SHAME シェイムのレビュー・感想・評価
全42件中、1~20件目を表示
カワイイ妹を泣かせるな!
完璧なように見えて、セックス依存症に悩む兄。そんな兄の家に転がり込んできた自由奔放な妹。そんな兄妹の苦悩を描く。 とにかく自然で、無駄なようで無駄ではないシーンが多いこの作品。マイケル・ファスベンダーとキャリー・マリガンの演技を存分に活かしている(^^)b ただ、ハッピーな作品が好きな俺の好みではない(^_^;) それにしても、この頃のキャリー・マリガンは最高にカワイイな!
「深刻な苦悩系」作品
悩む兄妹を、よく言えば淡々と、悪く言えばダラダラと描いた作品です。 この監督は、こういう暗いのが好きみたいですね。 所謂映画好きに一程度の支持を得そうなセンスのいい映像感覚はわかりますが、ドラマもサスペンスも皆無で退屈です。マリガン目当てで観ただけなので。
何がシェイムなのかがみどころ、とは言え…
たぶんこうなんだろうな的な想像の元ストーリーは淡々と進んでいき、やっぱりこうなってしまうんだな的な想像通りの後引くラストを迎えた。 主人公達の背景があまり描かれていないため、自分の想像が本作の核心を得ているのかは確証持てないが、何となくそれ以外の解釈はなさそうか。 映画なので本作のようにあまり説明的な描写がないのも全然ありと思うものの、本作の場合せめてもう少し匂わせてくれても…とも正直思う。 とは言え、やはり注目された作品だけあり、映像的にも夜の街を駆け抜けるジョグシーン等々、結構魅せられる。内容にあまり関係ないが、マイケル・ファスベンダーの走る姿もなかなかのものだ。 好みは分かれると思うが、いずれにしてもなかなか凝った作品であったことには間違いない。
R18版も鑑賞
渋くてクールな男といった印象のファスベンダー。当然女も放っておかないイケメンだ。電車内で見つめられただけで濡れてしまう・・・さらに娼婦を買ったり、デリヘル嬢を呼んだり、飲み屋でこっそり上司を出し抜いてナンパしたり、とにかくやりまくり!とは言っても、自慰も四六時中しているし、会社のパソコンはエロ動画ばかり見ているためウィルスにやられまくってる。会社の上司デヴィッドは妻子持ちだが、女をナンパしたくてしょうがない変態。そんな上司と妹シシーが歌うバーへと飲みに行ったが、デヴィッドとシシーは意気投合し、なんとブランドンの家で××始めてしまった。ブランドンは外へでてランニング。走れば性欲もやりきれない気分を解消できるのか・・・それならもっと自制できるのに。
そんな彼にも転機が訪れた。妹の押しかけは彼の精神バランスを崩す。しかし、同僚の黒人女性といい関係になりそうだった。デートもしたけど、何もせず別れる。好きな女とはできない男だったのか?と思っていたら、妹に自慰行為を目撃されたことが原因か、自分のテリトリーを冒されたことが原因か、仕事中に好意を持った黒人女性を誘い出しホテルで××しようとする・・・が、勃たない。直後に娼婦を呼んでみると、あら不思議。普通に、激しくできちゃうのだ。
妹シシーは真剣に兄との関係を修復、というより、他の家族がいないため、家族愛を求めていたのだ。しかし、自分の城を大切にしたいブランドンはそっけなく突き放し、口論となってしまう。狂ったように夜の街を彷徨い、ナンパに失敗、ゲイの世界も体験し、その後は3Pまでこなすほど荒れ狂った(笑)。地下鉄に乗って帰宅しようとすると、どうも飛び込み自殺騒ぎがあったようだ。胸騒ぎがして急いで帰ろうとするブランドン。なにしろシシーにはリストカットの傷痕がいっぱいある女なのだ。危機一髪。大量の出血はあったものの緊急入院により一命は取り留めたシシー。ようやく妹の家族愛に気づいたかのようだった・・・
R18+版では性器描写あり。
今しか映さない
SEX依存症ということ
妹が生活に入り込んできたこと
それが不愉快であること
ワンナイトならできるけど
恋愛に発展しそうなSEXはできないということ
妹は男の人に依存してしまうこと
その存在がなくなると手首を切ってしまうこと
主人公の見た目は老い、悲しくなり
