純愛日記

劇場公開日:

解説

若い世代と大人たちとの断絶の現代の中で若い二人の淡い感情とセックスへのおののきと憧れを描いた作品。監督は脚本・編集ともに弱冠26歳の新人ロイ・アンデルソンが担当、撮影は「みじかくも美しく燃え」のヨルゲン・ペルソン、音楽はビヨルン・イスフェルトが各々担当。出演は監督のアンデルソンに発見された女優カリン・ファルクの息子ロルフ・ソールマン(15歳)、何千人もの候補者から選ばれたアン・ソフィ・シリーン(16歳)、アニタ・リンドブロム、バーティル・ノルストレム、マグレート・ヴェバースなど。

1970年製作/スウェーデン
原題:A Swedish Love Story
配給:松竹映配
劇場公開日:1971年6月25日

ストーリー

ストックホルム郊外にある療養所におじいさんを訪ねた15歳の少年ペル(R・ソールマン)は、庭で黒いグレートデンを連れた少女に魅せられた。美しい瞳とあどけない仕草、カモシカのようなしなやかな足、ペルは胸が高まるのを感じた。恋と呼ぶにはあまりに淡いものではあった。愛用のモペットで街へ帰ったペルは少女のことが忘れられなく探し求めるが、ある日小さなスナックで少女に出会った。やがて友達から紹介されたペルは、少女の名がアニカ(A・ソフィ・シリーン)という可愛いい14歳の少女であることを知る。二人は急速に親しみを感じ、楽しいデートを重ねる。アニカの父ヨーン(B・ノルストレム)と母エルサ(M・ヴェバース)や、ペルを誘惑しようとしたエバ(A・リンドブロム)などの大人の世界を軽蔑し反撥を感じる二人の間には淡い絆のような愛情も芽ばえ、夏のさかりに二人は愛を確かめ合うようにベッドの中へ……。ある日、ペルは二人の仲を引き裂こうとするアニカの男友達に乱暴されたが、逆に二人の心は固く結ばれていった。夏の終わり、アニカはペルの別荘を訪れた。美しくあかね色に染まった夕暮れの風景の中に、幼く、純粋な二人の姿はあった。「もう決して離さない……」

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