「メトロイド好きの方には特にお勧め!」パシフィック・リム crawlonさんの映画レビュー(感想・評価)
メトロイド好きの方には特にお勧め!
相当な期待を持たない限り、気圧され途中退場を余儀無くされる程、激甚たる映像表現だった。
第一幕開始からタイトル表記までの十数分の短編作品であったとしても満足出来てしまう。
まず、重量感は去ることながら、巨兵・怪獣の図案に目を見張る。兎に角、格好良い。二人一組で操縦席に乗り込み…いや、そもそも席ではなく「立つ」、そして「歩く」。特定部位のみならず、全身と「鋼鉄の塊」のシンクロは、これまた斬新で見事である。きっちりとその場に固定されている従来の操縦スタイルでは感じられない「不安定感」を観客に与え、しかし反面、肉体の力強さを効果的に感じさせる。
また、一人に使命という責任を負わせないシステムも、ストーリー上重要なキーとなっており、形式的な「絆」ではなく美しいとも思った。
どうしても映像が一人歩きしてしまうことは止められないが、一度観ただけでは到底抱え切れない情報量であるから、見る度に発見があるとは正に此の映画にしっくりくる表現であって、他の怪獣映画とは一線を画すると声を大にして言える。
ただ、一方的ボコボコ無慈悲な展開には目を背けたくなった。それでも、ある犠牲と、皮肉と、ちょっとしたギャグを加味すると丁度良いバランスなのではないか。と思えてしまう。
そうそう、メトロイド好きの方には特におすすめしたい。
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