TIME タイムのレビュー・感想・評価
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設定を活かし切れていない脚本が全て
設定はそこそこ面白い。金の代わりを寿命がつとめていて、秒単位で簡単に他人や機械とやり取りができる。高級自動車は 59 年、タイムゾーンを越える料金が1ヶ月、コーヒー1杯が4分といった具合で、他人から強奪する事件なども多発しており、寿命の残り時間が0になると即死する。自分の残りの寿命は 13 桁の数字で腕に常時表示される。◯◯◯年◯◯月◯◯日◯◯時間◯◯分◯◯秒で 13 桁だから、表示される最大値は 1000 年のはずだが、物語には 100 万年とかいう長大なものまで出てくるので、システム的に問題がある。また、人間は 25 歳以上歳を取らないという謎の設定がある。恐らく生理的な欲求が衰えないようにという配慮であろう。
冒頭で主人公母子が登場するが、どちらも 25 歳を超えているので、見かけは同い年に見える。社会は階層化されて、主人公のような最底辺のスラムの人間は、毎日1日分の寿命を労働で稼いで生き延びるしかないが、最上級の階層は、下層の人間を追い詰めて税などとして奪った寿命で贅沢な暮らしをしており、持っている寿命が 1000 年を超える者までいる。冒頭で、主人公はある経緯によって 100 年もの寿命を手にするが、それを奪おうとする集団から襲撃されたり、寿命を賭けてのギャンブルを行ったりと波乱万丈の展開を経て、この仕組みそのものの破壊を目的にするようになるのだが、いろいろと雑なところが目に余る。
上流社会の男の娘をさらって逃げる時に、階層(タイムゾーン)を越えて自分の家まで戻るときに、通行料が足りないのではとか、自分の足で走ったこともない上流階層のお嬢様がハイヒールを履いた格好で元気に走り回ったり、住宅も銀行もセキュリティーが甘過ぎるし、最下層では寿命を奪い合う暴動が起きていても不思議でないのに秩序は守られているし、主人公はどんな状況でも拳銃の弾が当たらないと言ったご都合主義が目に余る。
社会の仕組みを壊そうと思った者が 50 年もの過去に一人もいなかったというのも奇妙な話であるし、そもそも仕組みを変えてからどんな社会を作りたいのかといった話が何も見えない。50 年くらい前には、自分の不遇を社会のせいにして、地に足のつかない革命ごっこで自分の人生を無駄にした幼稚な馬鹿者が日本にも沢山いたが、そいつらとこの主人公は本質的に何の相違も感じられない。
設定だけは面白いが、その面白さが全く活かされていない映画であった。映画館で見ていたら、金を返せと言いたくなったに違いない。いっぱい出てくる敵たちの結末も、それぞれあっけなさ過ぎて拍子抜けした。脚本が悪い映画はいくら撮影や演出を頑張っても良くなる可能性はないという話が思い出された。いくらでも面白くする方法はあっただろうにと、残念な思いにかられた。
(映像4+脚本1+役者3+音楽2+演出3)×4= 52 点。
時は金なり
時間に支配される世界。お金のように取り引きされる、生きることの出来る時間。そこにも持つ物と持たざる者がおり格差が存在する。お金より残酷なのはそこは死が直結する事。持たない者は1時間1分でさえ無駄に出来ず、持つ者は1000年でも生きてしまう。
設定は斬新で面白い。主人公達もけっこう好き。(吹き替えの女性は最低だが)しかしストーリー展開がイマイチ。面白くなる要素を多く含みつつ、鼠小僧的動き、少々ショボい。
あと残り一日でなんとかする!という終わり方と解釈すればよろしいのでしょうか?
