007 スカイフォール : 特集
本国イギリスをはじめ世界25カ国で先行公開されるや、そのすべての国で初登場No.1を記録。イギリスでは、「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2」を抜いて公開7日間の歴代1位の記録を達成。全米では007シリーズ最大のオープニング記録を打ち立てた。果たして「007 スカイフォール」は、ウワサ通りの“シリーズ製作50周年記念作”に相応しい傑作なのか? 12月1日の日本公開に先がけ、映画.comがその内容を目撃した!
《シリーズ製作50周年記念作》に相応しい“ドラマ”と“アクション”!
「007 スカイフォール」は、ウワサ通りの傑作だった──
■“芳潤なドラマ”と“重厚なアクション”に編集部もシビれた!
シリーズ製作50周年にクレイグ・ボンドがついに成熟を迎える──
アクションが破格のクレイグ・ボンドの第3弾、シリーズ初のアカデミー賞監督の起用、そしてなにより“シリーズ製作50周年記念”の最新作──007の最新作が公開される際には、常に抱く大きな期待感だが、今回は特上で特別。よりエモーショナルかつハードになったドラマ&アクションという触れ込みは、果たして本当なのか? 過剰とも言える期待とともに、「007 スカイフォール」の試写は幕を開けた。そして──ドラマ、悪役、そしてファン心をくすぐる小ネタの数々。傑作と囁かれていたウワサは本当だった。
【噂1:濃厚な“人間ドラマ”が凄いらしい】
“人間ドラマ”の充実ぶりは、これまでのシリーズ作では見られなかったものという話は本当だった。メガホンをとるのは、99年の「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞監督賞を受賞したサム・メンデス。何と、オスカー監督の起用は007シリーズとしては初の試みだ。ボンドとジュディ・デンチ演じる上司Mとの関係性にも踏み込み、ボンドの出生までを描き出す展開は、舞台出身らしいメンデス監督の濃厚なドラマ演出と劇的見せ場の創出に満ちていて、イギリスらしいシニカルなセリフ回しも盛り込み、“成熟した大人のドラマ”という新たな境地にまで達していたのだ。
【噂2:ボンドに対峙する“悪役”が強烈らしい】
近年の「作品は面白いんだけど、悪役がイマイチ薄くないか?」という作品と違って(それも贅沢な悩みだが)、今回の悪役は強烈だという話も本当だった。007映画といえば、コネリー・ボンドと対決したオッド・ジョブや仇敵ブロフェルド、ムーア・ボンドの敵役・鋼鉄の歯のジョーズなど、ボンドを喰う存在感の悪役がつきもの。今回の敵は、MI6から存在を抹消された元“00(タブルオー)”エージェント、シルヴァ。これを、「ノーカントリー」の不気味な殺し屋役でアカデミー賞助演男優賞を受賞したハビエル・バルデムが演じているのだ。ただでさえ強烈な存在感なのに、髪をブロンドに染め、私怨と狂気に駆られた男を怪演。強烈すぎる。
【噂3:シリーズのファンほど楽しめるらしい】
嬉しかったのは、予想以上に007ファンへの目配せが随所で利いていたこと。芳潤なドラマがシリアスな雰囲気を牽引すると思いきや、オメガの腕時計、銃のワルサーPPKとシリーズの“伝統”を伝えるアイテムにさりげなく焦点が当たる。なかでもボンド・カー、アストンマーチンDB5の扱いは格別。もちろん、単体のアクション大作として楽しめるのは間違いないが、少なくとも同じ車が活躍する「ゴールドフィンガー 」は観ておくべきだと言いたい。デジタルを駆使した新時代に“現場主義”のボンドが挑むという“デジタルVSアナログ”という側面もあわせもつ本作は、新旧あわせたファンにとってたまらない“シリーズ50周年記念”に相応しい作品なのだった。
■とめどなくあふれる観賞後の興奮を5名の評論家が語る
そして、受け止めた“50周年の重み”──
シリーズ最新作にして、50周年記念作品となった「007 スカイフォール」。映画評論家、ライター陣はシリーズ50年の歴史をどう受け止め、そして「スカイフォール」のどこに興奮したのか?
■シリーズ誕生50周年記念作「007 スカイフォール」
50のサイトを追え!
映画「007」シリーズ50周年を記念して、50のサイトが集結! 日本でも愛されてきた同シリーズの魅力はもちろん、最新作「007 スカイフォール」の見どころを“50の視点”から全力紹介中! 公開に向けて、続々とアップされていく記事に要注目だ。