キング・コング(1933)のレビュー・感想・評価
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既に完成形となっている
キングコングや恐竜達の動きの凄さに驚く。特に宙に浮く尻尾の動きの滑らかなこと。そして彼らが格闘するシーンは迫力満点。更に、大きな門から侵入して村を襲う姿は、まさに荒ぶる神そのものだ。 そんなキングコングが最新の高層ビルで先端兵器である飛行機によって倒される。ここに、現在に至るまで続くモンスター物のストーリーが完成されているように思える。 しかし、この作品の様々なことに対する態度は受け入れ難い。特に『鎖より恐怖を味あわせて従わせればいい』という表現。そのままでも酷いが、キングコングを他のものに見立てているように思われる。 現在の価値観やルールで判断すべきではないが、どうしても不快感が拭えなかった。
特撮映画の古典‼️
最近では髑髏島のライバルたちがレベルアップしたり、ゴジラやメカゴジラと戦ったりで何かと大変なキング・コングのスクリーンデビュー作‼️着ぐるみではなく高さ約46センチのモデルやミニチュアを使った特撮に胸ときめくのは私だけでしょうか。確かにピータージャクソン監督のリメイク版「キング・コング」は素晴らしかった‼️CGもアクションも人間ドラマも完璧でした。しかもナオミ・ワッツ扮するアンと心の交流を持つ‼️しかし、私が考える「キング・コング」という作品の本来の魅力は、大都会で素っ裸で孤独に陥り、美女の美しさに惑わされ、転落していく憐れさだと思います‼️それは現代社会においても美女の美しさに限らず、様々な誘惑に負けて転落していく不当な男性像に当てはまるのではないでしょうか。
偉大なる雛形の発明
物語のプロットはいたってシンプルだ。映画の撮影隊が辺境の島で数多の巨大生物と出くわし、すったもんだの末に巨大なゴリラを見世物として本国に持ち込んだものの、途中で鎖が外れてNYじゅう大パニック、というもの。 この単純さと普遍性ゆえに本作は怪獣映画というジャンルにおける物語の一つの雛型を完全に確立したといえる。 思えば草創期からして既にひたすらショッキングなスペクタクルに終始するような暴力的欲望からは距離を置いて「人間の因業」というメタ的な系列を敷設していた怪獣映画というジャンルは、そのイメージに反して割と真面目で冷静沈着だ。『ゴジラ』がシリアスな反核メッセージを表象するための文法として怪獣映画を採択したのも頷ける。 歴史的なことはさておき映像もすごい。ストップモーションやクロマキー合成といった当時の新技術が随所に遺憾なく散りばめられており、なおかつ重力も感じられる。ネットもテレビもないような時代にこんなものを劇場の巨大な画面で観たら卒倒してもおかしくない。 にもかかわらず今本作を見てもそこまで面白いと感じられないのは、ハリウッドの映像技術史が今なお更新され続けていることの証左なのかもしれない。
本作が1933年の映画だというのが驚きだ。 絶海の孤島に生息してい...
本作が1933年の映画だというのが驚きだ。 絶海の孤島に生息している巨大ゴリラだが、それよりも恐竜が普通に活動している方が注目に値するはずなのだが、そこは完全にスルーされている。 キングコングは無敵の帝王かと思いきや、恐竜たちと日々ギリギリの戦いを繰り広げているのは自然界の厳しさを感じる。 そんなキングコングを生け捕りにしてNYで見世物にする、よくそこまでのストーリーを思いついたなと感心させられた。
当時の人には驚愕のシネマトグラフ。
内容は、巨大生物の生息する原生林の島。髑髏島に映画撮影に来た一向がキングコングを捕獲して都会に連れ去り、コングが都会で大暴れするパニック映画。好きな言葉は映画内映画の撮影監督を評価する言葉で『あいつはカメラさえあればライオンでも平気に撮るさ!』技術の進歩と共に人の欲望の枯れる事を知らない恐ろしさを表してるなあと感じた。巨大生物の表現も特撮と1925年のモンタージュ論を巧みに使い世界観を観客に信じさせるエンターテイメント性に重点を置いた所は凄い。キングコングと云えばエンパイアスタートビルと美女のポロリだが最初の作品では双方控えめな演出が後々のリメイク作品の温床になったのでだろうなあ。エンパイアスタートビルは1929年10月世界恐慌の最中に考案さえ1931年に建設されたアメリカの復興のシンボルで憧れと希望と経済発展を原始の思考を持つ未開の動物に警告をされ、それを美女が抹殺するあたり当時の世情を上手く表現している勉強する所が沢山ありました。
【”キング・コング、世界に降誕”今作が、その後の数々のモンスター映画に与えた影響を鑑みると、文化的価値は計り知れない作品。今作が、90年以上前に制作された事も驚嘆である。】