どうしようもできない今の状況に
苦しんでることしかわからなかった。
興味深いと思った兄弟の生い立ちも
SEX依存になった過去も
これからの希望も描かれない映画だった。
ウディアレンのパロ。
初見。 地下鉄にて目線だけでド助平を演るファズベンを買う。 変にモテてエロサイト好きの美系エリートの蛇行幅の小ささが心地良い。 見え辛いが凡庸な妹の苦悩の邪魔が惜しい。 ウディアレンの深刻版パロと見るか。 支持。
深く考えさせられる兄と妹の関係性
いろいろ想像力を掻き立てられる映画だ。
兄と妹の関係性。
「いた場所が悪かっただけ」というシシーの言葉。
過去に一線を越えたのだろうか。
それとも一線を越えられない苦しさが、互いに依存症として現れてしまっているのだろうか。血のつながった兄妹なのかも、劇中からはわからない。
人とつながりたい気持ちはあるが、どうしても関係性に意味を見出すことができず、苦しむ主人公ブランドン。
一度会社の女性とデートした際のセリフは、真意の裏返しだろう。
本当に一晩の関係だけで満足できるなら、悩む必要などない。
ハンサムで金持ち。恋人がいなくても、恋愛ごっこなら誘いにのる女性はたくさんいる。苦しいのは考える時間がたっぷりあることぐらいか。だとすれば、やはりブランドンの苦しみは常につきまとう虚無感。その根元は何か。
対する妹シシーは恋愛依存症。相手を求める気持ちが強く、誰かが側にいないと不安になる。
相反する二人の現代人らしい苦しみを、長めのワンカットで見るものを共感へと誘う。
話に解はないが、最後、主人公の微笑みをどう解釈するか。
キャリー・マリガンは瑞々しさと危うい可愛さで目が離せない魅力があった。
心がえぐられて泣きそうになります
作中でほのめかされる、兄妹の恵まれない幼少期が、2人をセックス依存症やメンヘラにしてしまったのでしょう。 現実生活の虚無感を性行為で満たすしかなく、それはもはや強迫的にそうするしかなくなっているのだと思います。ブランドンが必死に埋めようとしている心の穴はどんなに性行為に耽っても埋められず、その辛さが伝わってきます。形は違えど、妹も同じように必死に心の穴を埋めようと男の人にすがっていて、結局うまくいかず自分を傷つけてしまいます。 実際幼少期に何があったのかは謎のままですが、そこで本来形成されるべき自己肯定感が形成されなければ、大人になって別の形で埋めようとします。ブランドンや妹は極端な例なのかもしれませんが、心の穴を抱える人にとっては心をえぐられる映画なのではないでしょうか。 演技が本当に素晴らしく、オナニしてもセックスしても3Pしても埋められない、普通には生きれない、主人公の辛さが痛いほど伝わってきます。最後、やっと泣いていますね。胸が痛くなりました。 近親相姦説を匂わせていますが、匂わせ演出に過ぎず、これは兄妹愛がテーマではないと直感的に思います。
本当に隠したいShame(恥)とは?
ニューヨークでエリートサラリーマンとして働くブランドンは、セックス依存症。そんなブランドンのもとに、恋愛依存症でリストカット癖のある妹シシーが転がり込んで事態は悪い方向へと転がっていく。
コールガール呼ぶ、電車の人妻を誘惑する、他人の彼女も誘惑する、ついには男性にも手を出す無茶苦茶なブランドン。
何故、セックス依存症になったのか、シシーを避ける理由は?映画ではこれらの明確な答えがなく監督は、観客の想像に委ねている。なのでここからは全て憶測になる。
シシーの言っていた「私たちが悪い訳ではない悪い場所にいただけ」この言葉から想像するにセックス依存症になったのは親からの虐待があったのでは?妹の恋愛依存、リストカットもこれが原因かと思う。
タイトルのShame(恥)は消してセックス依存症を指しているのではない。本当に隠したいshame(恥)は自分を含めた家族の事だと思う(憶測でしかない)。
ずっと逃れられないshame(恥)を改めて実感し雨の中のブランドンの悲しみの表情がこの映画の全てを表している。
SEX依存症を正面から捉えた初めての映画‥かな?
