アーティストのレビュー・感想・評価
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何故?印象選択肢に「切ない」が無いのヽ(;▽;)ノ
私の中のナンバー1映画ローマの休日超えました(涙)
え~そうですとも、私は、タイタニック、ローマの休日、
風と共に去りぬ…三代ロマンチック映画大好き女さ!
オマケに、グレゴリーペックとか、クラークゲーブル、
ジョージクルーニー大好き女さ!だから?だけど?
ジャンなんたら…好き過ぎ!カッコ良すぎ!
犬可愛い過ぎ!ペネレスですか?可愛い過ぎ!
(過ぎ過ぎ言い過ぎ!ワイルドだろ?)
でも、アメリカ映画も終わったね。とか思ってた
自分をボコりたいです。
ローマの休日、雨に唄えば、ニューシネマパラダイス
もう、宮崎駿でも、倉本聰でも、何でも来い。
オマケに犬だよ。文句ある奴かかって来い!
切なくなりたきゃこれ見ろよ!
アメリカ映画ッパないっす。
ラストシーンの真の意味
こんなに他愛もないラブストーリーが、少々ギミックのあるサイレント映画だというだけでアカデミー賞を取れるとお思いですか?
ラストシーンの仕掛けに気づいたので、どうしてもみなさんに聞いてみたく、アカウントを取得して書き込みます。
私は最初、ラストシーンの意味がわかりませんでした。
「パーフェクト!」と監督に言わせ、スタッフも「カット!」を言うのを忘れるほど見とれ、あれだけの運動量のダンスをして、ハアハア息を切らせている2人に、「もう一度、最初から」とは、見ていて驚きました。無慈悲にも程がありますし、もう一度撮る意味はありません。なのに休憩もなく間髪をいれずに次のテイクの準備へ。
なぜ?
これ、たぶん、YouTubeなどの動画サイトと、その視聴者への強烈な皮肉になっているんだと思います。
YouTubeなどで、同じ動画を何回も見ることがありますよね? 監督も、見たかったんです。彼らの完璧なダンスをもう一度、しかも今すぐ、目の前で。とにかく見たかった。きっともう一度といわず何度でも。
おそらく、私達が気に入った動画をリピートするのと同じ気持ちを表現しているのです。
しかしただボタンを押すだけでは見られません。何人ものスタッフがまた最初から準備して、主役の二人は息を整える間もなく、あの激しいタップダンスを踊らなければなりません。
これが映画の本質だと。人間が作っているんだと。だからこそ今、サイレント映画という手法を使って、インターネット動画が蔓延する世界に一矢報いたかった。サイレント映画がトーキーに取って代わられた時、ジョージが発奮して自分で映画を撮ったように。そんな真意が、あのラストシーンに隠されているような気がしてなりません。
あの映画ではジョージは砂に埋もれてジ・エンドとなりましたが、あれも不自然ですよね。でもこのように考えてくると、昔ながらの映画はもう瀕死の状態だと、新しい映画/動画の時代が来ているというメッセージにも思えてきてしまいます。
穿ちすぎでしょうか。みなさんはどう思われますか?
映画本来の魅力に溢れた粋でキュートな小品
本年度アカデミー賞作品賞授賞作!
なぁんて囃し立てるほどにはアカデミー賞を信頼してる訳では無い僕です。
そりゃまあクオリティの高い作品を紹介してくれる意味ではありがたいが、
『トゥルーマンショー』のジム・キャリーを主演男優賞に
ノミネートすらしなかった連中を完全に信頼する事はできぬッ!(いつの話だ)
まあアカデミー賞に納得がいかなかった例を挙げればきりが無いが、
そんなのは作品自体が面白いかどうかにはまるで関係の無い話。
で、本作である。
2012年にまさかの無声映画である。
僕が今までに観た無声映画なんて『カリガリ博士』と『吸血鬼ノスフェラトゥ』だけですよ。
どちらもちょいと眠気に耐えながら観ましたよ。
本作も眠くならんかと不安だったが……(←オイッ)
『アーティスト』は面白かった!