完全なるヒエラルキー
世界はいくつかのゾーンに分かれていて、そこを通行するには1ヶ月という料金がかかっている。高級外車が59年、コーヒーの料金が4分くらいだから、それを基準に考えれば物価がわかりやすい。スラムと呼ばれる貧民街では、人々は1日分の時間しか持ってないようだ。工場で働いても、日給は多分1日くらい。仕事の無い人間は毎日のように福祉局へ通って時間をもらわなければならない世界だ。
ウィル(ティンバーレイク)はある日、バーにいた余命116年という男ヘンリー・ハミルトン(マット・ボマー)をギャングから助けるが、彼と飲みかわしているうち眠りこけ、ヘンリーは余命を彼に与えて自殺する。腕を握り合うと時間が移動して、腕に刻まれたデジタルが変化するという世界。ヘンリーは100歳を超えていたが、人生の虚しさを感じていたのだろうか?自殺はやがて殺人容疑に切り替わり、ウィルが指名手配されることに・・・
ヒエラルキーのゾーンをいくつも抜け、富裕層のゾーンにたどりついたウィル。そこ地域のカジノではフィリップ・ワイスというローン会社社長と知り合い、パーティにも招待されることになった。彼の娘シルビア(セイフライド)とも仲良くなるが、そこに現れたタイムキーパーと呼ばれる警察組織(中心がキリアン・マーフィ)がウィルを逮捕しようとする。ポーカーで稼いだ1000年も没収だ!ウィルはシルビアを人質にとり、貧民街へと逃げる・・・
25歳以降は老けることもないので、永遠の命を手に入れることはそれなりに意味を持つ世界観。勝者は労働者から搾取し、彼らを死に追いやることで生き長らえるのだ。時間というSF的発想は面白く、展開が単調ではあるものの、資本主義社会の矛盾を的確にとらえている内容は興味深い。終盤にはウィルとシルビアが義賊のごとく、父のローン会社や金融機関を襲い、人々に時間を分け与えると展開。それだけでは何の解決にもならないのだが、25歳をちょっと過ぎただけの若者の考えること。何しろ、貧民街労働者のほとんどは1日分の余命しか持ってないのだ。生きるのが精一杯だということが、彼らを縛りつけ、反乱など起こせないようにしているわけだ。また、ギャングの存在も管理局が野放し状態にしているという設定。同じ貧困層からしか時間を奪わない悪党なのだが・・・
アクションだとか、SFを楽しむ映画ではなかったのだな。ストーリーを追及していくと、まだまだ謎が残されている。物価や税金、金利が簡単に高騰していく世の中。とにかく“時間=金”の搾取だけではなく、“人口を増やさない=死”ということも富裕層は管理しているわけだ。
中盤ではウィルの母親(オリヴィア・ワイルド)がローンを支払った後、家に帰ろうとするとき、バスの料金(2時間だっけ?)が上がっていて、乗ると死んじゃう・・・走って帰ろうとするが、残りは1時間半しかないのだ。そして、バス降り場に母の姿が見当たらなかったウィルが慌てて母を探す。なんとか間に合ったか?と思えた瞬間、時間切れで母が死んでしまうシーンに泣けてきた。まさしく、“not in time”。時間と言う概念だけじゃなく、タイトルには“間に合う”などという意味もあったのだな・・・
個人的には好き
好みの分かれる作品かなと。
お金の代わりに時間を使用する世界。
冒頭の母親を救えなかったシーンと
最後のヒロインを救うことができたシーンのリンクは演出ですね。
ヒロインがとにかく美しかった。
時は金なり
かわいいから許す
色々惜しい!
この映画はタイトル通りです。
とにかく惜しい!
設定が25歳までで加齢されなくなり、寿命がお金の代わりとなり流通している世界。
その世界観自体は面白く前半は結構のめり込んで見られます。
ただ、残念なのは細かい部分がお粗末な点。
腕に残り時間が表示されるのはまだ良いとして、どういう理屈で相手の時間を奪ったり、あげたりできるのかが不明。決闘もそんなせいでちょっと緊張感に欠ける。握手してもらいたいと思えばもらえてしまうのなら寝てる間に自由に奪えてしまう。なんじゃそりゃ!セキュリティもクソもない。
その辺の設定を煮詰めて欲しかったのと、主人公サイドの問題の解決方法が単純すぎます。
カジノあたりまでが面白かったんですが、ストーリーももう少しいい感じにならなかったのか。。。
これだったら設定だけ生かして心理戦でギャンブルだけしてても面白そうだなと思ってしまいました。
是非設定を活かしてもう少し昇華するものを期待したいです。
人生は一分一秒ムダにしてはいけないってことだ!
