「人生って素晴らしい!」アーティスト もしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
人生って素晴らしい!
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サイレント映画見たのは20年近く前に見た映画以来でした。
劇中でオーバーアクションと言われているジョージの手ぶり身振り、表情すべてが新鮮でした。
サイレント映画において圧倒的なスターとして、作品の中でもその存在感を示し続けるジョージ、時代の流れについていけず自らの栄光に縋り、落ちて行く様は哀しみを感じざるを得なかったです。
その中で自らを『アーティスト』と称して孤軍奮闘する姿もとても印象的。
これ以上にない、好対照で現れたペピー。めちゃめちゃ可愛かったです!ジョージが落ちてゆくのと好対照に登って行く。旧態依然とした体制を新たな勢力が撃ち落として行くそのコントラストのついた流れが、栄枯盛衰の刹那感を思わざるを得ないし、その相手がこんなキュートな女性というのも皮肉なコントラスト感じます。
没落したジョージが、その誇りを失わない様に、何ヶ月も給料を払っていない運転手を解雇して車をあげてしまう。でも翌日の朝、気になって窓の外を見るシーンの哀愁、そのあとに自らの映像を見ながら奮起できないプライドの高さ。そして…。
スターの没落なんてたくさんあるんでしょうけど、具体的にこんな感じか…と息を飲む感じを覚えました。
そして、それを影ながらささえつつ、最後はすくってくれたペピー。素敵すぎます。
人生は辛いことがたくさんある。でも人生は悪くない。そんなことを思わせる映画でした。
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