コクリコ坂からのレビュー・感想・評価
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そこに生きた人の記憶
拙ブログより抜粋で。
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監督の前作『ゲド戦記』の評で、「宮崎吾朗監督の次回作があるなら、もっと身の丈にあった題材で勝負すべき」と書いたのだが、まさにそれを成し遂げたと言っていいだろう。ジブリお得意のファンタジー要素を排したリアル路線の本作は、とても同じ監督の作品とは思えないくらいずいぶんと好印象を残す快作だった。
いや、正確に言うと『ゲド戦記』同様、限りなくダメダメなんだが、非常に危ういところの奇跡的なバランスでいい方に転がったという気がしないでもないのだが。
映画が始まって早々、海が朝食の用意を始めるシーンで、彼女の動きが硬いなと感じた。しかしそれは、物怖じせず、はきはきものを言うこの時代の少女像を反映してのことと気づき始める。
やたら背筋の伸びた俊や水沼たちも同様で、その姿勢のいいキャラクター造型になんとなく違和感を感じつつも、それらは往年の学園ドラマを思い出させ、そういう狙いなんだろうと納得した。
しかし理屈では理解しても、時代背景相応の懐かしさは、正直筆者には響いてこない。
淡泊な演出ゆえの監督の狙い通りなのか計りかねるのだが、マッチで火を点けるガスコンロにせよ、手回しで洗濯物を絞る洗濯機にせよ、一枚一枚手刷りするガリ版印刷にせよ、それら時代を反映させた小物や情景を知らない自分でもないのだが、どうもさらりと流してしまって琴線に触れてこない。
内面的な恋心にしても、海の心のひだは丁寧に拾われている一方で俊の側はおざなりで、彼の恋心はまるで伝わってこない。
また学生仲間は比較的印象に残るが、コクリコ荘の同居人は影が薄い。特に海の祖母・花(声:竹下景子)や弟・陸(声:小林翼)の存在が後半ほとんど忘れ去られてしまっているのが気になる。
キャラクターの描き込みが中途半端なのは監督の未熟さゆえだろう。そもそも表情に仏教面かニコニコ笑顔ぐらいしかほとんどバリエーションがない。
この欠点を如実に表しているのが、海が自身と俊との逆らいようのない関係を知った重要なシーン。複雑な心境を真っ正面から描くことを避け、雨の中のロングの絵と説明ゼリフに逃げてしまったように思う。
とまあ、作品をダメに思う点を挙げればあれこれ枚挙にいとまがないのだが、それはそれとして、最初に書いたよう案外心象が悪くないのは、主にカルチェラタン取り壊しにまつわるエピソードの描き方がかなりノリノリで、魔窟という表現がぴったりのカルチェラタンの造型を含め、見ていて楽しいから。
異国情緒漂う横浜をイメージしたジャズ・ピアノなどのBGMやストレートに時代を感じさせる昭和歌謡の挿入歌にもかなり助けられていると思う。
『ゲド戦記』では鼻についた言いたいことをそのままセリフにしてしまう悪い癖も、ここでは文字通り“青年の主張”としてシーン設定されているので嫌みがない。
曰く「古いものを壊すことは、過去の記憶を捨てることと同じじゃないのか!?人が生きて死んでいった記憶をないがしろにするということじゃないのか!?新しいものばかりに飛びついて、歴史を顧みない君たちに未来などあるか!!」
俊の口を借りて突きつけられたこの主張こそ、監督の言いたいこの作品のメインテーマだろう。
物語の冒頭、信号旗を揚げる海。
序盤での海と祖母との会話から、てっきりこの映画は彼女が信号旗を揚げなくなって終わるのだと思っていた。それが少女の成長の証となって。
しかし実際の結末は違う。最後もやはり海は信号旗を揚げる。物語の構成上それは、振り出しに戻った結末と言っていい。
おそらく海の内面は成長しているだろう。でも表面的には変わらない。
実はこの繰り返しの構図こそが、この作品の肝だった。
人生に関わるほど辛い現実を知った日の次の朝も、海はいつもと変わらず段取りよく皆の朝食を作った。
昨日と変わらぬ今日、おそらく明日も変わらない。
「今まで通り」その言葉が海に重くのしかかる。
その閉塞感の一方で、古くなったカルチェラタンの取り壊しには反対する。変わらないことを肯定する。
歴史があるから。文化があるから。そこに生きた人の記憶があるから。
丹念に描かれた歴史描写にはピンと来なかった筆者だが、大した事件の起こらぬこの映画の結末には爽やかな感動を覚えた。
閉塞感を感じるほど変わり映えしない毎日に対する明快な答えがそこにはあった。
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全文は『未完の映画評』にて。
ジブリとゴロー
ゴロー映画第二段です。
親子合作映画って部分が「純粋に物語、映画として正統に評価して観よう」って心構えにさせるのが、なかなか難しいかもしれないスね。
どうしたって、駿と吾朗、親父と息子の対比、競作、戦い、そっちの向きで、色眼鏡で観てしまうというか。
観客側の心持ちも、何と言うか、少し斜に構え、期待しつつ、軽く小馬鹿(?)にもしながら、的な?部分は少なからずは在ったハズで(なかったらゴメンなさい)。
自分としても、心持ちはまさしく“ソレ”。
野次馬的ノリ、ダメなら大いに叩いてやろう、でもフットワークは軽く…みたいな?