「時は金なり」とはよく言いますが、この映画は、それだけでは足りません。
「時は、金なり、命なり」。
そう言うのが正しいと思います。
この世界では人生のタイムリミットが左腕に表示されています。
カウントがゼロになると心臓発作が起こり死んでしまうのです。
さらに時間が通貨の代わりにもなっており、
公共料金も、買い物も、高速道路の通行料も、すべて時間で支払います。
時間を得る方法は主に2通りあります。
1つは給料です。給料はお金ではなく時間を受け取ります。
多くの人がその日暮らしを知られ、1日分の時間しか支給されません。
毎日働かないと、カウントがゼロになってしまうのです。
もう1つは誰かから受け取る方法です。
右腕をつなぐことで人から人へ時間を移せるのです。
蓄えた時間を与えてもらえる場合もあれば、奪われる場合もあります。
このような世界になったきっかけは、
25歳までしか成長せず、その後は与えられた時間がある限り
生き続けられる身体に遺伝子操作したから。
時間を保有する限り永遠に生きていられるんです。
富裕層と呼ばれる人々は永遠とも言うべき時間を要し、
激しい貧富の差が生まれていました。
この辺は現代と同じですね。
時間が通過になっていると言うことは、
何をするにも寿命を削るということですよね。
娯楽を躊躇してしまいそう……。
私みたいにボーっと生きていると
あっという間にカウントがゼロになってしまいそうです笑
きっとこの世界の人たちは、ムダな時間を過ごさず、テキパキ動いているのでしょう。
人生を一分一秒無駄にしなさそうですね。
寿命と通貨がイコールであるという設定が新しく、
こんな世界で生活していたら、どんな価値観を自分は持つのだろうかと考えちゃいました。
やはり、ボーッとしている暇はありませんね!
ん~、大好きな映画を見るのもためらっちゃうかも。
常に何かを同時進行で進めていそうです。
仮に100年の時間を保有していても残り時間を意識しちゃいそうです。
25歳の身体で好きなだけ生きていくチャンスがあるとしても、
私には時間が有限である今の世界の方が性に合っていると思いました。
いい設定
あと一瞬というところで助けられなかった目の前で消えた母親の命
最後愛する人同じシチュエーション取り返す
伏線多数
秩序と正義とは一体なんなんだろう
設定が素晴らしすぎて、時間が足りなかった
3シーズンくらいドラマでやって欲しいくらい
それで父親と時間管理局のくだりも掘り下げて欲しいし、
世の中の構造(一般的な貨幣による価値と市場という考え方ではなく、時間が勝ちになったとき、どのような構造となっているのだろう(基本的には同じだろうが、そこを覗いてみたい)
1人の人が持っている時間が価値ということで、その人の体そのものが資本。
新鮮だった。
面白い
秩序の部分ももっとガッツリやってほしい
役者が全員良かった
きれいー
1時間49分とは思えない内容の濃さ
2時間半くらい楽しみたかった
何年も先がある永遠の命があってもその日の大切さには気づけない
この人たちはこれからもずっと1日1日を必至に大切にもがきながら、だけど輝いている1日を過ごすのだろうな
時間を無駄にしない
一番初めにこの変化のきっかけとなった人の最後の言葉
私の時間を無駄にするな
という言葉のように
この手の話は根本的に解決とかいうことはあり得ないし、これがきれいな終わりからだと思う
不条理、理不尽、だがそれが秩序
それを一時的な革命によって動いたとしても、長い世の中の定理はきっと変えようが無い
長く生きてきた人たち、その常理が変えられないとわかっている人たちは、
帰ることに無関心になり、そしてそのうち永遠に続く命に疲れていくのだろう
主人公2人のビジュアルで押し切る!
序盤、設定が面白いなと思って観てたら、まさかの、アウトロー男女の義賊逃避行に。
あれ、何だかよくある話になってない?
ポーカーからの頭脳戦で時を取り戻す展開の方が面白そうでしたけどね‥
それでも、とにかく主人公2人のビジュアルがハマった!(個人的感想です)
そして通貨=生命という設定と、分かり易い「時間」のやり取りの演出で、見事に押し切られた感じですけど、大満足!
