横道世之介のレビュー・感想・評価
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ごきげんようー
吉田修一の原作は読んでいたものの、本作は見逃していたので、アマゾン・プライムビデオで視聴。今の映画界で飛ぶ鳥落とす勢いの若手役者が勢揃いだけど、強い個性を主張するわけではなく、物語は淡々と進む。
自分も同時代(バブル全盛)を大学生として過ごしたものの、地方大学は決してバブリーではなかった。むしろ皆、世之介のようなアパートに住んで、同じようにバイトしたり、ホテルではなく家の中で彼女とクリスマスを祝っていた気がする。そんな親近感が持てる映画なので、面白くないわけがない。特に吉高由利子はハマり役だったと思う。若干、映画の尺は長めだったかな。
長崎の田舎から出てきた大学生のありふれた生活。 だけど、すごい面白...
長崎の田舎から出てきた大学生のありふれた生活。
だけど、すごい面白いんだよね。なぜだろ。
想像しやすいけど、全部を説明してないところなのか。
35歳で亡くなるその時の大人になった人物像は分からないけど、大学生の延長で考えると想像できてしまう、そこが面白さを出している気がした。
現代よりも回想のようなそこがメインなのも、また斬新でいい。
高良健吾くんの幅の広さよ
ただただ、高良健吾くんが素晴らしい。
王子をやらせれば神々しいまでに美しく、悪役をやらせれば、恐ろしく狂気に満ちて、天然をやらせれば、愛おしいほどのバカっぷり。この人、天才か?!
期待しないで見ましたが、高良くんの演技にどんどん引き込まれ、最後はボロ泣き。若かりし頃の綾瀬剛くん、池松壮亮くん、脇の方々の演技も良かったです。
あたたかく、切ない。
この時代に、青春を過ごしてみたかったなあ。
自分にも横道のような友達がいたら…
人生損した気分しかない自分には欲しい存在…笑
何でもない日々の美しさ、尊さが、横道の死によって際立つ。
オールウェイズにも感じられたが、まるい温かい時代の雰囲気が伝わる。こんなとげとげしい平成の世には疲れました。
一人の人生はどれだけの人の記憶に残るのか
人物は世之介とは正反対な人間なので、どちらかというと綾野剛演じる加藤に感情移入。
「そうそう!こんな感じでなんの躊躇いもなく人の懐に飛び込んでくるやついるよねー」的な。
だから共感こそ出来ないものの、数十年後に自分を思い出してくれる人がどれだけいるのか…改めて自分の人生を考えさせられる。
一人の人生を追いかけていく作品って、その人を愛せないと本当にダレるだけだと思うけど(そもそも上映時間が長いし)、高良健吾の好演があってこそ保った作品。
気になる点としてはヒロインである吉高由里子がそもそも清楚なお嬢様とは真逆な印象なので、少し違和感があったのと、各登場人物の十数年後の姿があまり代わり映えしないのでシーンの移り変わりが少しわかり辛かったかな。
何気に二人の愛の行方を無言で見守るメイドさんが良い味を出していた。
面白かった。 観る前は長いと思ったが、そんなに長さは感じず。 あ、...
面白かった。
観る前は長いと思ったが、そんなに長さは感じず。
あ、そういうことか、とはなりました。
そして吉高由里子、お嬢似合わない…
吉田修一好きじゃないんですが、南極料理人は好きです。
こんなふうに生きてみたい
まず、入り込みやすいストーリーで、
感情移入してしまった。
世之介のような人間は
そういませんが、
こういう誰にでも愛される人間は
素直なんだなと思いました
シーンがめくるめく変わるのに、
頭にしっかりと入ってくるのは
伏線の回収がしっかりとされていて
世之介という人間に
観客も惚れているからだと思いました。
世之介の顔が素晴らしい。
「こんなやついいよね」としか説明出来ない
タイトルのとおり主人公の人となりを見せる話ですが、言葉では説明出来ないので、観てもらうしかないです。
男女問わず心地よさを感じるいいヤツですので。
ストーリーは前半は単純なようで小技の効いた笑いがメインになってて、主人公がオドオドしてる感じが手伝って面白いんですが、後半は話が単純化してきてダレました。
なんかこの映画そのものが大学生活なのではと感じちゃいました。
大学生活の最初は不安の中で楽しかったけど後半は慣れてきて普通だったなあって感覚がそのまんま思い出されちゃって、主人公のような恋愛が出来てた人はまた違う感覚になるんでしょうが。
軽い気持ちで見ないほうがいい。
時間軸が2つあり、何気ない一言一言が大きな役割を果たしているので何かをしながらとか軽い感じで見ているとストーリーを掴めないと思います。160分集中し続けてください!
死のある話ですが、見終えたあとほっこりもします。しかしながらセンチメンタルにもなります。
不思議な感覚です。
センチメンタル
ちょっと暇だし観てみようかなと軽い気持ちで見始めたけど、どんどん横道世之介が好きになり、世之介を囲む人たちが好きになり82年生まれの僕には懐かしい風景と空気、この世界にどっぷりハマってしまった。
僕の同級生も僕の事をたまには思い出してくれてるだろうか?センチメンタルな気持ちになった。
俳優さん達もみんなスゴイ上手かった。
登場人物みんな何処かで会った事があるかのようなリアリティだった。
お母さんの言葉を借りるけど、横道世之介と言う作品に出会えて僕もなんだか幸せな気分。
ほっこり
1980年代が舞台。
髪型、服装、色味。
そしてまたそれらを包むように
ひと昔前の景色が、懐かしさを彷彿させる。
携帯がない時代。
当たり前に公衆電話から電話をかける。
この作品の見所は、ワンシーンがとってもゆっくりで長いこと。習慣も違うのでほっこりもさせてくれる。
現在と過去が微妙な速度でいったり来たりするので、予めそのことだけでも知っておくと見やすいと思います。
世之介に関わった人たちが、それぞれの場所で過去を思い出していく。自然にだったり、ある言葉だったり、ある物だったり、きっかけはそこらじゅうにあってそんなひとつのひとつの思い出が、絶妙な、そしてごく自然なタイミングによって繰り広げられる。
現在と過去。
きっと色褪せることのない世之介との思い出。
この作品を通して、あなたも誰かとの思い出を思い出すかもしれない。
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