ツレがうつになりまして。のレビュー・感想・評価
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ぬくさとゆるさの力かげん
「うつ」は、乗り越えたり克服したりするというよりは、ゆるく凌いでやり過ごすのがよいようです。
状況をそのまま受け入れて、がんばらず、できないことはしないで身体も心も休ませる。起きられないなら起きられないまま起きずにいる。ゆるくいる。
いくらでもゆるくしていていいのに、本人は、「できない自分」のことを情けなく思い、「もうしわけない」気持ちでいっぱいになって、メソメソしていたりするのですね。
それ、わかります!
堺雅人さんの“抜いた”演技が、その辺の力かげんをほどよく表現していてイイですね。
そして、そんな夫に寄り添い支える妻役の宮崎あおいさんの、あたたかみのある表情が好きです。
ふたりの、お互いを想いあうホンワカぬくぬくとした空気に包まれた癒しの2時間に、ゆったり浸って帰りました。
夫婦とイグアナの大変であたたかい家庭
27日の試写会で観て来ました。原作のエッセイコミックは未読。
長文感想、失礼します。
主役の宮崎あおいさん、堺雅人さんが演じる夫婦を観て見たい、それと
身近な人がうつ病にかかったことがあり、今も治療中なので、ストーリー
もすごく気になっていたので、少しでも早く公開前に観たかったのです。
結論。観てよかった!
「うつ病にかかった夫と向き合い、苦労しながら前向きに自分らしく
対応する妻」のストーリーはテーマが重く、うつ病について少しでも
知っている人でないと理解しがたい、共感するのは難しいかも知れない。
けれど宮崎あおいさん演じる、「晴子」ことハルさんのおおらかで
可愛く、包容力のある妻が、真面目できっちりした、でもすべてを一人
で背負い込んでしまうような夫「幹男」ことツレを支える苦労の数々
と、それにくじけない、「がんばらない」前向きな姿勢が丁寧に描かれて
ました。
説教っぽいセリフはなく、ツレが自分を追い詰めすぎるシーンは多少緊張
しましたが、ストーリー全体の起伏は激しくなく、淡々と展開している印象
もあったかな。
それとペットのイグアナが要所で見守るような、気遣うような演出も良かった。
ハル、ツレ夫婦の苦労するも愛情を感じる日常と、夫婦とペットの家族がお互いを支えあう様子に共感できました。
脇役も実力派で固めており、演技に不安要素がほとんどないので、安心して
ストーリーを追っていけたのも良かった。
121分と長め上映ですが、飽きることなく見終えました。
子供向けの話ではないと思います。けれど「うつ病」は大人だけの病気でなく、年齢問わずかかる「心のかぜ」。思わず笑った温かい、面白いシーンもあるので、老若男女関係なく、観てもらいたい映画。
余談だけど、宮崎あおいさん、おだんごヘアー似合うなぁ。着ている洋服がまた似合っていて、可愛い!
そして堺雅人さん、演技力の幅広いわぁ。お見事。
出演したイグアナもベテラン俳優のよう。イグアナの「イグ」の演技にもご注目!
クスクス、ウルウル、ホンワカ
キャスティングがぴったりはまった!
宮崎あおいちゃんは可愛くて、暖かくて、でもちゃんとしっかりしてて。
堺雅人さんは軍人とかより、こういう役の方が、ぴったりです!!
人にはそれぞれ個性があるのだから、人生の価値観だってそれぞれでいいのに
なぜか、人は横一列に並びたがる。
このお話は、ツレがうつになったことで、「がんばらない」生活に目覚めますが
なにも病気にならなくても、誰もが、そんなに無理して頑張らなくてもいいのではないかと気づかされます。
それにしても、このハルさんは、妻の鑑です。
家族が、パートナーがうつになった時、病んだ時、窮地に陥った時に
このように接することが理想なのでしょうけれど
実際自分の身に降りかかったら、ハルさんのようにふるまえるでしょうか?!
でも、これ、実話なんですよね。
ハルさん、凄過ぎます!
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