オズ

劇場公開日:

解説

カンサスに戻った少女ドロシーが、再びオズの国で経験する出来事を描くSFファンタジー。製作はポール・マスランスキー、エグゼクティヴ・プロデューサーはゲイリー・カーツ。「地獄の黙示録」(79)でアカデミーの録音賞を獲得し監督はこれがデビューとなるウォルター・マーチ。L・フランク・ボームの原作を基にマーチ、ギル・デニスが脚色。撮影はデイヴィッド・ワトキン、音楽はデイヴィッド・シャイア、特殊効果はイアン・ウィングローヴ、視覚効果はゾーラン・パリシックが担当。出演はファルーザ・バーク、ニコル・ウィリアムソン、ジーン・マーシュなど。日本語版の声の出演は笠原弘子、冨永みーな、木村有里など、ドルビー・ステレオ。

1985年製作/アメリカ
原題または英題:Return to OZ
配給:東宝
劇場公開日:1986年3月15日

あらすじ

カンサスを襲った大竜巻に捲き込まれてオズの国へ連れていかれた少女ドロシー(ファルーザ・バーク)が、やっとの思いでカンサスに戻ってきた。彼女の体験を妄想だと思い叔父ヘンリー(マット・クラーク)と叔母エム(パイパー・ローリー)は心配する。叔父はドロシーに電気療法を受けさせようと病院に連れていった。ウォーリー医師(ニコル・ウィリアムソン)の診断の結果、入院させられた。看護婦(ジーン・マーシュ)はとても恐しそうな人だ。激しく吹きすさぶ嵐の夜、見知らぬ少女(エマ・リドリー)とともに逃げ出し濁流にのまれた。意識をとり戻したドロシーは、めんどりのビリーナとともにオズの国にいた。エメラルド・シティに着いた彼女は、荒廃した廃墟になっているのに愕然とした。そこで、ドロシーはエメラルド・シティの征服者ノーム(ニコル・ウィリアムソン)ー、の手下で手足が車輪であるホィーラーズという山賊に襲われる。ロボットのティック・トック(マイクル・サンディン)に助けられ、難を逃れた。ゴージャスな部屋に進み入ったドロシー。その部屋には、ノーム王の配下でエメラルド・シティから王者スケアクロウ(ジャスティン・ケース)を追放した絶世の美女にして悪の化身、モンビ(シーン・マーシュ)が住んでいた。彼女は、自由自在に首を取り換えることができ、美しい生首をたくさんもっていた。ドロシーを見たモンビは、可愛い彼女の首を欲しがった。城塔に閉じこめられたドロシーはそこで、ジャック・パンプキンヘッド(ブライアン・ヘンソン)と出合った。彼と共に奇妙な飛行物体ガンブを作り、一路、ノームの本拠地へと飛んで行くが、途中で墜落。地の底で帝王ノームと対面したドロシーたちは、彼からスケアクロウを捕えているのは自分だと聞かされた。エメラルド・シティを元通りにして欲しいと懇願するドロシーに大きな謎を持ちかけた。別室で別の物に変身させられているスケアクロウを探し出すことだ。ドロシーがみごとに見つけるが、ノーム王は怒る。ビリーナが卵をうみ、それをのみ込んだノームは苦しむ。ノームにとって卵は毒なのだ。ノームは崩れ落ち、オズの国が甦えった。王女オズマ姫(エマ・リドリー)に別れをつげて、ドロシーとビリーナは再びカンサスヘ。川のほとりで倒れているのを発見されて叔母と家へもどる。病院は火事で焼けおち、ウォーリー医帥は死亡し、看護婦ウィルソンは逮捕された。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第58回 アカデミー賞(1986年)

ノミネート

視覚効果賞  
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映画レビュー

3.5ゼンマイ仕掛けのティックトックが好き

2025年4月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

 オズの世界から戻って来たドロシー(ファルーザ・バーク)の物語。小さい人向けのホラー映画といった感じで、まあ 怖い。

 「怪しい電気治療」寸前のところで ドロシーは、オズマ姫に救われ、オズの世界に再び行くのだった。今回 同行するのはトトではなく、雌鶏のビリーナ。壊れた黄色いレンガの道をたどってエメラルド・シティに着くと そこは廃墟になっており、車輪人間の“ホイーラーズ”が沢山いた。

 仲間になるキャラクター達のデザインが素晴らしいと思った。ゼンマイ仕掛けの “ティックトック”...彼のセリフは知的で面白い。ノッポの “ジャック・ザ・パンプキンヘッド”...天然っぷりが愛せる。鹿の首の剥製の“ガンプ”...冷静に考えると怖い存在だけど、ビジュアルが個性的で印象に残る。

 頻繁に登場する 石や岩の形が変化する時の映像は 見ごたえがある。
 ドロシーの部屋の鏡が、エメラルドシティーの王宮に繋がっているというのは夢があって好き。

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どん・Giovanni

2.0不思議の国のドロシー

2025年4月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

字幕版鑑賞
ドロシーが精神病院に連れて行かれる…という衝撃の幕開け。馬車に乗ってる姿は赤毛のアンのよう。
全体的にダークファンタジーの雰囲気。ヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』のような。製作年はこちらが先だか。
世界観や造形物たちは『ネバーエンディングストーリー』のようでもある。
手の長い人たち(ホイ-ラ-ズ)普通に怖いし…笑
一応、『オズの魔法使』の続編という位置付けらしいが、ドロシーが若返ってるように感じるのは気のせいだろうか…。
めんどりのビリーナが可愛い!

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ROSE

3.0スケアクロウって、こんな顔だったっけ

2021年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ブリキマンもおくびょうライオンも石にされていた。魔女と闘うためにティクトクとジャック・パンプキンヘッドと仲間になる。魔女モンビをやっつけろ(笑)

 しかし、この首を毎日変える魔女なんて・・・ディズニーホラー映画ですね・・・オリジナルの哲学的とも言える台詞も少ないし、ちょっと不満。

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kossy

3.5もっと続けば良いのに!

2020年7月24日
スマートフォンから投稿

ユニークでちょっとコワめな映像を前に押し出した映画で、何度も映像化された「オズの魔法使い」の続編が原作。
振り返ってみればドロシーが本作で冒険したオズの国の範囲はそれほど広くなく、主な舞台は首の王女がすむ城と岩山くらいで、また一つの出来事が比較的ゆったり進むので、ボリュームとしては物足りないくらい。ただ視覚的満足感は特濃で、特に岩肌の顔が目まぐるしく表情を変える表現はそれだけで死ぬ前に見ておいて良かった!と言える出来。それだけにもっとたっぷり、このスタッフでのオズの国を見たかったなぁ…というのは贅沢なんでしょうね。

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思いついたら変えます