劇場公開日 2011年10月28日

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「強烈キャラ不在は寂しいが、派手な見せ場満載の一大冒険活劇!!」三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0強烈キャラ不在は寂しいが、派手な見せ場満載の一大冒険活劇!!

2011年10月29日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

イイねイイね、純度100%のエンタメ映画ですよ。
観た後に何も残らないが(笑)、上映中はバリバリ楽しませてくれる映画ですよ。

ポール・W・S・アンダーソン監督作品って、良くも悪くも鑑賞後の印象がライト。
悪く言えば重厚さが足りないし、良く言えばサクッと観られる。
しかし今回は実際の歴史建造物で撮影したそうで、それに合わせてかセットも豪華。
画的な密度は間違いなく監督のフィルモグラフィ史上最密度で、
それがいつもの軽さを補ってかなり良い塩梅だ。

見せ場の密度も相当なもの。
開巻早々からガンガン飛ばすし、序盤の最後の剣戟シーンも見事。
中盤は絢爛豪華な舞台装置と細かな見せ場でつなぎ、
後半からは殆どノンストップで飛行船が活躍。

要するに、アクションも火薬量もこれでもかッ!てくらいに多い。
うーん、『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』もこれぐらいの派手さが欲しかった。
エンタメ映画の定石とも言えるクライマックスや、
随所に入るロマンスや笑いなど、痒い所に手が届く仕様。
盛り込み過ぎた分、展開はややせわしないが、ストレス無く観られる。

さて、ここから不満点。
この映画の出演者、
オーランド・ブルームにクリストフ・ヴァルツに
マッツ・ミケルセンにレイ・スティーヴンソンに
ミラジョボ姐さんと
何気に物凄ーくアクの強いキャスト陣なのだが、
誰も彼も節度を守り過ぎてるというか、強烈なキャラがいないのがちょいと寂しい。
これくらいアクションや舞台装置がド派手なら、
キャラの方ももっと冒険した方が見応えが出たかも。
(ミラジョボ姐さんだけは例外! 『バイオⅣ』の3倍くらい良かった)

キャラの個性不足。そこがきっと『パイレーツ〜』が売れて
本作が全米で売れなかった理由かと思うのですが、どうでしょう。
もっとトチ狂ったオーランド・ブルームとか見てみたいよね(笑)。

しかし……
主演ローガン・ラーマンのアクの無さは今の状態でもかなり分が悪い。
これで強烈キャラがわんさか出てたら、ダルタニアンの存在感なんて皆無だったろうな。
彼の前主演作を観た時も感じたのだが、どうも彼には
人を惹き付ける何かが不足してる気がする……。
(ファンの方々、すみません)

以上!
鑑賞直後は4.5くらい付けようかと思ったが、
印象が薄まるのも早い映画だと思うので4.0判定。
派手な映画が観たい!って方は是非。

<2011/10/28鑑賞>

浮遊きびなご