マイケル・ファンズベンダーがこんなに繊細な演技が出来るとは知らなんだ。依存症のどうしようもなさを静謐に描いて人間の業までも感じさせるようなスティーブ・マックイーンの演出にも感心。
「妹よ」
兄のセックス依存症についてとやかく触れるレビューが多いけれど、騒ぐほどだろうか。 そんな小さな枝葉末節はカットしてしまっても構わないほど別にどうでもよいエピソード。 兄は出勤して仕事をし、契約をまとめ、地下鉄にも乗っている。普通の生活者だ。 ただ、 自分が今現在何に対して依存症の生活に陥っているかを思い巡らせてみれば、それぞれの桎梏はあまた沢山有る。 妻、子、家庭の維持、仕事の毎日、趣味、蓄財、老後の懸念、馬車馬のような生活、etc. 我を忘れてそれに囚われ、社会的には認知され正常なステータスと見なされ、道徳的と思われている日々であってもそれの何処が“依存症”でないと云えるのか、わからないではないか? ― 観賞中盤からそんな思いに捕まってしまった僕であった。 そのような依存症の毎日にふと思い出されるのが妹の存在なのだ。 母でもなく、妻や娘でもなく、心にかかる妹は特別の存在だ。 これがこの映画の主題。そこだけが見せ所。 題名は「妹」で良かったのではないかな?
そもそもモテる男しかセックス依存症にならない
映像的なエロスは多いがエロティックではなかった。 台詞があるシーンはBGM無くて、 BGMが流れるシーンは台詞やSEがない。 そのBGM自体も、ピアノの旋律だけとか寂しいのが多く、 その人物の悲哀を勝手に想像させる。 でも映像はエロい、という、脳内混乱映画。 ブランドン(Mファスベンダー)は、 金払う愛の無いセックスや公共的エロは大好きだが、 本当に好きな人とはセックスできなかった。(勃たなかった) その時のあの哀しい表情、あれこそ「あぁ無情」。 この性癖が何となく共感できてしまう自分は依存症かもね。 あ、男同士でどうこうとかは全く共感無いけどね。 地下鉄の事故のシーン、絶対妹が飛び込んだと思ったのに、 だったらあのシーン要らなくねぇ?とか、 なんだかんだ言って、ブランドンはモテモテなのに悩んでるし、 留守電の人は結局誰なんだ、など、 割と理解不能な場面が多くて、感情移入し辛い。 やっぱり脳内混乱する映画。 モテない男には共感ゼロ。
性依存は不潔なのだろうか
兄と妹の過去に何があったのだろうか......それはさておき。 主人公はセックス依存症だ。そんな彼を,周囲の人間は「不潔だ」「不道徳だ」と咎めるかもしれない。けれど彼は誰に迷惑をかけているわけでもない。というのも彼のSEXの相手は,性を売り物にしている女性か,SEXを求めている女性に限定されているからである。別に誰かを傷つけているわけでも裏切っているわけでもない。誰かに性暴力を振るっているわけでもないし,浮気をしているわけでもない。つまり嫌がる相手とはSEXしないのである。一般的に,ある男性が恋人や妻といったパートナーとセックスをしたかったとしても,相手がその気でないことがある。そんなときに無理やり行為をしては,相手を傷つけてしまうことがある。そんな可能性を主人公は排除しているのである。(性を売り物にしないと生きていけないような女性とSEXしているとしたら女性の社会的地位向上の阻害を助長していないか?という経済と絡んだ話題は置いておく。映画の主題はそこには置かれていないから) 彼のPCの検索履歴を見た同僚(上司)は偉そうに説教をするけれども,そういう自分は妻帯者でありながらナンパはするわ主人公の妹と寝るわ,それでいて平気で自分の子供とSkypeしながら家族思いを気取るのである。この同僚は「一般常識的な道徳を持ち,SEX好きに対して説教するけれども,自分の頭の上のハチを追うべき」人間として,主人公と対比させられている。 主人公は主人公なりに「女性の意に反するSEXはしない」というルールを一貫して守っているように思う。 (もう1人,主人公と対比させられているのが妹。