劇場公開日 1933年9月14日

「王の王?」キング・コング(1933) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0王の王?

2019年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

 子供のころに観た記憶が残るが公開年には生まれていないので何度目かの再上映だったのだろう。怪獣映画の金字塔、批評など恐れ多い。謎の孤島、獣神崇拝、捕獲展示、電車破壊・・、後にオマージュされたシーンは数多い、モスラを観た時コングじゃんと叫んでしまった。
さらに驚くべきはミニチュア撮影、ストップモーションアニメーション 、 マットペインティング 、 リアプロジェクション 、オプティカルプリンターなどCG時代以前の特撮技術の基礎というべき手法が導入されていたことです。
原案・監督のメリアン・C・クーパー氏のコング愛なのか凶暴な野獣だがある種人間味を感じる描き方、むしろ怖いのは生贄信仰や身勝手な興業主に思えます。その流れはジュラシック・パークシリーズにも見て取れます。コングが彼女を見初めたように語られますが子供心には恋というより可愛いペットに思えたとの理解だったでしょう。むしろコングの本心など適当でよく、劇中で映画には色気が必要といっているように、美女の登場はそのままかもしれません、うまい理屈のつけ方ですね。コングは島の原住民の付けた名前、偶然だろうがデンマーク語ではKongは王なのでキングコングは”王の王”になる。アジャ・コングやエレキング、キング・ギドラを凌駕する一番偉い王ということかしら・・。

odeonza