まあ、そんな気分で鑑賞してきました。
んで、鑑賞後に思ったのは「少し俺の考えが下世話だったかなー」という反省…。
そういうの抜きにして、良かったですわ。うん。
冒頭こそ、アニメアニメした雰囲気と描写に、このCG全盛3D全盛のご時世に直球過ぎないか?と思いはしたものの…
次々現れる舞台、風景、情景、建物の美しさや色使いの妙味。
集団でよく動き回るキャラクター。その豊かな表情、泣き笑い、アニメ特有の遊びゴコロ。イキイキしてるし、好評価!
んー。だからこそ、些細なツマラナイ部分が気になった、てものあって。
個人的に、ヒロイン海に思い入れというか、あまり魅力を感じなかったのに端を発し、何故に『彼女が中心に据えられた展開で物語が進む』のか、その理由付けと根拠が足らない気がした(主役だからでしょうが)し、それに付随してガリやらカルチェラタンやら唐突に観客側には不明な単語連発してきたり(しっかり後で分かるんですけど)…その他、途中、ん?おや?と思う部分が多々あって。
瑣末なことなんですけどね。
親父さんの脚本がそうなのか、ゴローの行間読みが弱いのかは分からないです。自分の読解力が足りないってのもあるでしょう。
ま。
そこ差っ引いても、鑑賞後の爽快感はなかなかのモノでした。
物語自体もオーソドックスな恋模様が甘酸っぱく、自分の好物だったし。
後半、少しウルッと来ちゃったりなんかして。
これからは、ゴローさんに対する色眼鏡を外すことにします。
宮崎駿の時代は終わり?
最近の宮崎駿監督作品は、映画としての体をなしてないものが多くがっかりしていたが、彼以外の作品に光明が見えてきた気がする。
雰囲気としては「思ひ出ぽろぽろ」に近いだろうか。
日常を丁寧に描くスタイルはほっこりしていい感じです。
無理にファンタジー感を捻り出さなくても、学生運動の時代そのものがファンタジーだと思うので、全然問題なし。むしろ無理やり作る必要なんてないんだなということを思い出させてくれた作品でもあった。
何を見れば良いのか・・・
カルチェラタンの問題と、恋愛の話、どちらも中途半端な感じがしました。
あっさりと解決してしまった印象。
結果、「安っぽいメロドラマ」になってしまったような。
もっとどちらかに重心を置いてくれれば入り込めたかも知れいないなと思います。
特に、カルチェラタンの雰囲気や、学生たちの生き生きとしたキャラクターなんかは好きでした。
見どころがわからないまま終わってしまった感じです。
時代背景をもっと理解していれば、違った見方ができたのかな。
ジブリのくせに楽しめた
子供が観ても・・・何も感じないかも・・・。
そういう意味で夏休みのジブリ作品としては失敗するかも。
・・・今後のことを考えても痛いのかも。
でも、大人ならみんな観て欲しい。
ジブリじゃなけりゃ観る価値ないシナリオ。
それが、ジブリだから映える。
ある種ジブリの無駄遣い。
このまま海外展開して欲しい。
下手な作品より受ける気がします。
なんとなく展開が読めるから、予定調和を感じて
シナリオはいつものジブリらしく子供騙しでシラケてるけど、
丁寧な描写が惹きこませる。
ポニョ、アリエッティは最低だと思うけど
これは素直に面白かった。
コケれば続けられないだろうけど、
この路線はまた観たい。
控え目ながらジブリなアクションも混ざっていて
ドキドキもできました。
ただ、メルくらいちゃんと説明してくれないと・・・
アリエッティと共にジブリの今後の分岐点となるだろう作品
宮崎吾朗監督の前作「ゲド戦記」は、ジブリ作品としては今一つ面白味に欠けたので、同監督の新作となる本作も、果たして…?という期待半分、不安半分だったが、今回はなかなか良かったのでは?
