恋しくて(1987)

劇場公開日:1987年6月20日

解説

恋する思いを彼につたえられない高校生の女の子の青春を描く。製作と脚本はジョン・ヒューズ、監督は「プリティ・イン・ピンク」のハワード・ドイッチ、エグゼクティヴ・プロデューサーはマイケル・チニック、ロナルド・コルビー、撮影はジャン・キーサー、音楽はスティーブン・ハギュー、ジョン・ミューサーが担当。出演はエリック・ストルツ、メアリー・スチュアート・マスターソン、リー・トンプソンほか。

1987年製作/アメリカ
原題または英題:Some kind of Wonderful
配給:パラマウント=UIP
劇場公開日:1987年6月20日

あらすじ

女だてらに男言葉を使って、ドラムをたたくワッツ(メアリー・スチュアート・マスターソン)の意中の人は、幼なじみのキース(エリック・ストルツ)。彼は物静かな、おだやかな性格の人間だが、ハイスクールのマドンナ、アマンダ(リー・トンプソン)に夢中でワッツに恋の相談を持ちかける。アマンダのステディは、金持ちのドラ息子ハーディ(クレイグ・シェーファー)で、このプレイボーイにキースが勝つわけがない。キースはバイトで家計を助けていたが、彼の父(ジョン・アシュトン)は、その金を大学進学資金に貯えていた。ハーディにからかわれ、態度の悪いスキンヘッド(エリアス・コティーズ)ともうまくやるキースは、ついにアマンダをデートに誘う。彼女をとられて面白くないハーディは、みんなを自宅にまねいてパーティをひらく計画をたてる。一方、すっかり舞い上がっているキースに、ワッツはハーディの謀略をつげるが、一向にききめはなく、ついにキースに恋のてほどきの練習をするワッツ。この時のキスはワッツにとって初めてのものだった。アマンダのプレゼントにイヤリングを選んであげるワッツ。当日、ワッツの運転する大型車に乗って、キースとアマンダはパーティに出かける。寄り添う2人の影をさびしげに見つめるワッツ。パーティでは、キースが袋だたきにされようとしていたが、それをアマンダがとめ、彼女を侮辱するハーディをやってきたスキンヘッドがやっつける。夜の街に逃れるキースとアマンダ。彼女はイヤリングを、本当に好きな人にあげるべきよとキースに返す。そして、初めて、ワッツの想いに気づき、彼女を追い、抱きよせるキースだった。

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映画レビュー

5.0 恋に落ちずにいられない

2025年8月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他、映画館

幸せ

ドキドキ

カワイイ

初めて観たのは高校生の時のこと。レンタルビデオでだった。当時、僕はレンタルビデオ店に行くようになり始めた頃で、なぜ『恋しくて』を借りたのか今となっては覚えてないが、多分パッケージを観て主演女優のメアリー・スチュアート・マスターソンが好みのタイプだったからなんではないかと思う。その後、映画館でリバイバル上映がかかり(併映はこれまたリバイバル上映の『トップガン』)、もちろんそれも観に行った。さらに低価格再発売ビデオを買い、DVDに買い替え、今に至るまで何度も何度も観てる映画である。

内向的な画家志望のキースと、彼に秘かな想いを寄せる幼なじみの男っぽい少女ワッツ、キースが憧れる高校のマドンナのアマンダという3人の高校生が織り成す青春恋愛映画の傑作で、主演のエリック・ストルツとメアリー・スチュアート・マスターソンが素晴らしい。米国映画のすごいところはこういう娯楽映画に超メジャーな人気俳優ではなく、ストルツやマスターソンのような若き演技派性格俳優を持ってくるところ。そして何度も観てると気づくんだが、脚本が本当によく練り込まれてる。ストーリー展開も人物配置も絶妙で、余計な人物が1人も出てこないし、逆に足りない人物もいない。1つ1つのエピソードが過不足なく描かれていて、ここはいらないなと感じるところがほとんどなかった。

台詞もウィットに富んでいるし、映像にもセンスが溢れてる。特にラストからエンディングにかけては、台詞・映像・音楽全てが完璧だ。最後にストルツ演じるキースがマスターソン演じるワッツに言う台詞「僕の未来がよく似合う」は何度聞いてもしびれる。個人的映画名台詞ベスト1だ。エンディングに流れる「Can't Help Falling In Love(エルヴィス・プレスリー『好きにならずにいられない』のカバー。大幅にアレンジしてるので言われないと気づかない)」も素晴らしい。役者たちも全員が良い。ストルツは本人以上に(演じている)キースだし、マスターソンも本人以上に(演じている)ワッツなのだ。この映画は青春恋愛映画のちょっとした古典として歴史に残るだろう。いや、米国ではすでに青春恋愛映画の古典になっているようだ。

そういや劇中でキースが父親に向かって自分が学校ではみ出しものにされてる理由をいくつか挙げる中で、DVDでは「親友は男勝りの女の子(ワッツのこと)」と言うシーンがあったが、ビデオ時代は「親友は男女(おとこおんな)」という字幕だった。映画館でリバイバル上映を観た際には「親友はトムボーイ」となっていて、確かにストルツは“Tomboy”と言っている。調べるとTomboyとは「お転婆」「ボーイッシュ」という意味となっているが、それだと劇中のニュアンスとは微妙に異なるような気がする。「男の子のように振る舞う女の子」「男の子のように活発な女の子」「男装が好きな女の子」という意味もあってこちらのほうが近いが、それじゃ台詞として長ったらしいし、かといって劇場公開時のように「トムボーイ」とカタカナにしただけではなんのことだかよくわからない。ビデオ時代の「男女(おとこおんな)」は苦肉の意訳ではあるが、ニュアンスとしては近いと思う。それに比べて、DVDの「男勝りの女の子」という表現はちょっと弱い。ポリティカル・コレクトネスなんだろうか。せめて「男みたいな女」くらいがちょうどいいと思うんだが。

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バラージ

3.5 エリック・ストルツの優柔不断にイライラ

2024年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:その他
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うそつきかもめ

4.0 ワッツの気持ちを思うと、切なすぎる

2024年10月24日
iPhoneアプリから投稿
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ジョニーデブ

5.0 何度もみた青春恋愛映画

2024年3月20日
iPhoneアプリから投稿

ガススタでキースのお金の拾い方がカッコ良すぎて◯

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R GE