ユダヤ六〇〇万の虐殺者 アイヒマン追跡作戦

劇場公開日:

解説

ナチスのユダヤ人絶滅計画の責任者アドルフ・アイヒマンを主人公にしたドラマ。ルイス・コプレーの脚本をR・G・スプリングスティーンが監督した。撮影に当ったのはジョセフ・ビロック。音楽はアレックス・アレキサンダーである。出演するのはアイヒマンによく似たワーナー・クレンペラーのほかドナルド・ビューカ、ルタ・リーなど。製作はサム・ビスコフとデイヴィッド・ダイヤモンド。

1961年製作/アメリカ
原題または英題:Operation Eichmann
配給:アライド・アーチスツ
劇場公開日:1961年4月25日

ストーリー

1941年、ナチのヒムラー内相が“ユダヤ問題最終解決”命令をアイヒマン大佐(ワーナー・クレンペラー)に伝えた時に、ドイツ国内のユダヤ人の悲劇ははじまった。アイヒマンはガス室による大量殺人を考案したのだ。毎日ドイツ各地の収容所にユダヤ人が送られて来た。巧妙にカモフラージュされた体制の下に、ユダヤ人たちは死の部屋へ送られていった。アウシュヴィッツ収容所で両親や妹を殺されたデヴィッド(ドナルド・ビューカ)は、強制労働にまわされ命だけは助かった。彼は後年イスラエルの秘密調査機関ハガナで活躍する運命にあった。アイヒマンには多くの女がいたがアンナ・クムプ(ルタ・リー)もその1人である。1945年にヒットラーのナチが崩壊すると、アイヒマンは米軍捕虜収容所に入れられたが、たくみに身分をいつわった。彼は、そこでの追求がきびしくなると脱走し、ベルリンでアンナに落ち合うとユダヤ人から没収した宝石類を携えてスペインへと逃げた。アイヒマンの足取りは永い間つかめなかった。たまたまアンナが時計を修繕に出した。時計屋は強制収容所にいたことがあったので、その時計に見覚えがあった。アイヒマンがユダヤ人からとり上げたものだったからだ。時計屋はアンナとアイヒマンの写真をハガナ機関に送った。それが唯一のしかも始めてのアイヒマンに関する情報だった。成長したデヴィッドらがスペインに急行した。だがアイヒマンは地下のナチ党員の助けでまたもやスペインを脱出した。2年たった。ブエノス・アイレスでアンナと再開したアイヒマンはナチ地下党員の世話である工場に勤務した。一方ハガナ機関もアイヒマン追求を続け、彼の所在をつきとめた。アイヒマンの思い上がった行動はだんだんナチ地下党員の非難をあび、ついに同志からも命をねらわれ出した。メキシコに逃れようとするアイヒマンにはナチの刺客と、それを見張るデヴィッドらのハガナ機関員たちがつきまとった。刺客に気づいたアイヒマンは彼を逆に倒そうとした。車で後をつけていたデヴィッドたちは、ここで遂にアイヒマンを捕らえることが出来た。彼の15年にわたる逃走も終りをつげたのである。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く