情熱なき犯罪

解説

「犯罪都市(1931)」「暗黒街の顔役(1932)」「特急20世紀」の共同脚色者ベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーが独立してプロダクションを興しての題1作作品で、2人が競作した小説「法のカバレロ」を、原作者たり、プロデューサーたる両氏が共同して脚色し監督したもの。撮影は「ブタペストの動物園」「上海特急」のリー・ガームスが当たった。主なる出演者は「透明人間」のクロード・レインズ、メキシコ生まれの新人女優マーゴ、ブロードウェイのダンサーたるウィットニー・バーンで、スタンリー・ジェス、ポーラ・トルーマン、エスター・デール等。

1934年製作/アメリカ
原題または英題:Crime Without Passion

ストーリー

『法律で罰せらるべき唯一の犯罪は愚鈍である』という持論を持っていた弁護士のリー・ジェントリーは、女にかけても相当の腕前を持っていた。彼の最近の恋人はケティ・コステロという金髪美人であったが、彼女は彼の前の恋人カーメンと完全に手を切らなくては結婚しないと言ったので、ジェントリーは一計を案じて、カーメンの昔の恋人エディ・ホワイトをナイト・クラブのカーメンの部屋に誘い出し、2人が会った後に現れて、カーメンの不貞を罵倒し、縁を切ると宣言して帰った。カーメンは翌晩ジェントリーに電話を掛け、来なければ自殺すると脅かした。仕方なく彼女のアパートを訪れ、争いとなった末、彼女の自殺を恐れて前もって取り上げておいたピストルで、誤って彼女を打ち倒した。ジェントリーは自分が殺人を犯したものと思い込み、アリバイを作る為に狂奔した。彼の計画は上手くいった。最後にジェントリーがカーメンのナイト・クラブに何食わぬ顔で現れた時、彼は昔の恋人のデラに会い、彼女が彼のアリバイを打ち壊す証拠を握っていることを知って、彼女を脅したり機嫌を取ったりした。そこへ、デラの現在の恋人エディ・ホワイトが来て、争いとなり、ジェントリーは大勢の前でエディを射殺した。警官がジェントリーを引き立てて行くとき、彼は殺したと思っていたカーメンの踊る姿を見て驚いた。カーメンは傷ついて一時気を失っていたのであった。ジェントリーは地方検事の辛辣な取り調べを受け、自殺を企てたが果たさず、刑務所へと送りこまれたのである。

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