グランド・マスターのレビュー・感想・評価
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とにかくスローを多用しすぎの今作。
アクションは主役の技量の問題かもしれないが
とにかくスロー、またスロー、これでもかとスローと嫌になってくる。
アクションだけならまだわかるがストーリー展開においてもスロー。
女性が出てくれば舐めまわすかの如くゆっくり写して、もう飽きるという事を通り越して笑ってしまった。
中国の雅さを強調したかったのかもしれないが逆効果になっている。
宮宝森は世界に広がると言った葉問に対して、思想で負けたと言っておきながら
馬三に日本との繋がりをやめろ、退けと言ってしまって
これでは精神的に馬三が大人で宮宝森の方が幼く見えてしまうのは私だけだろうか。
葉問においても中国共産党から身の危険を感じ香港に渡るという歴史が変えられているのが解せない。
中国の検閲という点からおいても全て日本が悪いという
内容に切り替えたのかもしれないが見ていて気分が悪い。
これがインターナショナル版で中国国内版もあるというのだから驚きだ。
ストーリー展開が遅く
描写シーンがいちいち長く
アクションがスロー多用で最悪の上に
これがインターナショナル版で、世界に向けて中国は検閲ひどいですよと宣伝してるような作品。
評価はもちろん低いです。
アクションの見せ方
アクションの見せ方がいちいちかっこいい。
ガツガツアクションシーンがあるわけではないが、カットの多用、部位のアップとか、かっこいい。
あと、ほんのすこしばかり武術を噛んだ事がある身として、見ていて面白かったのは、各々拳法の使い手が、やはりその特色が出ている点。
当たり前ではあるが、その雑多の中でのトニー・レオン演じるイップ・マン、そしてチャン・ツィイー演じるルオメイのアクションは見ていて興奮する。
ウォン・カーウァイ色は強いなか、彼にしてはエンターティメント性が結構高い気がする。
それにしてもやはりAGFAカラーが愛おしいです。
強さの神髄!!!!
意外とアクションは少なくて拍子抜けではあったが、
『量より質』をみごとに表現した必要最小限のカンフーアクションが凄い。
まるでダンスを観ているような優雅なワイヤーワークで、
息づかいが肌に感じる接近戦の緊迫感、
拳が肉を絶つ迫力を流麗に表現。
その躍動がことごとく美しくて上品。
クローズアップ多用の効果で、
ドキュメンタリー風の真実味を生み出し、
少ない台詞の言外を空間に放ち、
耽美でエモーショナルな空気感を構築。
憂いのトニー・レオン、
悲哀のチャン・ツィイーによる仄かな思いの果てに涙。
強さの神髄と、
紫煙のごとく儚い人生を描いた秀作。
思わず、鍛えたくなるカンフーの醍醐味を是非観てみよう!
ウォン・カーウァイ監督と言えば、日本では90年代に凄い香港映画ブームを巻き起こした監督だった。その後台湾などの映画もこの頃ヒットした。
そしてこの監督の作品の特徴と言えば、独特のスローモーション撮影カットと手持ちカメラの使用による動きの有る画面で、登場人物の微妙な心理描写と躍動感溢れる動きを演出する作風だ。
この「グランドマスター」のファーストシーンに於いても、彼の懐かしい画作りが楽しめたので、何か懐かしさで心が浮き浮きと弾んでしまった。
最近の映画ファンで90年頃のカーウァイ監督の作品を観ていない人で、「理想の出産」と言う作品を観た人はいないだろうか?今丁度レンタルDVDショップの新作コーナーに並んでいる作品で、マタニティーブルーを扱った面白い作品がある。
残念だが、その映画は今年の春に単館系で公開されたが、余りヒットしなかった。
その映画のヒロインであるバルバラはレンタルDVDショップ通いをしている。
そのレンタルDVDショップの店員が彼女に恋をして、2人は恋人になり出産をすると言うお話なのだが、その映画の中で、このウォン・カーウァイ監督作品の「花様年華」が出て来るのだ。そしてこの店員のニコラはタランティーノの様に、DVD店店員からでも映画監督になれると信じて、監督業を夢見ている青年だ。
そして、実際このウォン・カーウァイ監督はタランティーノ監督に彼の作品が評価された事で爆発的な人気を得たのだった。
大分話が脱線して申し訳ないが、さてこの「グランドマスター」はイップマンと言うカンフーの達人の人生を描いた伝記映画と言うのはみなさんの知っての通りだ。
映画ファンにとっては、伝説的なカンフー映画の大スターブルース・リーは知っておかなくてはならない人物だが、このイップマンこそは、ブルース・リーの大師匠なのだ。
勿論ブルース・リーの後には、あのジャッキー・チェンと続いていくのだが、言うなれば中国拳法の一つの流派の家元とも言うべき人で、第二次世界大戦を挟んで、その大戦の前後の彼の武道家としての歩みと人生を描いてゆくのが本作だ。
途中、戦争のシーンでは、大戦当時の日本軍が、中国を侵略し多くの中国人を殺傷したくだりは、日本人の私は観ていて余り居心地の良いものでは無かったが、致し方ない。
しかし、日本の武道もそうで有るように、同じく中国拳法も、武道で有る為に、力と技の競い合いと言うよりも、その肉体の力を越えたその先の、武道の精神性、心の鍛錬と言う部分の大切さがやはり、本作品でも強調されている。
そして、久し振りに映画で観る主人公イップマンを演じたトニー・レオン。大分額が後退していたが、彼はクールで素晴らしい。ちょっと今迄の彼の甘いマスクからは想像出来ない役柄だったが、これが結構決まっていた。やはりウォン・カーウァイ監督いるところに、トニー・レオン有り!と言う訳で、この監督の常連組員の彼こそは、監督との息もピッタリで、素晴らしい画を展開してくれた。カンフーシーンは緊張で、思わず息を飲む場面の連続で有るため、観終わって、少し肩が凝るが、迫力を楽しめる娯楽作品ですよ!!
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