ、ガブリエレ・ティンティ、ロッサナ・ローリ、ピエール・クレソワ等。製作ガルソン・グリエルメティ。黒白・シネパンスコープ。

1958年製作/イタリア・スイス合作
原題:El Alamein
配給:イタリフィルム=エイショウ・トレイディング・カンパニー
劇場公開日:1960年5月27日

ストーリー

1940年の春、北イタリアのヴィアレッジョで、富豪の息子セルジョ・マルキ(ガブリエレ・ティンティ)はイギリスの美人歌手ナンシー(ロッサナ・ローリ)と激しい恋をした。その年の六月、イタリアは枢軸国ドイツの要請で連合国と交戦状態に入った。セルジョは応召し、ナンシーは本国に帰らずイタリアにとどまった。ある日、ナンシーは訓練中のセルジョに面会に行った。が、上官のブルスキ大尉(ファウスト・トッツィ)は敵国女性との面会を許可しなかった。それ以後セルジョはブルスキの仕打を憎んだ。ブルスキ隊は北アフリカ戦線のエル・アラメインに出発した。イギリス軍は空陸両面からの大攻勢を開始した。ロンメル麾下の独伊枢軸軍は敗走し、ブルスキ隊は砂漠の一角に孤立した。が、あくまでも陣地を死守せよと命じられた。セルジョはブルスキに撤退を申入れたが拒絶された。敵戦車隊は激しくブルスキ隊を攻撃した。ブルスキは戦死、敵は退却したが弾薬は残り少かった。捕虜の英軍大尉ムーアはセルジョに無用の抵抗をやめて、降伏しろといった。が、隊長になったセルジョは、最後の一兵まで闘う決意を固めた。また、愛するナンシーがカイロで負傷兵の慰問をしていることを知った。降伏勧告の軍使が来た。セルジョの決意は変らなかった。ムーアを使者に引渡し、最後の決戦準備をした。夜明け前、総攻撃は開始され、味方は次々に倒れていった。体当り攻撃も空しく、最後に残ったセルジョも敵弾を受け人事不省におちいった。数日後、セルジョはイギリス軍の野戦病院に収容されていた。そこにムーア大尉がナンシーを連れて来た。再会を喜ぶ二人の前に、戦争は日に日に激しくなり、平和が訪れるには程遠かった。

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