物語自体に飛び抜けた部分は無いが、
観せる(魅せる)アイデアと役者の魅力に溢れた、
とても“粋”でキュートな映画でした。
普通の映画を小説と見立てるなら、この映画には短歌や川柳に繋がる“粋さ”がある。
表現形態に予め制限があるから、ひとつひとつのものが背負う意味も必然的に大きくなる。
暗示、遊び、仄めかし、ダブルミーニング。
時には心臓ド真ん中を直撃する豪速球のストレート。
そういった重みのある表現がどうしても要求される訳で、
だからこそ頭を搾りに搾って独創的なアイデアを産み出さざるを得ない訳で、
それがこの映画のような洒落っ気や粋さに繋がるのかも知れんですね。
『BANG!』という擬音の使い方や、“スーツで1人2役”のシーンなんて
とびきりロマンティック。
そして役者陣。
笑顔の素敵な主演2人は言わずもがな。
誠実な執事を演じたJ・クロムウェル、
利益優先の社長さんを演じたJ・グッドマン、
その他脇役に至るまでみんな魅力的で、頬を緩ませずにはいられない。
この映画は往年の無声映画の魅力を僕らに教えてくれるだけでなく、
(『カリガリ博士』で眠気に襲われた自分が言えた義理じゃないケド)
役者の魅力と優れたアイデアを引き出す努力さえあれば、
巨額の予算や高度なCGなんて無くても人を惹き付ける映画が作れると証明しているようだ。
以上!
アカデミー賞授賞おめでとうございますです。
個人的には『ヒューゴ〜』に採って欲しかったけどね……
あ、けど、名犬アギーのパルムドッグ賞授賞には納得!
わんダフル!
<2012/4/8鑑賞>
素晴らしい‥の一言です 若い人に見てほしい
久しぶりにボロボロ泣きました
悲しすぎるし
時代背景、役者さんの表情などワクワクするし
わんちゃんで笑っちゃうし
この人悪いひと?ってぉもっちゃうし
最後は主人公笑ってハッピーな姿でぉわれてよかったです
この映画で大事なこと
この映画で大事なことは、オスカー受賞作品だということに尽きる。この作品がオスカーを獲得していなかったら、果たして観ただろうか?3D全盛の時代に時代錯誤だとスルーしていたかもしれない。確かにモノクロサイレント(音楽と効果音はあるが)ならではのストレートな表現や、役者の心情を思い量り、大団円では心躍らせ喜ぶという映画の醍醐味はある。が、しかし逆にこの映画をモノクロサイレントの時代に持って行ったとしたら、果たして名作になり得ただろうか?現在私たちが観ることの出来るモノクロサイレント映画は、まず間違いなく名作である。なのでその手法で作られると、名作を観ているような気になってくる。この作品のタイトル画面など、実にワクワクするものになっている。
奇しくもオスカーを競った「ヒューゴの不思議な発明」 はフランスを舞台にしたアメリカ映画である。「アーティスト」はアメリカを舞台にしたフランス映画だ。そして両作品とも映画史を題材にしている。時代背景もほぼ一緒だ。大きく違うのは、ヒューゴは最新技術を用い素晴らしい3D映像で魅せてくれた。一方アーティストは古い表現方法で映画の楽しみ方を思い出させてくれた。表現方法は違えど、両作品が伝える事は同じなのかもしれない。それは映画愛であり『映画は素晴らしい!』ということなのだろう。あらためて「アーティスト」のオスカー受賞に敬意を表したい!
