劇場公開日 2011年7月23日

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「どこよりも利他的な国、イタリア」人生、ここにあり! talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0どこよりも利他的な国、イタリア

2020年10月13日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

幸せ

この映画とても見たくやっと叶った。イタリアは精神病院をなくした。その発端の頃の実話に基づいたお話。シビアな話だけれどコメディにするところがいい。

中心になって動くネッロ、彼らにちゃんと挨拶して自己紹介して丁寧に話しかける。みんな薬のせいで体の具合が悪いのに、そんな彼らを前に「会議」!さすが、左が強い国、さすが組合で鍛えたネッロ!

精神科医にも二つの派というか考えがあることが分かった。専門家でもないのに直感で動くな、とネッロに批判的だった医師が最後は彼の功績を高く評価し、ネッロを元のポストに戻したのは感動した。自分と対立する相手でも、その相手の言動と周りとの関係と何をもたらしたかを見て、相手を認める理性と度量は見習いたいと思った。

彼らの特性を見つけるネッロのセンスが素晴らしい。働いて得るお金の有り難さがわかる、次はそれを守る、次は休暇もとりたい、そして最後にはお金を度外視して働く場合もあることがわかってくる。

イタリアは納税者番号持って娼婦として働ける?(後日イタリア人に確認した。街娼は禁止。日本同様、部屋に行くなど非合法な形とのことだった。ただ、ハンディキャップがある人の為のNPO活動はあるとのことだった)彼らが、精一杯のお洒落をして(頭にスプレーかけまくりの姿はツボにはまってしまい笑いが止まらなかった)バスに乗って行く姿は親の仇討ちに向かうかのごとくの沈黙と緊張。それが帰りのバスのなんと賑やかで明るいこと!

サラとネッロの関係、とてもいい。屋上でぼんやりへこんでるネッロに、ホースでサラが水をかけるシーンはとてもいいです。目を覚ませー。前を向けー。

理事長、適役!ネッロは人をちゃんと見てる。セルジョオも可愛い笑顔でみんなのことを見てると思う。

イタリア、個性的過ぎてよくわからない国だけど、アグリツーリズモ、有機農業、移民受け入れ、日本みたいに天災が多く、でも避難所はあんな体育館雑魚寝ではなくてプライバシーを確保した独立した空間(ベッドもテレビもキッチンもある)を用意する国。みんな優しい、働き者、辛抱強い。そうじゃない人ももちろん居るし暗部もあるだろう。でも、目を離すことができない、いつだって気になる国です🇮🇹

talisman