主人公は恋愛はせずセックスだけする。それに対して妹は恋愛依存気味で,自分の存在意義を恋愛に求めているかのように思える。彼女は恋愛で傷つく。) 主人公はいざ恋愛の相手と寝るとなるとセックスができない(なぜかEDになる) つまり女性を恋愛の相手とみなした時は性欲の対象と見ることができないし,性欲の対象とみなした時は恋愛ができない。つまり恋愛とセックスを切り離してしまっているのだと思う。そうすることによって彼が守ることができるのは,「女性の意に反するSEXはしない」というルールである。 彼がこのルールを守るに至るまでに,どのような経験をしたのだろうか?この疑問を,「彼と妹の過去に何があったのか?」という疑問と結びつけ,同時に解消するような仮説を立てることはできるだろうか。 cf.主人公にとってのSEXは使い捨ての消耗品だ。ワンナイトラブばかり。私生活にSEXを持ち込まない。SEXが自分の私生活、人生を左右するようにはしない。人生を左右するようなSEXとは恋愛だ。一方で、主人公の妹はワンナイトラブの相手にすら精神的に依存し、私生活は破滅的だ。この点において主人公と対比的である。妹は主人公にとって反面教師なのか?それとも兄妹の育った家庭にはなんらかの問題があって、兄は「そう」ならないよう性を恋愛と切り離す一方、妹は「そう」なってしまったのか?映画における主人公兄妹の親の不在は、かえってそのような生育環境の影響を感じさせる?
曖昧が嫌じゃなかった
セックス依存症の兄と恋愛依存症の妹。 兄の相手を探し回ってまでするセックスは妹のリストカットと同じような意味だろうか。 バーで妹の歌を聴いて泣くシーンのマイケルファスベンダーがかっこよかった。 ギャツビー以来に見た妹役のキャシーマリガンは顔に愛嬌があって可愛くて好き。ハイなのか?と思うほどの情緒不安定な妹もぴったりだと思った。 ハッキリと何があったかは語られないが、口では厳しいが距離が異常に近かったり、兄妹以上の想いがあって辛そう、というか実際過去に関係があったのか!?とも思わせられて終始そわそわする感じが嫌じゃなかった。
なんだか報われない気持ちに
見たことあったけど全然印象に残ってなかった…
せっかく2回目なのだから、何を伝えたい作品なのか一生懸命考えながら見たょ。
主人公の深い闇。
そして妹さんも闇を抱えていて。
ふたりが一緒になるとさらに悪化。
どんどん深みにはまっていく主人公だけれど、ラストは妹さんのリストカットの後、感情を露に泣き崩れる。
初めてそこで感情を露に。
主人公とその妹さんが、良い方向に向かっていく兆しが最後に見られたら良かったな…
4.9
セックス依存症とインセストへの葛藤を描く衝撃作 R18描写をここまでかと言うほど取り入れ、見るものの経験と常識を試す マイケルに感情移入出来るか出来ないかでまったく評価が分かれる作品 ここまで評価が低いのは共感出来る母数が少ないためか、みなさんの解釈が追いついていないためか 妹への性の対象としての愛にお気づきだろうか 私個人の中ではかなりの秀作 うまい 色々と上手い 伏線の回収とラストシーンの観客への投げかけが見事 選曲、カット割り、カメラワーク、すべてにおいてセンスを感じる作品 スティーブマックィーン恐るべし widowsも期待 1人での鑑賞をおすすめする
マイケルファスベンダーの色気にクラクラする。そして、苦悩に満ちた表...
マイケルファスベンダーの色気にクラクラする。そして、苦悩に満ちた表情に目が離せなくなる。 依存性の話だが、重なる度に乾いて行く心の様は、見てるこちらの心を蝕む程伝わるが、行き過ぎた展開が滑稽ですらある。いや結構笑える。 欲望も果てしなく、潤わない心も先が見えない。楽しめないんじゃそれ自体に意味が無いと思うのは、まだまだ欲望の先を知らないからかも。
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