トガニ 幼き瞳の告発のレビュー・感想・評価
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ミンスを忘れない
泣ける映画はいくらでもありますが、
これも紛う事なき泣ける映画ですが、涙の種類が違います。
「悔し涙」がこれほど出る映画は初めてかも。
話は悲惨で救い用無く、結末は不条理。
イノは正義の元に告発し、被害者の子ども達に、
「加害者に罰を与える、必ず」と約束したのに、
果たされないのは強者の論理。既得権益の勝利。
イノの母が彼に告げた言葉、
「みんな善悪が分からない訳じゃないんだ。」
善悪が分かっていても、守られるのは圧倒的多数。
これぞ民主主義。大人ってホント生きるためには汚い。
弟も犠牲になったミンスが、
イノに泣いて訴えたシーンは「悔し涙」てんこ盛り。
しかし、そのイノが母に言い返すシーン、
「今この(被害者の)手を放したら、立派な父親になれる自信がない」
これ素晴らしい。よく言った。そして濡れた。
例え結果は、勧善懲悪とはいかないまでも、
被害者の子ども達には掛け替えのないモノを残した。
自分たちは社会的弱者だから泣き寝入りしかない、
そう思っていた彼らが、希望を持つことを覚えた。
そう信じたい。信じないとやるせない。
韓国では、障がい者に対する扱いが殊更非道いと聞いたことがある。
だからこそ、こういった聾唖学校を経営することは
社会的に尊敬され、キリスト教徒にも賞賛を浴びる。
誰でも出来ることでは無いからこそ、つけ上がるようになり、
性的虐待まで至ったのかなとも思うと、
別にこの事件は特殊な人間の事件ではなく、
誰の心にもある隙間がたまたま大きくなっただけかもしれない。
「この子の名前はミンスといいます。忘れないで下さい!」
小さな手を救う大きな手を
2回目だが同じように胸糞悪かった
・ろう学校の校長と行政室長の映画史上最悪の双子おじさん
・子供への性的含めた虐待のシーンのエグさがちょっと類を見ないほど気合い入れて描写されてるのに、実社会への警鐘を強く感じた
・裁判のシーンで被害児童本人の犯人を目の前にした供述に再現シーンも挿入されて心臓をつかまれるほど辛い
・被害者三人のうちひとりまたひとりと示談となり、ついに最後のひとりミンスの示談が決まったときの叫びがまた辛すぎて…
・加害者の懲役が6ヶ月という結末の事実、そしてミンスの死と救いのない展開にすっかりうちひしがれて映画は終わる。現実は今も続いている
変わるな
オトナのエゴのために何故幼き子供達が犠牲にならなくてはいけないのか。
どこまでが実話だか分からんが、あそこまでの証拠があって、何故。権力やお金に屈する大人のクズさよ。とは言いつつも、実際に例えば主人公のような立場だったとして娘や家庭よりあそこまで被害にあった子供達を擁護できるのか。優先できるのか。絶対できるとは言い切れない部分がある。
脚色されていてくれ、と望んだ程に腐った大人たち。子供達の運命。敵の多さ。
ラストシーン。「霧の街へ是非お越し下さい」の広告。立ち止まる主人公。結局自分も家庭に戻り子供の為に尽くすのみ。正しさとは何か。何をすべきなのか。あの姿はまるで弱いわたし達ですね。
主人公の母親が言ったセリフ。「善悪の区別がつかなくて、見て見ぬフリをしてる訳じゃない。分かってて、ああしてる」この世の大半の大人がそう思っているとしたら……。もう私達は世界を変えることは出来ない。世界に変えられないことしか出来ないのだ。
余談
ああいうことする人の気持ちが全く理解出来ません。嫌がってる人を見てるのが楽しいのか。狂ってるのか。権力の誇示なのか。
「きっと、いい日が待っている」を思い出しました
見なければ行けない映画
この話が
見るべき映画
これぞ、世界映画! 映画史上最高の一本。