本作のような目にも心にも優しい映画もたまには良いものですね。
シンプルなラブロマンス
サイレント映画だけに、眼を凝らして見ていないと、置いてゆかれる。話が平坦な部分は思わず寝てしまいました。兎に角、犬の演技が素晴らしい。それとたまに、音が入ると新鮮な気持ちになります。最後の方で二人が踊るダンスは最高でした。
う~ん、機微に触れず
皆さん、こんにちは(いま4月18日pm4:40頃です)
アカデミー賞をとったんだから、すごくいいんだろうと期待感いっぱい
になりすぎたかもしれない。
確かに白黒映画という映像、特にサイレントという台詞なしのシチュ
エーションは普段と違った世界をつくっていた。
駆け出しの女優が目をかけられた元大スターに思い
をよせて、その復活を手助けするというのも古典的ストーリーも
悪くないような気がする。
でも、何故なんだろう。
僕が薄っぺらく感じてしまったのは。
例えばチャップリンの「街の灯」のように、虚構ではあってもそこに
確実に存在する本物感。それがなかったのです。
それは女優にも言えることだった。
若い端役だったぺピー・ミントが大スターになるのだけど、大スターに
なったときのオーラが見えないのです。スターになるには、単に演技が
うまい下手という以外にいろんなものが覆いかぶさってくる。
それをどのように消化していくのか、役者として輝かせるか。
それが表情やしぐさひとつひとつに出てくるのだと思う。
そんな意味でぺピーは端役だったころとちっともかわらないのです。
その意味で大いに不満が残ったのでした。
まあ、アカデミー賞なんだからね。
すこし辛口なレビューだったかな。
是非劇場で
白黒でサイレントで取っ付きにくい印象ですが、違います!
軽い気持ちで観られる娯楽映画です。
白黒映画は観ると疲れる印象でしたが、撮り方がどうとかで違和感無かったです。
残念ながら美人女優は1人も出て来ないのですが、その分主人公が格好良く見えました。
3DやCGの映画が主流の現在では、地味に感じるかも知れませんが、テレビCMでは伝わらない良い映画です!
シンプルなストーリーに◎
いろいろ細かい事に疲れたあなたにおすすめ。
色もセリフも字幕も極力おさえて(セリフも少しあるし、役者がしゃべっているけど字幕のないシーンもある)いる演出がにくい。
ここまでシンプルだと色やセリフがあると恐怖の退屈作品だったろうね。
犬はもちろんだけど運転手もいいね。
どうぞ、譲ったよ
映画の技術的進歩としてサイレントからトーキー、モノクロからカラーがある。現代では2Dから3D。音、色にくらべて立体はインパクトに欠ける。この作品はモノクロ、サイレントがどうこうではなく、物語のインパクトが足りない。チャップリンの「街の灯」で花屋の娘が浮浪者の手に触れて「あなたでしたの」。あのシーンは何度観ても泣ける。ストーリーもシーンも憶えているから、そのシーンに向かって泣く準備をするほどだ。泣かせるにしても楽しませるにしても、そのようなインパクトがこの作品には感じられない。
意外に笑い、時々ホロリ。
2012年の第84回アカデミー賞で作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、作曲賞、衣装デザイン賞を受賞。映画がサイレントからトーキーに移り変わる頃を舞台に没落するサイレント時代のスター俳優と、トーキーの隆盛とともにスターダムに登る女優を描いている。サイレント映画としては、83年ぶりの作品賞受賞であることと、フランス映画が史上初の作品賞受賞ということも話題。
サイレント映画って、どうなんだろう?飽きるのかな?と思っていましたが、誤解でした。セリフがない(と言うか、セリフはあるけど聞こえない)ので、よりいっそう演じる俳優・女優たちのその表情や動きが際立ち(=と言う事は、より一層の演技力が必要と言う事ですが)、普通のトーキーよりも、より一層映像自身に集中してしまいました。ジョージを演じるジャン・デュジャルダンの表情が、何とも言えません。良い!人気の頂点から転げ落ちるスター俳優の悲哀が何とも言えません。