ジブリ作品としても、ここ数年(アリエッティ、ポニョ、ゲド)で一番素直に見れた。
主人公二人の純愛ストーリーをメインに、学生運動、出生の秘密…内容的には盛り沢山。
正直、90分くらいでは物足りず、展開が早かった気もする。
しかし、温かな昭和の雰囲気(ジブリならではの美しい背景)と、汚れなき青春物語(少女漫画が原作ながら安易なメロドラマになっていなかった)が見事にマッチしていて、爽やかな作品に仕上がっていた。
長澤まさみの声優も悪くなかった。
声だけだが、ここ数年では一番魅力的だと思った。
ジブリも非ファンタジーでなくともイケるし、ジブリ=宮崎駿という考え方もそろそろ崩れてきてもイイ。
勿論、宮崎駿の作品は圧倒的だが、宮崎駿だっていつまでも映画を作れる訳じゃない。
ジブリの今後の為にも、非宮崎駿作品を、もっと温かな目で応援すべきだと思う。
大人にこそ観てほしいアニメ
前作ゲド戦記が散々だったので、期待せずに行ってきました。
一言でいうと…いい意味で裏切られました。
声優の長澤まさみにも全く期待してなかったのですが、
意外に透き通った声がまっすぐなメルの雰囲気に違和感なくハマっていました。
キャラクターのCGが惜しい感は否めませんが、背景の作画なんかは凄くいい感じでカルチェラタンの雰囲気なんかは最高でした。
それに何より嬉しかったのが、近年のジブリ作品の中では人物描写がダントツで良いと感じれた事。
水沼、哲学部の部長、そら、広小路さんなど、表情豊かなキャラクターが物語を一層盛り上げてくれていたような気がします。
作中のセリフでもあった「まるで安っぽいメロドラマ」で終わらせないのは、いまのところ監督の腕では無く、やはり長年ジブリを支えてきたスタッフがいるからこそできるのだろうと思いました。
好きな人だけ好きなら良い
18歳の男です。同い年の男友達と二人で行きました。こんなことを紹介したのはコクリコ坂は一緒に観る相手が重要だなって思うような映画だったからです。
ゲド戦記は苦手だったので、あまり期待していませんでした(笑)
簡単に書くと
音楽がとても多くて、
主人公・海は前半は堅苦しい印象なのに後半にどんどんかわいくなります。
何より改装前カルチェラタンが最高に魅力的でした。
後半になると少し失速しますが最後の巻き返しはちゃんとあります。
(まあ緩急と思えば)
ただ、登場人物を覚えるのが苦手な自分にとっては若干説明不足に思えます。
メルって誰?水沼?ヒロコオジサン?男なの?(笑)
結局一回目では整理しきれなかったので二回観に行きました。二回目にもなると細かい描写にも気付ける部分が増えて、余裕を持って鑑賞出来ました。
何か魅力を感じたのなら二回観るのもアリかもしれません。
以下ネタバレ
脚本から調べました
観た人は「あ〜」って納得していただければ。
主人公のあだ名「メル」は
フランス語のラ・メール(海の意)から来ています。
ヒロさんは広小路と言います。ヒロコオジサンと呼ばれていたのは自分の聞き間違えでした(笑)
信号機はU・W
「航海の無事と健康を祈る」という意味です。
俊の船からは
返答機とU・Wで
「ありがとう」
舞台は1963年なので
東京オリンピックや
それに伴う首都高拡張など
時事ネタも若干・・
個人的にはとても気に入った作品でした
あの頃の青年や大人は、今どこに
高1の娘と観ました。大人の映画でした。でもあらゆる層の人にもお薦めです。登場人物も素敵ですが、トトロの草壁家や千と千尋の油屋のように建物がとても素敵でした。上を向いて歩いていたあの頃の青年や大人たちは、今どこに行ったのでしょうか。娘にここにいるよといえる大人でいたい、そう思いました。また一つ好きなジブリの映画が増えました。
なぜ、今、ジブリからこの作品なんだろう・・・?
