劇場公開日 2014年7月5日

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「期待通りでがっかり」マレフィセント miuraさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0期待通りでがっかり

2014年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

■キャラクター性やシナリオを重視した感想です。ネタバレなし。

まず劇場で予告を見ていまいち面白くなさそうだなあという第一印象でした。
マレフィセントの本当の物語という謳い文句からして、「どうせ本当はいい人でや悪事を働くのには相応のワケがあった!て話でしょ?」と括ってしまいたくなる。
しかし自分は生粋のディズニー信者でして、ディズニー映画は大抵はそういう「どうせ」が頭につくある意味での期待を良い意味で裏切ってくれる。そこに痺れる憧れる!という気持ちがあった為食わず嫌いはいかんと観賞に至りました。

その結果、全ては期待通りでした。悪い意味で。

まずよかった所を書きますが、予算の潤沢さを伺わせる映像美、綺麗だし作中に出てくる妖精もかわいらしかったです。
アンジーも綺麗でかっこいいし、雰囲気は良かったなと思います。
個人的にあのとがった頬骨はなんでわざわざ映像加工してまでやるのかわからないですが…変だ!
(アニメ作品を意識したならばいっそアゴも伸ばしてほしい笑)
よかった所と言ってるのに微妙な感想が入ってくるあたりでお察しですが、あとの感想はいいこと言ってません。

・もういっそ面白くなってくるくらい想定のド真ん中を貫いてくる、意外性も深みもなにもないストーリー。
劇場予告版と本編冒頭10分ちょっと見ればきっとラストまでの流れと結末が把握想像できます。そしてそれで合ってます。
「こういうのみんな好きだろ?」という意識が働きすぎかつ見え透いていてただただつまらん。
上映中に早く帰りたいと思ったのは本当に久しぶりでした。

また、この作品はとにかくキャラを大事に描かない。
心理描写が少ないという話以前に、まずその描写する心理がしっかりしていないと感じました。
各キャラ「こういう場面ではこういう反応が鉄板」という反応を映し、円滑に王道な物語を進める為のコマのような印象。
釈然としない行動を取りまくり、人としての心の一貫性を感じられるキャラが見事に一人も居ないです。
そのキャラが実際に物を考えているんだと感じさせる・画面の中で人が生きてると思える作品に私は入れ込みますが、
そういう物とは程遠く、ものすごく残念でした。

酷評ですが、心底面白くない!という映画は逆にナンセンス的な面白さを感じたり、でなくとも面白くなかったことを勉強できたんだからいいじゃないか。私はと思うのですが。
正直今回の映画は総評としてはそんなにひどくなかったんです。
無難さに微妙さを混ぜ込んだ感じでマイナス過ぎるでもないので、ひっかかる凹凸が皆無に等しくただただつまらない。
おかげで自分の好みに反する内容のひどさが浮き彫りになりとにかく苦い気持ちになりました。
予告を見て映像で気になったり、女優さん俳優さんに目当ての方がいる人は一定水準以上は満たしている映像美も伴い、見て楽しいかもしれないです。
ただ私のこの文章になにかシンパシーを感じるような、タイプの近しい人に関しては まあほんとにおすすめしないです。笑

miura