晩春(1935)

解説

「台風」「グランド・ホテル」のエドモンド・グールディングが原作・脚本・監督・製作した映画で、「泉」「林檎の頬」のアン・ハーディングと「彩られし女性」「お人好しの仙女」のハーバート・マーシャルが主演する。助演者は「愛の隠れ家」「空の軍隊」のモーリン・オサリヴァン、舞台から来た新人ルイス・ヘイワード、「世界一の金持ち娘」「三日姫君」のヘンリー・スティーブンソンで、撮影は「影無き男(1934)」「古城の妖鬼」のジェームズ・ウォン・ホウ、音楽は「ロバータ」「猫と堤琴」のジェローム・カーンの担当。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:The Flame Within

ストーリー

若く美しき女医メリイ・ホワイトは精神病に治療に一生を捧げ、そのため長年彼女を愛している医師ゴードンとの結婚も延期して仕事に没頭していた。ある時ゴードンは親友ジョックと一緒に自殺を企てた英国の金満家の娘リリアンを診察したが、精神病的な症状を見てメリイに治療を任せた。リリアンはジャック・ケリィという青年と深い恋に落ちていて彼が飲酒に浸って身を持ち崩している事から彼女も自棄気味になっていた。メリィはリリアンを治すには先ずジャックからだと思い、会ってみると彼も精神病的な患者だった。しかし、これは全治するものだと信じ、ゴードンやジョックがこれは女の仕事ではないと反対したの押し切って、メリィは彼の治療に色々と苦心した。一度は失敗したが彼女の労は報われてジャックはすっかり禁酒し正業に就いた。2人は英国に帰って結婚した。メリィはジャックが去る事を非常に淋しく感じた。いつの間にか彼女の胸にジャックの影が忍び込んでいたのである。新年を迎えに2人は再び米国を訪れた。メリィやゴードンやジョックは舞踏会の夜彼らに出会ったが、リリアンは2人の最も不幸な時代を思い出したくないとメリィを避けていた。ジャックがメリィと親しげに囁いているの見て嫉妬したリリアンは彼と口論した。ジャックは自分はメリィを愛していると告げ、又今後もそうだといった。メリィが帰宅すると酒に酔ったジャックがやってきて彼女を愛していると打ち明けた。彼女も心の中では彼を想っていると告白したが、けれどもお互いに別れるのが正しいと説いた。そこへ狂喜のようになったリリアンが来て、夫とメリィを相手取って離婚訴訟をすると怒鳴りわめいた。丁度その時成り行きを案じたゴードンが現れて、自分はメリィと結婚する事になっていると述べてその場を救った。翌日ジャックとリリアンは仲直りしたと告げに来た。ゴードンはメリィがジャックを愛している事を知って、自分は女に慰められる男ではなく頼られる男だといい、今後同僚として仲良くして行こうといったが、メリィは今はもう暖かいゴードンの胸にすがって今後を送ろうと想ったのである。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く