お人好しの仙女

解説

「第三階級」「昨日」のマーガレット・サラヴァンが「台風」「恐怖の四人」のハーバート・マーシャルと共に主演する映画で、フェレンク・モルナール作の戯曲を映画化したもの。脚色には「力と栄光」「復活(1934)」のプレストン・スタージェスが当たり、監督には「やりくり宝船」「白蛾」のウィリアム・ワイラーが任じ「世界大洪水」「紐育・ハリウッド」のノーバート・ブロディンが撮影した。助演者は「ウィーンの再会」「鏡の前の接吻」のフランク・モーガンを始め、「第三階級」のアラン・ヘール、「痴人の愛」のレジナルド・オーウェン、「南風」のピューラー・ボンディ、新人シーザー・ロメロ「コンチネンタル」のエリック・ブローアその他である。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:The Good Fairy

ストーリー

孤児院を出たばかりのルイーザは映画劇場の案内人に雇われて始めて実際社会の経験を味わった。彼女は映画劇場で知り合ったレストラントの給仕デットラフに誘われてある舞踏界の夜その店へ行った。その店で会った南米帰りのコンラッド氏は彼女の純情な美しさに心奪われ執拗に求婚した。困ったルイーザは夫があると告げたのでコンラッド氏は何か彼女に親切な気持ちを示したいと、彼女が電話帳で名前を借りた夫スポラム博士を彼が所有する会社の顧問弁護士に雇うこととした。翌日彼はスポラム博士を訪れある友人の紹介で顧問弁護士になってもらいたいと告げ、莫大な給料を支払う約束をして立ち去った。貧困の一弁護士にはこれは確かに奇跡だった。ルイーザは心にもない嘘を言ったことで博士に迷惑がかかることを恐れ、弁解のため博士を訪れたが、博士の有頂天な喜びを見て今更打ち明けて失望させる事も出来なかった。博士は初めて会った彼女の無邪気な態度に愛を感じた。その晩ルイーザがコンラッド氏と晩餐を共にしていると突然デットラフが現れて彼女を連れ去った。その騒ぎに自動車を壊されたり、手痛い目に合ったコンラッド氏は憤慨してスポラム博士の許へ駆けつけ、博士夫人がホテルの給仕と何処かへ行ってしまったと訴えた。しかし博士は落ち着き払って自分は独身者であると言ったので、コンラッド氏はすっかり面食らってしまった。丁度そのときデットラフがルイーザを連れて入ってきた。ルイーザの告白によって全ての事情を知ったお人好しのコンラッド氏は彼女の純情に動かされて博士とルイーザの結びの神となって2人の将来を祝福してやった。

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