ファウストのレビュー・感想・評価
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観る者を選ぶ映画
6月16日、シネスイッチ銀座にて鑑賞。客の入りは一割程度。多大なる忍耐力を要求される140分でした。途中で席を立つ人もいました。冒頭、男性の死体の臓物を掻き分けながら、「魂はどこだ」と懸命に魂を見つけようとするファウスト。この段階で私は気分が悪くなってしまいました。いつものことですが、ソク―ロフの映画には娯楽性は皆無です。物語性も、余りありません。ただ、独りよがりの芸術性があるのみです。ある意味で極北の映画です。今回の映画はゲーテの詩句の中で印象的なものを抽出し、それに見合った映像を撮り、それらをパッチワークのように継ぎ足していったような、
そういう映画です。はっきり言って、失敗作です。勉強が大好きな人には打ってつけの映画かもしれません。ただし、ベルイマンや大島渚やアラン・レネの作品を観る際に要求される思考力は全く必要ありませんが・・・。
退屈でうんざり
墓場で「退屈だ」と葬儀屋がつぶやくのだが、「まったくだ」と頷けた。博士の気色悪さだけは十二分に伝わる。全編ほぼ半開きの口、マルガレ−テに触る痴漢テクニック(匂いをかぐ仕草)など変態そのもの。九条のロシア映画特集に行くのを躊躇中。
夢のような140分
『ファウスト』夢をみているようでした。それは幸せとか楽しいという意味ではなく、幻想的、想像的、絵画的、詩的で風や匂いを感じそうな感覚。好みが分かれるでしょうが、2011ヴェネチアGP受賞作。パンフレットを買ってしまいました。
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