上述のように、基本的にセリフはなく、俳優の表情や仕草でその場面を表現しています。付け加えると、この作品では、背景の看板などの文字でその状態を示したりしていて、非常に理解が助かります。あと、犬のアギーもいい仕事しています。助演賞を贈っても良いんじゃないですかね(笑)。
今年・・・と言うか、近年でもかなり上位に位置する映画です。この作品は、テレビとか、DVDではなく、映画館で見るべきですね。コメディーであり、時々ホロリと涙する映画です。
過去に学ぼう。
内容がどうの、ということよりも、
過去のサイレント映画に敬意を払った作品だと感じた。
物語は至ってシンプル、おそらくアカデミー賞をとったから、
観に行ってみました…!的な鑑賞者も多いのだろうと
思うけれど、うわぁ~♪と思った人がどれだけいるだろう。
昔のモノクロ(カラーで撮っているからグレー調)の色彩、
サイレントで所々に字幕で入る台詞、スタンダードな名曲、
どこをとっても過不足ない仕上がりだけど、サイレント映画
という意味では、諸手を挙げて大喝采というほどでもない^^;
(このストーリーは過去作で何度も描かれているので)
先に書いたヤマトの感想と同じで、
鑑賞者がうわぁ~♪と思えるのは、どのシーンもあの名作の、
あの役者の、あの動き、あの台詞、あの表情が見られるからだ。
監督のアザナヴィシウスは、かなり研究して作ったのだと思う。
映画好きには懐かしくて堪らない部分が沢山盛り込まれている。
主役の二人も魅力的。特に男性のデュジャルダンは表情が巧い。
台詞のない部分、身体で演じなければならない部分を見事に
表現している。なのでオスカー受賞も…まぁアリかな^^;
惜しむらくはダンス、それは当たり前なんだけど(爆)この二人
やたらタップを踏むシーンが多くて、ラストもそれで〆となる。
楽しく演じる二人の表情は見事だけど、ステップはイマイチ^^;
かのアステアが観たら何ていうだろう、何回撮り直すんだろう、
などという心配までしてしまった。ハリウッド黄金期を支えた
スター達には、もちろんアイドル性やカッコ良さも必須だったが、
何より演技に完璧さが求められた。チャップリンにしても同じ
シーンを一体何回撮らせるんだ?というくらい撮り直しをして
ほんのワンカット、黒澤明もそうだけど、こだわりがハンパじゃ
ないところが観る者を圧倒したのだろうと思う。だから今でも
新鮮な笑いが生まれ、驚きが与えられる。先の話に戻ると
アステアとロジャースのステップにはどこに違いがある?くらい
(タップの名競演ではアステアとパウエルの方が有名かな^^;)
完璧で寸分の乱れも許さなかったアステアのこだわりが常に
彼のダンスの中にあった。今作はいい作品だが、こだわりのない
サラリとした姿勢が現代的。台詞の入れ方もおそらくそうで^^;
ココ!と思うところで字幕が来ない。俳優の動と台詞文字の静、
このリズム感も過去の名作は完璧、いちいち比べて申し訳ないが
そういう観方をしてしまう世代もきっといるだろうと思ったのだ。
そして最大の疑問は、ジョージがなぜトーキーに挑戦しなかった
のだろうという謎が、ラストで更に大きく膨らんでしまうところ。
(フランス人だから、はおいといて^^;)
この人、声がすごくイイのだ。あの声なら売れる。というか普通、
一度くらいは挑戦した(させた)はずだと思うんだけどなぁ…。
もちろん時代の波に乗れず、落魄れていったサイレント役者は
多かったのだが、そんな彼らの最大の難点は「声」!シブい顔の
役者が女より高い声だったり、かなり音痴だったり、そんな部分で
ファンがアラ~^^;と思って離れていった、というケースが多い。
(だからのちに吹き替え専門俳優なんていうのが増えた)
日本でいえば、田村四兄弟のお父様で当時大人気の阪東妻三郎。
私の時代じゃないけど^^;彼の高音声はかなりのギャップを生み、
サイレント時代の熱狂ファンを呆然とさせた、という。
声って大事。。サイレント→トーキーの波に巧く乗れた俳優達は