う~ん。良いか悪いかで言ったら良かったんだけどね。
「なぜ、今、ジブリからこの作品なんだろう」って思ってしまったのが正直なところでした。
1960年代の横浜を舞台に、高校生男女の交流を描く。
戦争で船乗りの父を亡くした海は、父が亡くなった後も毎朝信号機を上げるのが日課。
そんな中、海が通う高校の文化部室棟(通称カルチェラタン)の取り壊しをめぐって学生運動を繰り広げられる。
取り壊し反対の風間俊と出会い、心惹かれていく。
~~以下、ネタばれ~~
1980年代生まれとしては、世界観に入れなくて置いてきぼり感が…
そもそも主人公、海(うみ)が「メル」って呼ばれているのも謎だし、(フランス語のラ・メールからきてるそう)、
学生新聞を作ってる俊から「ガリ切って」って言われても謎だし、(昔の印刷技術で、トレース紙のような紙に彫刻等のような鉄筆で文字を書き込み、それを謄写版に貼り付けてインクをつけ、ローラーでゴロゴロやって印刷する)、
激しい討論会があるような、学生運動も全く体験がないんだよな、残念なことに。
ブラウン管のTVみながら「もうすぐ舟木一夫がでるのに~」って言われて、出てくる舟木一夫がおじさん(おじいさん)なのは私だけじゃないはず!冷めた瞬間。
戦争でお父さんを亡くしたのに前向いて生きてるっていうのも古いし、
親友の赤ん坊を自分の子として戸籍謄本出すって…(よくあったことって・・・)
しかも、だから兄弟かも?!って韓流もびっくりですよ。
見終わったとき、宮崎駿はやおはもはや老害でしかないと思えました。
見終わったとき、宮崎駿はやおはもはや老害でしかないと思えました。シブリとしては、何ら新機軸を打ち出していなく、そこに描かれているのは、東京オリンピックが開催される直前、昭和38年(1963年)という時代へのノスタルジーでしかありません。
その年、宮崎青年は大学を卒業し、東映動画に就職し、労組の書記となるまさに青春ど真ん中にありました。おそらくは、当時経験した淡い恋心や学生運動の記憶は、団塊の世代の人たちにとって、忘れがたき思い出なのでしょう。
小地蔵も、学生自治会の役員を経験して、過激派学生に対して、学園暴力反対活動に取り組んだ経験があります。小地蔵の時は、既に学生運動は廃れて、残党みたいなのが残っているだけでした。それでも、作品に登場する小汚いサークルボックスやガリ版印刷の新聞発行などは、小地蔵の学生時代にも残っていて、堪らなく懐かしさがこみ上げてきました。だから原作を書いた宮崎駿の気持ちは、よく分かるのです。
しかしクリエターがノルタルジー浸ってしまうというのは、お迎えが近い(^^ゞということで、本来なら気鋭の新進に道を譲らなくてはいけないのです。
そんなおやじ殿の企画を押しつけられるような格好になった、息子の吾郎監督は、「あの頃は良かった」みたいなことをやるのは下の世代として承服できないと抵抗はしたものの、どうあがいてもおやじ殿の懐古趣味に浸っているモチーフを抜け切れません。
それでも、いろいろと工夫して、自分らしさを出そうとしている吾郎監督の努力は感じられます。
水彩画のごとく柔らかな空気と光と色どりが導入されて、昭和の雰囲気や作品のテーマである「人を恋うる心」を良く表現していると思います。台詞使いも、吾郎監督ならではのピァアな純情が、衒いもなくストレートに表現されていました。惜しむらくは、自分のモチベーションで描いていないということです。だから、何とか作品背景に太平洋戦争とか朝鮮戦争に目を向けさせようとした結果、戦争でお父さんを失ったことを引きずっている暗い女の子の話になってしまったのです。
それを挽回すべく、話の軸は、主人公の海が自分以外の誰かを思うことを描いていきます。安易に恋愛ものにしたくなかったので、海にとって、思いを寄せる俊だけでなく、戦争で亡くなったお父さんへの思い、そして自分を大きく包んでくれるお母さんへの思いを感動的に描いていきます。あることで海が母親の胸に飛び込んで、涙を流すシーンは、吾郎監督らしさが良く出たエモーショナルなシーンだと思います。