最後にタイムキーパーの人はウィルの父親ってオチかと思ったら、そこまで捻って無かったな笑
細部は色々と雑でしたが、拾いモンの映画でした!
分かんないけど!
キャー
何に時間を使うか
WOWOWにて。
設定と演出が非常に独創的でおもしろい。
テーマは「タイムイズマネー」かな。
自分も一日を無為に過ごすことなく、一分一秒を有効に使いたい。
時間監視局や富裕層の車など、近未来感がある。
時間を管理するカプセル?も発想、形状ともに無機質ながら機能的で、あり得そうと思う。料金所(ゲート)が年季が入っているのも、時間管理するようになった年月を思わせる。
時間がズバリ通貨なので、日雇い労働者はまさに「その日暮らし」を強いられている。
残り数時間、数分…が毎日続いたら、誤って亡くなる人も続出しそうな気もするが。
全員が25歳という設定もおもしろい。25回目の25歳の誕生日か…。
貧困層ほど焦る、走るのは貧民だけ…。映画の中だけでなく現実でもそうかも、と考えたりする。
生きる目的は何なのか?特に富裕層は、何を楽しみに生きるのか?ちょっとした刺激のため?子孫を残すため?心が疲弊するという気も分からなくはない。
設定が良かったので、多少の矛盾やアクションの単調さは気にならない。
むしろアクションよりもサスペンス的要素や時間や生きる概念をもう少し描いてもらえるとさらに良かったかも。
時間の「管理」だけは引っかかる。時間のやり取りや移動している時間はどのようにしているのか?金庫に100万円だけポツンと置いてあるのか?
それ以外は非常におもしろい映画でした。
年に一度は観て時間の概念を確認したい。
以下、印象的なセリフ。
「100年後にできることを今するな」
「時間があれば走らない」
「時は誰にとっても苦痛」
「一日ある。有効に使える」
設定は面白い
通貨=時間、寿命25歳お金があればいくらでも生きられるという設定は面白いと思う。
だけど、そんな重要なものが簡単にやり取りできちゃったり、24時間以下の人たちの緊張感がないよね。。
細かい設定の説明がなく、福祉施設でお金が貰える?とかその施設に振り込むとか、貧困層がちょっと裕福になると何故違うゾーンに行くのか?なぜちょっと裕福になると世界が混乱を起こすのか?簡単に混乱起こりすぎだし、銀行もセキュリティがゆるゆるなんじゃないか?などもう少し通貨=時間という設定が生きる様な細かい配慮をして欲しかった。実にもったいない。。
その辺しっかり作り込んでたら続編もあったんじゃないか?という設定の無駄遣いでした。
時を意識する大切さ
世界はバイオテクノロジーにより25歳以上年をとらなくなった近未来。
そこでは、人口増加を防ぐため、お金の代わりに時間(寿命)が通貨として扱われている。貧乏人は、少ない時間で早死にし、富裕層は膨大な時間を手にしている。居住区も隔てられており、貧富の格差が確立されている。
貧乏人の主人公サラスは、富裕層の男に、1世紀分の時間をもらい、制度の真実について教えられる。少数の富裕層が長生きするために、大勢の貧乏人が犠牲になっていることに憤り、独占された時間を人々に取り戻すため、動き出す。
富裕層は、平均1世紀分の時間を持っているのに対し、貧乏人は1日分の時間しか持っておらず、移動は走るなど、1秒たりとも無駄にはできない。
時間は人々にとって平等であるべきなのと同時に、とらえ方、使い方は人それぞれ。限られた時間をどう使っていくか。サラスが「時間があったら無駄にはしない」と話しているシーンが印象的で、限りある時間(命)を無駄にはしてはいけないと感じた。1日分の命など、残された時間を意識することで、より良い使い方を考えられるのではないかと感じた。
後半で、サラスが独占された時間を貧しい人々に分け与えることに成功したが、ほんとにこれでよかったのかと思う。長生きする人間が増え、人口増加につながり、新たに食糧問題、環境問題、時間のインフレ等、より深刻な問題が発生するのでは。不平等ではあるが、そういった面も考えると今の制度がちょうど均衡を保っていたのではと感じた。
PS.アマンダ・セイフリッドが激かわです。
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