運が良かった、まぁそれも才能のひとつなのだから仕方ないのか…
作品賞にダメ出しなどして、大変申し訳ないのだが、
今作が善意に満ちた良い作品なのは大前提。尺もちょうどいい。
自分をショウビズ界に導いてくれた大先輩に恋をし、どんなに
年数を経てもその大先輩への敬意を忘れない、困っているのなら
手助けをしたい、と奔走するぺピーの好意は、恩師を大切にする
懐の深さと相まって日本人を感動させるに違いない…私も泣けた。
スターの地位を保つには、その才能と、声と(爆)、技術力も大切だ。
自分をアーティストだ(ジョージ)と自負するなら、常に挑戦を怠らず、
前へ歩いていくべきだ。若い才能はステキな知恵を授けてくれる。
野望と裏切りに満ちたショウビズ界で(爆)
こんなに清々しい作品を今作り出したことにはなにか意味がある。
現在を嘆かず、過去に学ぼう、ってことなのかな。
それにしてもタレント犬・アギーの名演は可愛らしかった^^;
(ぺピーを演じたB・Bって監督の奥さん?本作でも内助の功なのね)
春が来て夏に向かう季節だが暖かさを求めるなら
ストレートなストーリー
特に好感が持てたのは
純愛を描いたこと
見る価値があるかといわれれば
どちらでもいいのでは
と答える
どんな季節でも
いつも
暖かさを求める心なら
見て損はないでしょう
いい映画です
おじさんかわいそう
マンガ家とはいえ人気商売の端くれなので、落ち目の惨めさは非常に身につまされる問題だった。どの映画を見てもそういった境遇で描かれるのはもがけばもがくほど泥沼で、この映画でも底なし沼に沈む場面で自ら描いている通りであった。そんな落ち目の場面で新作映画がスカスカの客入りだったが、新潟ではアカデミー賞を取ったこの映画自体の客入りもレイトで5人、結末のハッピーなダンスも全く祝福できない気分だった。
サイレント映画で物語りに集中できるか不安だったけど、そんなことは全くなく最後まで楽しめた。特に犬がとてもかわいかった。ヒロインは顔立ちがギスギスしていてスターのオーラがまるでないのが残念だった。絵作りや演出など美意識が徹底していたけど、それが好みかどうかはまた別問題で、しかしそれでも重厚な感じはお金を払って映画館で見てよかったな~と思えた。
はがゆい想いでいっぱい
サイレント映画で生きてきた俳優と無名の女優のほのかな恋。
時代がトーキーへと大きく変化する時代の
あまりにもピュアな二人の姿に涙しました。
サイレント映画自体に詳しくありませんが、
CGや3Dやら何やらと何かと映像美の追求がある中、
演者の一つ一つの表情がとても新鮮に心に響いてきました。
観ていない方
これはぜひ観ていただきたい映画の一つです。
切なくてあったかいラブストーリー
切なくてあったかいラブストーリー、幸せ気分を持って帰れるステキな作品でした。
サイレント作品、21世紀のアーティスト達は色んな仕掛で楽しませてくれます。
ジョージ・バレンタインは、まさにサイレント映画の大スター。おおらかな笑顔に魅了されます。
トーキーへの革新の時、サイレントに留まるジョージ。彼に革新は起きるのか、彼に笑顔は戻るのでしょうか。
女優の卵・ペピー・ミラーが、可愛いくて可愛くて。明るい笑顔の向こうの一途な想いが切ないです。
ジョージの愛犬くんもとっても一途。泣かされます。
作中のサイレント映画上映で楽団が演奏していて、オオッ?!と思ってしまいました、お恥ずかしい。
当時は生演奏や、日本では活弁さんの、半ライブ興行だったんですよね。本作には雰囲気いっぱいのステキな音楽がついてます。
これぞ正に娯楽映画の決定版!きっと心も踊り出すよ!
今年のアカデミー賞で、作品賞・監督賞・主演男優書を受賞した本作品は、観てみると心から納得の受賞作品だと言う事が解る!!
それにしても、「ヘルプ」も「ビギナーズ」「サッチャー」もとっても好きな作品で、作品の内容も、俳優も今年の受賞作品と私の相性はとっても抜群に良くて本当に嬉しいし、珍しい大当たり年だ!!その中でも最も好きになったのが勿論この「アーティスト」!