ー 今作の大ヒットにより、数々のキング・コング映画が製作され、キング・コングはゴジラと並び、世界で最も愛されるモンスターになった事は周知の事実である。 ストップモーションで表現されたキング・コングの造形及びキング・コングがヒロイン、アン・ダロウ(フェイ・レイ)を掴むシーンなど、どの様に撮影したのだろうか。ー ・ジャングル映画監督のカール・デナムにより、髑髏島からNYに連れて来られたキング・コングが、アン・ダロウを再び捕らえ、エンパイアステートビルの屋上に登る彼の有名なシーン。 そして、戦闘機の銃撃によりエンパイアステートビルから落下するクライマックス・・。 ・物語としても、恋愛要素も絡ませた構成が素晴しく、今観ても十分に面白い作品である。 ・数々のキング・コング映画を観てきたが、「キング・コング 髑髏島の巨神」が、今作へのリスペクトに溢れていたかな。「コジラVSコング」も面白かったナア。 <今作が、その後の数々のモンスター映画に与えた影響の文化的価値は、計り知れない作品。 今作が、90年以上も前に制作された事も驚嘆である。>
この時代はライフルで怪物を倒せる
. 謎の生物が沢山いる島にキングコングの嫁として攫われた女の人を助けるために人間が頑張る話。 . キングコングと人間の女の人の交流がもっとあるのかと思ったけど、割と女の人はずっと怖がってるだけであんまりキングコングに感情移入する描写がないのが意外だった。 . CGの技術が全くない時代だから、たぶん手前に実物のセットを置いて、奥は映像で怪物と人間のシーンは作ってるような感じがした。最初は奥の映像が怪物の割合が多いんだけど、キングコングが女の人を守るシーンあたりからキングコングが手前で奥の人間が映像になってたり、人間とキングコングが同じ世界線に出てきたりする。キングコングの人間性みたいなものが見えるごとに徐々に撮り方変化してるのかなと。 . モンスターもの原点なので、まだこの時は普通のライフルで怪獣を倒せるっていうね(笑)今だったら絶対それじゃ倒せないよ(笑). . 最新のキングコングの髑髏島の巨人で結構この初代と同じようなジャングルの光景があったような気がしないでもないからもっかい見直します。
素晴らしいフォーマット
何回も観ているが、久しぶりに観ても面白かった。 フェイ・レイの悲鳴というか絶叫は大迫力、コングの悲哀も素晴らしい。 今のCGは大きな進歩なのだが、映画の面白さとはちょっと違うような気がした。
王の王?
子供のころに観た記憶が残るが公開年には生まれていないので何度目かの再上映だったのだろう。怪獣映画の金字塔、批評など恐れ多い。謎の孤島、獣神崇拝、捕獲展示、電車破壊・・、後にオマージュされたシーンは数多い、モスラを観た時コングじゃんと叫んでしまった。 さらに驚くべきはミニチュア撮影、ストップモーションアニメーション 、 マットペインティング 、 リアプロジェクション 、オプティカルプリンターなどCG時代以前の特撮技術の基礎というべき手法が導入されていたことです。 原案・監督のメリアン・C・クーパー氏のコング愛なのか凶暴な野獣だがある種人間味を感じる描き方、むしろ怖いのは生贄信仰や身勝手な興業主に思えます。その流れはジュラシック・パークシリーズにも見て取れます。コングが彼女を見初めたように語られますが子供心には恋というより可愛いペットに思えたとの理解だったでしょう。むしろコングの本心など適当でよく、劇中で映画には色気が必要といっているように、美女の登場はそのままかもしれません、うまい理屈のつけ方ですね。コングは島の原住民の付けた名前、偶然だろうがデンマーク語ではKongは王なのでキングコングは”王の王”になる。アジャ・コングやエレキング、キング・ギドラを凌駕する一番偉い王ということかしら・・。
史上初の怪獣映画にして、今なおお手本
世界中全ての怪獣映画の始祖 というか、そのジャンルを作った映画 本作が無ければ怪獣映画というジャンルは生まれなかった もちろん怪獣映画王国の日本も含めて 後年の怪獣映画のありとあらゆるモチーフが、最初にして総てもうここにある! それほど偉大な作品 初代ゴジラの電車を咥えるあの有名なシーンすら本作からヒントを得ているのは明らかだ 大まかなストーリーは超有名作品だから誰もが知っている しかしどうだろう! なんとも豊かな沢山のモチーフをこれでもかと詰め込んであり、全くあきさせずワクワクさせる キングコングだけでなく、多くの怪獣が出てきてキングコングと戦うなんて知らなかった! ちゃちいだろうな チープなんだろうな そんな先入観で観たが全く違う 当時の特撮技術はこれ程凄いのか!と目を見張る出来映え その上、アイデアと設定を活かす脚本、そして絵作りと演出! それこそが特撮技術をより一層引き立て盛り上げているのだ これが駄目ならいくら特撮やらCGやらが進化して素晴らしくとも、つまらない子供だましの作品になってしまうのだ 今なお、怪獣映画のお手本だ
なんという映画なんだ!!
フランケンシュタイン、ドラキュラ、ときまして、その流れでこちらのキング・コングまで観てみました! そしたら、なんということでしょう! とんでもなく素晴らしい映画でした! 不意打ちのように、こんなに素晴らしい映画に出会ってしまって、なんだか戸惑ったぐらいですよ! ストップモーションで撮られた怪物たちの迫力もそうですけど、そこで逃げ惑う人間たちや、コングを追いかける人間たちのロングショットがなんとも映画的で、夢のような体験でした。 リメイクのキングコング達も、観てみたくなりましたね!
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