「My honor is not for sale!」ラストスタンド Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
My honor is not for sale!
「ターミネーター」などのシュワちゃん映画を楽しませてもらった人達には、彼の久し振りの本格的復帰作となれば、自然と期待値はグ~ンと上昇する。
私も期待する一方で、同時に正直シュワちゃんも、そろそろ疲れている感じだし、もうアクションはどうか?と心配もした。
何故なら「エクスペンダブルズ2」のシュワちゃんは、オールド・アクションヒーロー同窓会の中にあっては、遠慮気味で出番が余りにもささやかだったからだ。
それはもうアクションから転向して違うキャラを演じていかないと駄目だよと言うサインなのかと本当に心配もした。
返って昔のカッコイイその時のイメージまで崩れると残念でならないからね。
しかし、そんな私の取り越し苦労をよそに、シュワちゃんは再び本作で楽しい映画を魅せてくれました。
実際に観てみると、これがオーソドックスでシンプル、単純そのもので何のヒネリも無いのだが、それでいて実に面白い。娯楽作品の定番をアクションを走り続けます
だから「シュワちゃんって、そんな親父誰?何者?」と頭を傾ける若い映画ファンの人達にも、きっとこの映画は楽しんでもらえる事間違いない!と思えました。
そしてこの映画を観ていると、確かに何処かで観た様な安心感がする。でも何故か想い出せないまま映画は終了した。
エンドロールで再び題名が出た時「あれ?これは?」ああそうだったのかとようやく納得する事が出来たのだ。
それこそは、世界の黒澤明監督作品「用人棒」のハリウッド版リメイク「ラストマン・スタンディング」なのだ。これはブルース・ウィルスが主演で制作されていた。
本作は、このウエスタンを現代で再現したのだ。
「ラストスタンド」と言う題名だと、シュワちゃんのこれは正に最後のアクション映画か、はたまた、引退映画になるのかと私が勝手に早合点したのだ。
「ラストマン・スタンディング」→「ラストスタンド」なるほど、だから観た様な気がしたのだ。
そして、この映画はアクション映画であると同時に、コメディー映画の要素もたっぷり盛り込まれている、正にアクションコメディーなのだった。
ZR1と言う時速400キロで走行するカーアクションは観ているだけで、面白い!
トム・クルーズが魅せてくれるカーアクションなどはいつも洗練された都会でのアクションなのだが、こちらは如何にも荒野の果てと言う、アメリカ大陸の広さ、同じ国でも地方の片田舎の風合い色を巧く活かした作風が面白味を倍増させてくれている。
そして本当にラストシーンは、シュワちゃんでなければ、出来ないシーンが用意されているのも嬉しい!アクションを楽しみ、笑って、そしてホロッとさせられて、映画の楽しい要素をギュッと詰め込んだ娯楽作品の誕生だ。今は亡き淀川長治氏が観たら泣いて喜びそうな映画だ。GW何を観るか迷ったら、是非この作品で決めてみてはどうかな?