死刑台に接吻

劇場公開日:

解説

ヒッチコック監督の「見知らぬ乗客」を現代的に翻案したサスペンス・スリラー。製作総指揮はロバート・ゴールドスタイン、製作はハロルド・A・ゴールドスタイン、監督は新鋭のロバート・スパー。「太陽がいっぱい」のパトリシア・ハイスミスの原作をフランク・ターロフとノーマン・カトコフが脚色。撮影はジャック・マルクェ、音楽はジェームズ・ファガス、編集はマージョリー・ファウラーがそれぞれ担当。出演は「屋根の上の赤ちゃん」のポール・バーク、「謀略ルート」のキャロル・リンレイ、「真昼の衝動」のマーサ・ハイヤー。その他、ピーター・リンド・ヘイズ、フィリップ・ケイリー、スティーブン・マクナリー、ウィット・ビッセル、エレーン・デヴリー、キャスリン・ギヴニーなど。

1969年製作/アメリカ
原題または英題:Once you Kiss a Stranger
配給:ワーナー
劇場公開日:1970年6月20日

ストーリー

ダイアナ(キャロル・リンレイ)は見かけは美しい娘であったが、精神に異常をきたしていたので、彼女の叔母マーガレット(キャスリン・ギヴニー)は主治医のハッジス博士(ウィット・ビッセル)は、彼女を精神病院に入れる相談をしていた。それを盗み聞いたダイアナは、錯乱者特有の鋭利な妄想力を発揮し、恐ろしい計画を考え出した。その対象とされたのは、著名なゴルファーのジェリー(ポール・バーク)であった。現在、彼はマイク(フィリップ・ケイリー)、ピート(ピーター・リンド・ヘイズ)の3人で、選手権争奪戦の最中であった。その彼の前に突然ダイアナが姿を見せ、「好敵手マイクを私が殺すから、そのかわり私の依頼する人を殺して」と“交換殺人”を申し出た。ジェリーは、冗談半分に承諾したが、その会話が録音されていることに気づかなかった。その夜、プレイボーイのマイクが、美人のシャロン(エレーン・デヴリー)に逃げられ1人でいるところを、ダイアナは撲殺してしまった。ダイアナからの電話でこの話を聞いたジェリーは、全然とりあわなかったが、翌日マイクの死体を見て愕然とし、初めて事の重大さに気づいたのだった。当然のことに捜査陣の疑惑は彼に向けられ、担当官ギャビン(スティーブン・マクナリー)の執拗な監視がついた。録音テープをネタに脅されたジェリーは、意を決して博士の事務所に忍び込んだが、彼にはついに殺人は出来なかった。ダイアナの毒牙は、ジェリーの妻リー(マーサ・ハイヤー)に向けられた。夫の無実を信じていた彼女も、証拠のテープをダイアナから聞かされ、信頼が崩れはじめた。決勝戦に勝利をおさめたジェリーが、1人家を出るのを見て、リーは彼がダイアナを殺しに行くと思い、いそいでダイアナの家へ走った。そこで、待ちかまえていた彼女に、水中銃で無人の砂浜を追われたが、危機一髪で命をとりとめた。そして、彼女は事件のすべてが、ダイアナの精神錯乱からひき起こされたことを知り、夫の無罪と無事を確信した。(ワーナー配給*1時間47分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5小悪魔美女には御用心。

2021年9月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

知的

パトリシア・ハイスミスの『見知らぬ乗客』をベースに、交換殺人を持ち掛ける異常者を若い美女に変えるなどかなりアレンジしている。

ダイアナは、両親が亡くなり岸辺の家で一人暮らし。裕福な伯母からの援助で暮らしていたが、伯母は精神科医のハギス医師の所に通院することを条件にお金を渡していた。ダイアナは、どうやら昔から精神科への通院や入院歴があるらしい。
ハギス医師は、統合失調症の可能性が高いとして彼女を入院させようとしていた。しかし、病院に入りたくないダイアナは、ハギス医師を殺そう考え、偶然、テレビで観た万年2位とあだ名されているゴルフプレイヤーのジェリーに目をつけるのだった…。

あらすじはこんな感じで、ダイアナが酔ったジェリーをベッドへ誘い殺人の約束をさせるんだけれど、その様子をカメラで隠し撮りして、脅しのネタにしたりするが、また、面白い。ヒッチコックの『見知らぬ乗客』と比べるとハラハラ感はあまりないが、キャロル・リンレーの演じたダイアナがなかなかのサイコパスなので面白かった。

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