劇場公開日 2012年10月6日

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「朝日や夕日が美しい我儘なファンタジー作品。」ツナグ コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5朝日や夕日が美しい我儘なファンタジー作品。

2022年12月15日
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鑑賞方法:VOD

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内容は、使者が用意した面会の場で死者の魂は実体を持つ事が許される。生きた人は現れた死者を目で見る事ができ触る事が出来る。『し死者からのメッセージを伝える伝言スタイルでない事をアピールあくまで面会の仲介役として』面会場所に『死者』がいるかを確認した上で依頼人を連れていく。この『ツナグ』を仕事とする祖母と孫・歩美の関係性の再構築とそれに関わる人々の懺悔・怒り・後悔・嫉妬・喜び・刹那さ等感じされる作品。印象的な言葉は、やはり死者の言葉『土地の権利書の場所は知ってるだろ?本当は、どうしたんだい?!』母親の重みが感じさせられる。『道は凍って無かったよ』若い故の自尊心と後悔が感じられる。『何も残せなくてゴメン!』7年間の呪いが幸せな家族生活の妄想に重なる。本当は子供欲しかったんだろうなぁ。『俺が爺ちゃんになったら婆ちゃん呼んでもらうよ』目の前の人に死んでからでなく生きている内に精一杯の気持ちを伝えたい思いが伝わってくる。それぞれの『ツナグ・死者との面会』印象的な場面は、橋本愛の面会の場面でのオフ台詞が気持ち悪かったと感じたのと冒頭付近のツナグの取説を読んでの異様な書き込みは流石に気付くだろうなぁ。場面ごとで暗転して切り替わる様は本に忠実すぎる表現に困惑してしまいました。今ひとつ考えが及ばないのは、主人公・歩美の両親同時死亡の原因が『ツナグ』を引き継いだ弊害によるものだと理解しました。それでなお結婚に反対された実の父親に許してもらいたくて、死んだ父親に会わせる為に、結果的に無理心中をしてしまった理解は、父には会えたが子供には会えないと何とも切ない。やはり生き残った婆ちゃんを思えばこその妄想なのかは分かりませんし知りようがありません。そう!皆んなが優しさに包まれて涙する作品だった様に感じます。しかし設定だからしようがないが、そんな危ない鏡は人の目につくような所に置くなー!超・危険物管理者責任問題だと感じました。その点が、我儘で強引過ぎる理解に苦しむ所でした。しかし、死者との面会で本当に話したい事は、死者の前でも結局皆んな話したい事は話せず後悔を残す事は、死者を生者と誤解認識する様子は滑稽でした。やはり綺麗な景色を見せられるとそれだけで良い映画だなぁと感じさせられてしまいますし涙の見せ場が過剰だったのが印象的です。『最上のわざ』『人生の秋に』ヘルマン・ホイスヴァルは今作品で知りました。真の故郷に逝く為に。

コバヤシマル