但し、恋愛ドラマを回避した結果、俊との関係が薄くなってしまったことが否めません。もしかしたら実の兄妹かもしれないという可能性が高くなって、その証拠の写真が、海の恋心を苦しめます。悲恋がメインのストーリーなら、もっと濃厚に兄妹かも知れないという禁断の恋に葛藤する姿が描かれたでしょう。またこれまでの宮崎監督作品なら、ここで必ず時空を超えた異次元的な展開となったはずです。ところが本作では、兄妹疑惑をあっさり描いているので、なんで今さらこんな因果な話を持ち出すのかと疑問に感じてしまいました。その中途半端さは、まるで「安っぽいメロドラマ」(劇中に出てくる俊の台詞より引用)を見せられているかのようなのです。
一方、学校の古い建物を改築から守る学生運動も、当時としては考えられないくらい穏やかな団交で一見落着してしまいます。これまでのシブリ作品では、対立のなかにもののけも絡んで、派手なバトルを見せるものでした。また当時の団交を知るものとしても、あまりに簡単に決着がついてしまいう過程は出来すぎです。結局は、学生運動も伏線にもならない飾りでした。
さて、本作は製作が遅れに遅れて、東日本震災を跨いでしまいました。「上を向いて歩こう」というコピーは、何やら被災者を励ますメッセージともとれなくはありません。吾郎監督は、意識はしているものの、特に被災者に対する直接的なメッセージは描かれませんでした。
但し、劇中に何度も上を見上げる人々の顔が印象深く描かれます。海は毎日、亡き父手向ける旗を高く掲げ、カルチェラタンの建物は高く仰ぎ、遙か高台にあるコクリコ荘への道中は、いつも見上げて登ることになります。当然人々は自然と顔をあげます。坂本九の音楽と映像だけで、「上を向いて歩こう」というメッセージは、描かれていたのでした。震災後の困難な状況に置かれ、足元ばかりを見がちな昨今。その表情の一コマに、国民のひとりひとりが、失ってはいけないものを、思い出させた人ならば、忘れられえぬ作品となることでしょう。
とはいえ、これまでのジブリファンからの、かなり手厳しい批評を受けてしまうのは、必至だろうと思います。
えっ?
正直、うーん…って感じです。
海がなぜメルと呼ばれてるのか等、??となる点がいくつかありました。
しかし説明は一切なく、さらに話の展開も早くて、なんだか無理矢理90分にまとめた感が否めませんでした。
前作アリエッティーよりはマシですが、最近のジブリはハウル以降がっかり続きで残念です。
ココリコ坂でも
海がきこえる 耳をすませばを 好きな方は
是非行ってください 平日行きましたが老夫婦が意外と多くて
はぁなるほど 年いってもこういうの好きなのねwと思いながら鑑賞
感想ですが これコクリコ坂って題名の意味がわかんなかった
メルもわかんねぇなw
そんな名前の坂でてきたっけ?と最後まで気になって観てたけど結局わからずじまい
坂道はあったけど そんなに題名にするほどの坂でもなさそうだしなぁ
わかりにくい題名は煩わしいだけなので そんな題名ならココリコでも何でも
いいんじゃね?と思った お笑いのココリコ有名だもんねw
んでこれ 分かりにくいとこカットして
1時間弱の映画にするほうが より密度濃くなって
よかったと思います 脚本は良いと思うけど長編(91分)にするほどでもないっしょ
宮崎駿が監督で短編映画にしてたらかなりの良質映画になってたであろうと思います
そんな感じでした まぁよかったです
120分で詳しく作れなかったのか?
まず、ジブリの映画はすべておもしろいと感じる人にはおもしろいと感じる人が多いのではないでしょうか?
セリフの一つ一つを考えて映画を見る人にはあれ?なんで?って思うところが多い映画だと思います
小さい子供には理解できないところが多々あると思うので、子供連れで行くのはやめたほうがいいと思いました
個人的に疑問に思ったのが主人公の海がメルと呼ばれてたり海と呼ばれていたりの説明がない、メルってなんやねんって感じです、説明もなしに登場人物によって呼び方がかわるのはいかがなものか?
話の展開が早過ぎてマンガをパラパラ読んでいる感覚です
アクション的な話ならまだしもじっくり系の話でこれはないのでは?