何でフランス映画が外国映画賞でなくて、作品賞なのかは、理解できない所であるが、このサイレント映画が英語で字幕が作られているから、外国語映画賞の部類に入らないだけなのだろうか?
それはさて置き、今さらサイレント映画の時代でもないかも知れないが、今改めてサイレントムービーを観てみると単に返って新鮮と言うばかりでは無く、セリフが聞こえない分観ていて想像力が働いて、その分より劇中の登場人物に対して感情移入がスムーズに出来る事が、より映画を楽しくさせていたのだ!
そんな事言って、ジョージに感情移入し過ぎて、何故そこまで、同情したのか、理由も自分でも定かでは無いのだけれども、殆んど泣きっぱなしだったのです!映画が終わって明るくなると涙目で恥ずかしいので、トイレに急行して、トイレで、また映画のシーンを思い出したら、嗚咽が止まらない程に号泣してしまったのだ!
映画が好きで好きで、どうする事も出来ないジョージの気持ちが完全に私の胸を打ち抜いてしまったのだ!
かつての大スターが無名の新人を育てるとあっと言う間に、新人と自分の立場が逆転してしまい、自分の存在はファンからも忘れ去られ、過去の人間になってしまうと言うお話は「スター誕生」と言うタイトルで確か3回程はリメイクされている馴染みの話だ。
B・ストライザントが出演した時のテーマソング「エヴァ・グリーン」は今でも良く耳にするヒット曲だ。そのためストーリーはごく平凡で、単純な話なのだが、しかし、映画フリークの人々には、映画製作にハリウッドが燃えていた時代を再現していると言う事が心地良く感じるのだろうし、この映画凄く、音の効果を良く計算して制作されている。サイレント映画なのに、音を計算して効果的に使っていると言う表現は可笑しいのかも知れないが劇中劇の音楽演奏だけで無く、ジョージの心理状態を巧く表現するその方法として、効果音を上手く挿入しているのだ!これこそが映画の基本だ。
作品の中でペピーは、サイレントのスターは芝居が大袈裟と言うけれど、中々どうしてどうして味があって今日私達が観ると本当に楽しめるのです。
この映画のリピターは、2回目は千円で観られますと言うキャッチコピーの宣伝キャンペーンもこれも中々良いではないか!そんなに直ぐに何度も同じ映画など観る筈も無いだろうと、はじめは私も思っていたのだが観終わるとまた観てみたくなるから不思議だ!これこそ現代に蘇った真のエンターテイメント決定版だ!!
ここまでベタホメしたら、貴方はきっとダンスを踊らせるなら、ジーン・ケリーや、フレッド・アステアとは比べられない程の、下手くそなのだから何て野暮な事は言いっこ無しで、どうかこの世界観を充分に楽しんで欲しい!それは正に、ウイットタップリのC・チャップリンの踊りを楽しむつもりになって、出来る事ならまたこの映画を2度3度と観て欲しいし、その後は、本当のサイレント映画も、機会が有ったら観て欲しいものだ!
サイレント映画は、弁士によっても、同じ映画を観ても弁士が代わるとまた違う映画を観ている様な味わいのある不思議空間でもある。尺も短めで、これ位の映画は観客の集中力も程良い時間で負担もかからないし、忙しい今の時代にこそ、こう言った映画は新しい娯楽映画として充分に観賞可能な作品なのだと思う。
J・グッドマンや、J・クロムウェルなど、脇を飾る役者もとても良い!のだ。
シンプルではあるけれど、観客の鑑賞のツボを抑えた本作は絶品で有ると思う!
是非ともこの楽しさを味わって欲しい!