児童虐待を糞リアリズムで描いた作品です。双子の理事長など、なかなか趣向が凝らされています。今後、韓国映画はますます評価され、2020年以降は韓国映画の黄金期となるでしょう。
尚、当サイトの管理者からきつーいお達しがあり、映画本編以外のことに言及してはならない、この命令に背いたレヴューは問答無用で削除する、とのことでした、映画本編を映画史と関連づけて語ったり、今後の展望を語るのも厳禁なのだそうです。サイトの管理人が日夜、目を光らせているのです。まるで、旧ソ連のKGBか韓国のKCIAです。
今まで、まじめに私なりの誠意をもってレヴューを書いてきましたが、ほとほと馬鹿らしくなりました。ま、この文章もいずれ削除されるんでしょうね。特定アジアとなんら変わらない専横ぶりです。
そう云う訳で、私は二度とレヴューを書きません。良かったな、安心しただろう、上田さんよ。
追記 2014.12.12
今まで、私のレヴューを読んで、「共感した」をクリックしてくださった方、有難うございます。一人でも共感した、と云ってくださる方がいると、なんだかんだ云っても、やはり、嬉しいものです。この場を借りて、厚く御礼、申し上げます。
怒りと悲しみのトガニ(るつぼ)…しかし、必ず、正義は下される
韓国の聴覚障害学校で起きた実話を描いた衝撃作。
ソウルから田舎の聴覚障害学校に赴任して来た教師イノは、そこで、障害児童たちが校長や教師から日常的に性的虐待を受けている事を知る。被害児童たちと共に、この事実を告発しようとするが…。
この込み上げる怒り!
許せない!
こんな事があっていいのか!?
これは躾でも行き過ぎた体罰でもない。
許されない犯罪だ!
幼気な子供たちに性的虐待をする事自体、言語道断。
ましてや、言葉で訴える事が出来ない障害児童をいたぶるなど、悪質極まりない。
言葉は悪いが、このクズ共、クソ野郎共。
もう一度訴えたい。このクズ共!クソ野郎共!
劣悪な現状は何も校内だけではない。
校長らと癒着のある地域団体や教育庁、警察の我知らずの隠蔽。
正義は無いのか。
裁判が始まった。
優勢だと思った矢先…、
立ちはだかったのは、社会の不条理。
映画は後味の悪い、モヤモヤとした行き場の無い怒りのまま終わる。
もしこの映画を劇場公開時に見ていたら、ずっとしこりが残ったままだったろう。
本当のドラマは、映画が公開されてから起きた。
正義が下されたのだ。
あのさ
あのさ、日本映画でのみ韓国映画が過大評価されるって言っている方がいるが、『新しい世界』『オールドボーイ』『箪笥』とリメイクが決まっているということはどうなるんだ?
それに『オールドボーイ』に関しては、カンヌで審査員特別グランプリで受賞してますし、『渇き』という作品もカンヌで審査員賞をもらってます。だから、日本だけではない。あと、韓国映画が注目されたのは2000年代と言ってもいいので昔に入ってないのは当たり前。というか、それほどその作品が好きなだけで別に評価されてないわけではない。
韓国映画が嫌いなのは勝手ですが、ちゃんと考えてからレビューすれば…
さすがに黙ってられないレビューだったので書かせていただきました。
今作はとにかくこの酷い事件を素直に描いた作品で胸糞が悪いですが、映画の力を見れた素晴らしい作品。
オススメです。
ショッキング
最後の最後で絶句!
同じ人間がしてることと考えたくもない作品
後味の悪さは・・最高
相変わらず、この手の韓国映画は「本気」を感じる。徹底した人物描写には日本映画のような生温さが、そこにはない。特に、コン・ユ扮する主人公の「無作為」「無力」こそ、我々が持つ中途半端な「良心的傍観者」感を増幅させる。見た後の、後味の悪さ、やるせなさ、これが映画たるものが我々に突きつける「刃」であろう。
映画の力を再確認。
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