映画館で観る話で何回も観ないとわからないというのは老若男女をターゲットにした映画ではあり得ないと思います
ジブリ映画というブランドだけで年間ランキング上位まで持っていけるブランド力があるからこそ、しっかりしたものを作ってほしいと思いました
120分の映画なら詳しく作れたのに90分で作ったから仕方ないという理由しか思い浮かびませんけどね
声優OK
最近のジブリ作品は、とりあえずキャラクター以上に俳優の顔が見えてくる&下手すぎて萎えてましたが、今回は◎です。
長澤まさみも岡田准一も言われないと気づかないかも。
鑑賞前はゲド戦記で最悪だった、風吹ジュンにかなり不安を感じていましたが、今回はバッチリはまってます。
声優って難しいと思うが基本的にジブリはプロを使うつもりは無いようなので、それなら今回みたいな感じでキャスティングして欲しい。
ストーリーはありきたりではあるが、世界観がいい感じ。
宮崎駿が監督なら、物足りないが、他の監督ならオッケーという感じです。
もだえる。
カルチェラタンが素晴らしい。
自分の学生時代とは違ったものの、懐かしさを感じました。
楽しそすぎる。自分が過ごした学校にもあんな建物や活動があったら…!
原作は少女漫画なんですね。だからと言うか、
主人公がなぜこんなにヨイショされてるんだ!
美味しい立場すぎる!ずるい!なんて事も思いましたが、
嫌味のない主人公だったのでそこまで気になりませんでした。
甘酸っぱさは非常に伝わってきます。
途中いろいろありますがその辺は正直あらすじの一部に過ぎないかな。
起承転結の転の部分が仮にほかの内容でも充分楽しめた気がします。
長澤まさみさんの声は主人公の役柄にぴったりでした。
芸能人の声優には反対派でしたが、彼女はすごく上手ですね~。
観終わったあとは悶えたくなる。
ジブリはなつかしさのツボを抑えているとおもいます。
ジブリスタッフはすごい。宮崎吾朗はアニメーション向いてない。
映画評論より抜粋↓
『宮崎吾朗監督は坂のある街の高低差を生かし、テンポで見せる。恋の駆け引きからは機微を一切捨象し、時代感覚を際立たせるが、アニメーションならではの快楽への昇華には到らない。』
正にこの通りだと思いました。
テンポの速いカッティングは、60〜70年代の映画やドラマ等で見られたやたらテンポの速い会話劇をそのまま再現したかったのではないかと、自分は解釈しました。
それならそれで貫いて欲しかったです。そのテンポは最後までは続きませんでした。
ただ、セリフ回しはかなりまっすぐで、逆に新鮮な感じがしました。これは成功だと思います。きっと賛否が割れるとは思いますが、自分は良い方で捉えてます。
これらのどれをだれがディレクションしたのかわかりませんが、率直に芝居、演技はうまいのに、演出はへたくそで安っぽいと思いました。要所要所で切り取ってみるとめっちゃウマいです。声も作画も。さすがジブリです。
「電話をかける」「キャベツを切る」「壁に漆喰を塗る」全部ウマいです。
長澤まさみさんもすごい良かったです。声ぴったりですね。
でも演出が。。うーん。。っていうシーンがいくつもありました。言葉にするのは難しいのですが、このタイミングでこれがくる。みたいなのが、もっと良くできるんじゃないのかって何度も思えました。
また、主人公『海』のあだ名『メル』について、作中では何も言及されませんが、ドイツ語だかイタリア語だかで海(英語でマリン)をメルって発音するんですよね。海軍でしたっけ?だから自分は海=メルって呼ばれていることにすぐ気づいたのですが、説明ないのでわからない人にはわからないようになってます。不親切ですね。
他に特筆して良かったと思えた部分は、カルチェラタンのデザインでした。
内装というか、構造(総じてデザイン)が素晴らしいです。あれをデザインしたのは誰でしょうね。あの読みにくいエンドロールからは全くわかりませんでしたが。
カメラワークもあの建物を活かす見せ方をしていて、カルチェラタンはジブリの『湯屋』『ハウルの城』に次ぐ素敵建築物でした。
ただ、結局壊すのかよ。。それでいいのかよ。。
なんか懐かしい感じが…
一言で言うと宮崎アニメ的な感じです。
ストーリーはごくありふれたどこにでもあるんですが、昭和の懐かしさを感じさせるシーンがちりばめられています。昔の横浜の風景や町並みなどは、当時の人々の生活を映し出し、哀愁漂う映像に観客は見入っていました。
一部シーンに「耳を澄ませば」を連想させえる場面があり、ここは例のような展開に?
と思いきや。いろいろあるんですなと感心させられました。(←こうなるとは思いませんでした。)
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