なんで今さらだが、観れば新鮮に感じる
モノクロ&サイレント、そして擬似的だがスタンダード・サイズによるラブロマンスものだ。
1927年のハリウッドの映画産業が舞台で、ラスト近くの音楽では高域の歪みをサラウンドスピーカーから洩らすという凝りようだ。
なんで今さらモノクロ&サイレントなのだと思わないでもなかったが、こうして観てみると、台詞が聞こえない分、行間を読もうとして、いつもに増して映画に集中する。
1時間40分余りの上映時間、音無しでもストーリーも主人公の心情も理解でき飽きたりはしない。
ジャン・デュジャルダンはスクリーンで存在感があり、表情も豊かでいかにもサイレント時代のトップ俳優という容貌だ。
ベレニス・ベジョはどんどん綺麗になっていく。チャーム・ポイントにしたホクロはたしかに効いている。
犬のアギーの演技もよく、スパイスの効いた笑いを取る。
執事のクリフトンもいい。忠義心があって、老人なのに意外に力持ちだ。
こうして観ると、何でもかんでもストレートに見せてしまいたがる昨今の映画作りに疑問を感じる。もっと行間を読ませる工夫をしてほしいものだ。行間を読まなくなってしまった観客に媚びて、映画本来の面白さを作り手が置き去りにしてしまっている。
音声、色彩、視覚効果というのはあくまで補助であって映画の主幹ではない。本来、これらがなくても面白い映画を作らなければならないはずだ。そこに音声、色彩、視覚効果がプラスされて、リアリティを生む。
本作に映画会社の建物を輪切りにしたセットのシーンがある。階段を行き交うスタッフで映画産業の活気を表現し、そのなかを輝きながら階段を駆け上がるペピーと、気のない足取りで階段を降りるジョージを対比してみせる。このセットだけで映画産業の時代の変遷を1枚の画にした工夫が見える。
そこにはもはや字幕さえ不要だ。
やたらに台詞や語りが多くて状況説明過多なドラマだの、高度なVFXによる映像ばかりで話がちっとも面白くない活劇だのは、もういい加減うんざりだ。
なんで今さらモノクロ&サイレントなのだとケチをつけたところで、この作品が新鮮に感じることは確かだ。
ただ、これでもかと繰り返された予告篇の映像と、これみよがしの音楽にはいささか食傷気味ではあった。
また、「アカデミー賞獲りましたー」みたいなポスターも品がない。最初の飾り気のないポスターのほうが風格がある。
何事もやり過ぎはよくない。逆効果だ。
想像の幅が広がる。
凄い良かったです。
つか、楽しめて感動も出来たってコトに結構ホッとしたりもしてます。
ほら、何ていうんですかね。こういう映画って結構プレッシャーじゃないですか?
観る側のインテリジェンスを試される、みたいな。
アカデミー5部門獲得して批評家はこぞって絶賛の嵐。しかも白黒のサイレント映画。
「もし楽しめなかったらどうしよう?」
「もし楽しめなくて、その手の発言して『ハイハイ批判かましてる俺カッケーアピールね』みたいに取られたらどうしよう?」
みたいなの。
え?ありませんか?自分だけですかそうですか。
いや、で、実際その手の心配は杞憂だったんですけども。
格調高くもなく難解でもなく別に気取ってない。
下手に白黒サイレントだと構えてたのがバカらしいぐらい。
で、批評する際に、敢えてというか、こう“饒舌”とか“芳醇”とか、その類の言葉で称賛したくないな、ていう風に思ったんですね。
やっぱり自分は、映画は声やSEがあった方が好きですよ。
でもこの映画ってその要素排除した分、想像の幅が広がりますよね。字幕出してこないシーンでも登場人物達が何言ってるか分かる気がします。
彼らの仕草、表情に集中出来るっていうか。
それに完全な純然たるサイレントに仕上げてる訳でもないし。それを逆手に取った小ネタなんかチョイチョイ挟んで来ますしね。
というか、この映画自体が別にサイレント至上主義を謳ってるんでも、トーキー否定してるんでもなく、どっちも迎合してますよ、て姿勢に感じて。
そのスタンスにも共感が持てたなあ。
これからこういう映画もっと増えてもいいと思いますね。
この手法で以って現代劇を撮っても面白いんじゃないかと。
いやあ、堪能しました。
それと、あ、うん。犬が可愛かったです。
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