「最っっっ高!!!」ジャンゴ 繋がれざる者 佐伯さんの映画レビュー(感想・評価)
最っっっ高!!!
最終的に2回観ました。
とにかく一番言いたいのは「クリストフ・ヴァルツ最高!!」!!
冒頭から話の分からない奴隷商人を突然ブッ殺すDr.シュルツに初っ端からシビれまくりでした。
紳士なルックスと気取らないのに何だか華がある話し方で、目にも止まらない機敏な動作で銃を取り出し容赦無く撃ち殺し、
銃をくるくるっと回して華麗に腰にしまうあのガンスピン。格好良すぎて鳥肌立ちまくり。この時点でDr.シュルツの虜。
ちょっとした手の動き、目線の動かし方まで細部に渡り素敵すぎます。
テキサスの酒場で保安官をブッ殺し駆けつけた連邦保安官に「こいつは実はお尋ね者の賞金首ですよ。」と巧みな話術でキメるシュルツ、
「マジかよ」と言わんばかりに目を丸くし驚くジャンゴ、もう最高です。
農場で当初の目的の三兄弟をブッ殺した夜、農場の主が仲間をたくさん連れて復讐(?)しに来る。
その時にみんな白い布袋に穴を開けたものを被っているけど、どう見ても穴の位置がめちゃくちゃ。
「クソッ前が見えねえ!!」、「動かなければ見えるけど馬に乗ったら何にも見えねえ!」、
からの「袋無くてもいいんじゃない?」→農場主「袋をかぶんなきゃ何の意味もねえだろ!これは襲撃だぞ!!?」
この辺のやり取りにニヤニヤ。タランティーノ独特の何とも言えない笑い、好きです。
ストーリーもガンアクションもキャスティングも全部最高でした。
最後に監督自らダイナマイトで吹っ飛んだところは吹き出しました。
バンバン人をブッ殺す場面がたくさん出てくるけど、ところどころ、というよりは割といっぱい、馬だったり壁だったり綿の花だったり服だったり雪だったり、
真っ白いものに鮮血がびゃっと飛び散るシーンがあって、色のコントラストや大量の血にゾクゾク。
実際人を撃ったらあんなにドバドバびしゃびしゃ血が出るのかな?
あと個人的にはDr.シュルツのファッションもツボでした。
グレーのジャケットとパンツに、中のベストは暗い緑色のチェックのスリーピースのスーツ(燕尾服かな?)に、お洒落で紳士なシルクハット、
雪山で着ていたもふもふ毛皮のロングコート、ジャンゴのド真っ青な衣装も何だかんだ素敵。
最後に二丁拳銃でバンバン撃ちまくるジャンゴはめちゃくちゃ格好良かったし、バタバタ人が死ぬのもスカッとする。
Dr.シュルツに入れ込みすぎていたからか、あそこで死んでしまって本当に悲しかった。
出来るならバディとして二人でずっとバウンティハンターでやっていって欲しかったです。
ラスト、屋敷が爆発してそれを背に不敵にニヤリとするジャンゴ、そして馬に乗って妻にゆっくりと一歩ずつ近づいていく姿は本当に物語の中の王子様のようでした。
BGMのチョイスや入れるタイミング、カメラワーク等いろんなところが何となくアニメーション的だと感じたのは私だけかな?
3時間近くと長めですが、こういういい映画を観たあとは何とも言い難い幸福感に包まれます。
もう一度観たい!DVD買うぞっ