G.I.ジョー バック2リベンジ : 特集
「ダイ・ハード ラスト・デイ」「エクスペンダブルズ2」で、今なおアクション・ヒーローとしての存在感を見せつけるブルース・ウィリスが、今度は司令官として「G.I.ジョー」に参戦。瞬く間にウィリス史上最大の全米オープニング記録を達成した、6月8日(土)公開「G.I.ジョー バック2リベンジ」の見どころはここだ!
ハイテク兵器を装備した大統領直轄の機密部隊「G.I.ジョー」に、ついにあの男が“最強の助っ人”として参戦を果たした。
その男とは、ブルース・ウィリス。
高層ビル、大空港、果てはモスクワの“世界で最も運の悪い”数々の危機をくぐり抜け、隕石を破壊するために宇宙に飛んだと思ったら、シルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーらアクション界の重鎮たちともタメを張った、そう、あの“アクション番長”だ。
ウィリスが、超ド級のエンターテインメント大作「G.I.ジョー バック2リベンジ」で演じるのは、“G.I.ジョー”の名の由来ともなった伝説のソルジャー、初代G.I.ジョー=ジョー・コルトン司令官。大統領が発した“G.I.ジョー抹殺指令”によって、映画の開始5分で全滅状態に陥った部隊の生き残り(ドウェイン・ジョンソンほか)が、リベンジを懸けて彼のもとへと集結。衛星ミサイルシステムを武器に再び全世界を恐怖に陥れた、テロ組織「コブラ」への一大反攻作戦を展開するのだ。
“アクション番長”のお出ましに相応しく、製作費はウィリス作品における最高レベルの1億ドルを軽く突破。そして見事に、すべての「ダイ・ハード」作品、そして「アルマゲドン」をも超える“ブルース・ウィリス史上歴代全米オープニング記録”を樹立したのだ。その勢いは、3月の世界公開時に全米、ロシア、韓国、ドイツ、フランスほかで週末ランキングNo.1を獲得、全53カ国で8030万ドルを記録して本年度の世界No.1オープニング記録を塗り替えたことでも明らかだ。
まさに満を持して登場した「G.I.ジョー バック2リベンジ」は、“アクション番長”史上、最大・最高のアクション・エンターテインメント作品なのだ。
本作は、昨年に一度公開が決まっていながらも、“3D映画”としてさらなる映像表現の高みを目指すために、1年間の公開延期という措置が取られていた。撮影の段階からすでに、これまでのアクション映画以上に進化した空間設計が行われていたが、そのコンセプトは映像の3D化によってさらなる発展を遂げ、“ハイパー3Dアクション”と銘打つべきスピード感とダイナミックさが満載のアクション映像へと変貌した。アクション、VFX、そして3Dファンは、この新次元の映像体験を見逃してはならない。
冒頭で繰り広げられるのが、G.I.ジョーの精鋭がパキスタンの核兵器庫を無力化するチームミッションのアクション。チャニング・テイタム演じるリーダーのデュークを先頭に、ドウェイン・ジョンソンのロードブロック、エイドリアン・パリッキ扮するレディ・ジェイらが、見事に統率された動きでワイヤーによる上空からの降下、白兵戦、ジャッキー・チェンさながらに障害物を乗り越えていくパルクール、銃撃戦を披露する。アクション・コンサルタントを元米海軍特殊部隊員が担当し、G.I.ジョーの部隊員を現役のシールズ隊員が演じているのも驚きだ。
“G.I.ジョー”らしいのが、ニンジャによる体術とソード・アクション。中盤には、本作の人気キャラクター、ストームシャドー(イ・ビョンホン)とスネークアイズ(レイ・パーク)がチベットの高地で対峙し、手裏剣とマシンガン、剣と剣、そして肉体と肉体をぶつけ合う肉弾戦を繰り広げる。そして、ワイヤーを滑り降りて高地からの脱出をはかるスネークアイズを追って、敵のニンジャ軍団も追いかけてくる。垂直に切り立った断崖絶壁を舞台に、ワイヤーで吊されたニンジャたちが重力を無視して壮絶に戦うさまは、これまでに類を見ないスピード感の3Dアクションなのだ。
ウィリス扮する初代ジョーと現役G.I.ジョーたちが合流を果たした後は、手元に残された数々の銃器とマシンをかき集めて、大統領救出とコブラの陰謀を阻止するための大規模作戦が展開する。歴戦の勇士たちが銃器によるコマンドー・アクションを繰り広げれば、スネークアイズほかのニンジャ・アクション、そしてロードブロックがスペシャル・マシンを駆り、コブラのハイテク戦車をなぎ倒していく。“幕の内弁当”ではないが、これほどまでにタイプの違うアクションが混在し、相乗効果を生んでいるアクション映画というものは、近年例がないはず。見る者にスリルを感じさせる“タイムリミット”演出も抜かりなく用意されており、最後まで手に汗握るのは確実だ。
リアルなコマンドー・アクションと、リアリティを無視したヒロイック・アクション。この2つが融合していることこそが、「G.I.ジョー バック2リベンジ」の最大の魅力だ。「こんなのありえないだろう!」と笑い飛ばすのは簡単だが、同作にはそんな気持ちすら吹き飛ばすハイテンションなパワーが満ちている。他の映画ではマネできない、数々の“G.I.ジョー”らしさがこれだ。
正義の組織「G.I.ジョー」と悪の組織「コブラ」という図式が、シンプルかつ燃えるシチュエーションを作り上げる。各種能力に長けた複数キャラクターが登場する、というのはアクションやSFでの定番設定だが、敵の組織にも特徴的なキャラクターが複数登場するものはなかなかない。正義のスネークアイズと悪のストームシャドーの“ニンジャ対決”はその最たるものだが、両者の実力はほぼ互角。ファイヤーフライ(レイ・スティーブンソン)も強力キャラで、ロードブロックとの対決=“ザ・ロック”とのガチンコバトルもすさまじい迫力。チーム・バトルがとにかくハンパじゃない。
リアリティを醸しつつも、SF的な設定とデザインが注目の最新兵器も「G.I.ジョー」の魅力。本作でも戦車やボート、ヘリ、変形するバイクや昆虫型の爆弾兵器など、マニア心をくすぐるガジェット群が多数登場する。なかでもクライマックスで登場する、G.I.ジョー側のジョー・コルトン・タンクとコブラの特殊タンクによる戦闘シーンはスペクタクル感が満載。コブラが開発した衛星ミサイルによる都市攻撃シーンも、衝撃によって大地が一気に盛り上がり、建造物が壊滅していくという強烈なインパクト映像となっている。
火薬、弾薬、爆発、そして肉弾戦──とにかく、「G.I.ジョー バック2リベンジ」は、血湧き肉躍る要素がてんこ盛りだ。オープニングの核兵器庫鎮圧ミッションから、大規模攻撃を受けてG.I.ジョーが壊滅にいたり、再びチームを結成して、リベンジ作戦に打って出るという物語が、111分間、ダイナミックに一気に駆け抜けていくのである。「現実味がない」と言い捨てるのは簡単だが、その豪快さと潔さに、細かいことなどいつの間にか気にならなくなってしまうのだ。3Dメガネをかけ、ジェットコースターに乗った気分でジョーたちの活躍を見届けて欲しい。そうすれば、どんなストレスも吹っ飛ばされてしまうはずだ。