ブラック・スワンのレビュー・感想・評価
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見ていて痛い
なんの前情報もなく視聴した。パッケージや名前からそういう暗い向きの映画だとは予想できてはいたが、サイコスリラー映画だけあり、精神的幻惑によるホラー要素とそれに付随するニナの背中の一箇所にできる蕁麻疹の描写が幻惑と血の表現によりその視聴者へのインパクトが増強され、見ていて何度も平手打ちを受けるようだった。時折ニナに感情移入がすぎて、その痛々しい演出に舌打ちをしてしまう場面もあるほどだ。スプラッター映画のような安いグロテスク描写が無いのにR15+映画指定を受けているのは納得が行く。心が元気な時に見た方が良いだろう。自分は途中でつらくなって視聴を中断し、時間をおいて最後までみた。
1hr30min頃からそこまで引っ張ってきた展開が見ることができ、そこでやっと救われる思いがあった。それは痛みを伴うものでもあったが。その表現方法については原理主義者であればそのような演出は不要で、リアルな描写だけで表現すべきだったと思う方もいるかもしれないが、BGMや目、腕のアンリアルな描写については違和感はなく、それまでの不安や苦痛の描写に対するカタルシスを演出するにたる表現だったと思う。
そしてこの作品は物語の絶頂で終焉を迎える。自分が最近見た映画の仲ではロッキーと同じだ。その続きが非常に気になる。ニナが今回成功したのはその後を保証するものではなく、その後の悲劇が容易に想像できるからだ。
タイトルなし(ネタバレ)
序盤から自分とすれ違う場面もあるし、幻覚と現実の境のない場面が至るところにある。終盤は妄想が現実をこえて...みたいな。
白鳥の湖の女王役へのプレッシャーから幻覚を見るニナ。白鳥は完璧に踊れるが黒鳥との演じ分けは無理と舞台監督から判断される。
黒鳥は誘惑する。ストイックで美しく技術も才能もあるが、ざっくり言うとニナにはエロさがない。厳格な母の影響もあって自分を解放できないニナ。やはり黒鳥がダメで落ち込み続ける。
サンフランシスコからやってきたイケイケなリリーは黒鳥役にピッタリな美女。リリーがすすめてきたドラッグを断るが、それを酒に混入させたのを見るもあえて受け入れるニナ。
この後レズシーンになるけど、最後にリリーが自分の顔に変わるからやっぱりこれも妄想。
舞台監督に捨てられた元看板バレリーナのベス(ウィノナライダー)との事があって、話の流れでトーマスがなんかエロ師かのように思っちゃうが別段そういうことはない。
はじめはベロニカに、最後はリリーに女王の座を奪われそうになり、その主役への固執が邪悪な心を生み、役を奪う者がいるのなら殺すまでの思いが黒鳥ニナを完成させたみたいな。真面目で臆病な娘だったのが、濃く化粧して監督に主役にしてと直談判しにきたその欲に忠実な行動を買ったのが始まりだし。ホラー妄想や幻覚にはエクスキューズが入っていたしラストまでみっちりな映画だった。
バレエ英才教育の罪
怖すぎるよ〜(泣)
僕は怖い映画を見た事がない。
ナタリー・ポートマンつながりで借りてきたら、とんでもない映画だった。心理スリラーって説明をあとから読んで納得。心理的にジワジワくる怖さで怖すぎるよ。
序盤から、主人公ニナがとにかくストイックで、見ていて辛い。ストイックな映画は辛い。バレエとか芸能、スポーツこういう世界かなあ。
また母親が怖い。爪を切るシーンとか、痛々しいシーンも多くて心的負担が大きい。見ていてすごく辛かった。こんな映画はなかなかない。
傷をずっと気にするシーンが何回も出てきてそれも怖かった。皮膚がんかなんかなのかと?!と思ったがなんだったんだ。
傷から何か引き抜いたり、指の傷を引き剥がしたり痛々しくて死にそうになった。
麻薬を飲まされたりして、プレッシャーにも押しつぶされて破滅的に狂っていく。狂気。
ナタリー・ポートマンは美しいです。かなり美形だけど、やっぱり日本人の顔が好きだなあ。やっぱり私はアジア人。この人があのレオンのマチルダなの?!全然違うよなあ。
最後に舞台裏でライバルをガラスで刺して殺してしまい、もう見るのやめようかと思った。
最後まで、ハァハァ言いながら見ましたら、幻覚なのかい!幻覚がいっぱい。
また官能的なシーンも多かった。大女優がクンニリングスされる映画なんて初めて見たよ。体当たりだな。ニナの演技が生々しいな。
これはかなり苦手なタイプの映画です。
ホラーは絶対に見ないですが、こういう心理スリラーきついな。どういうときに見たいと思う映画なのか、とんと想像がつかないんである。
定まらない視点がつらかった
Wの悲劇。荒井晴彦はどう観たか。
狂って堕ちて
ちょっと中途半端
このカメラワークは天才の賜物か。
観ていて、脇の下から臭い汗が大量に噴き出してきました。
だから私はオカルト映画は観ないことにしてたんですが、不覚……。
しかし、すごい映画ですね。
追い詰められる人間の心理を、観る者に同時体験させてやろうという野心作で、その狙いは100%成功していると思いました。
このカメラワークで映画を作ろうと考えた監督は天才だと思う。
主演のナタリー・ポートマンはアカデミー主演女優賞を取ったわけで、彼女の演技も、たしかにすごかったのですが、監督になんの賞も与えられなかったのは、ちょっとかわいそうかも、と思ったのでした。
平日だというのに館内はギッシリでした。
観るなら早めに行って席を確保しないと辛いかも、と思いました。
怖い怖い
"完璧"に取り憑かれた人間
なんと言ってもナタリー・ポートマンの演技が素晴らしい!
ニナは黒鳥という役に入り込む為に精神的に追い詰められやがて幻想とリアルの区別がつかなくなる。
ドキュメンタリー風なカメラワークということもあり、ニナを演じるナタリーポートマンではなく、バレエをやっているニナという人物が主役の作品と錯覚してしまう。
それぐらいナタリーポートマンの演技は狂気と劣等感で満ちていて完全にニナになりきっていた。
と演技ばかり絶賛しているがもちろん作品も凄い!
バレエという「芸術」に、芸術の中の「官能」を足し、更に官能の中の「狂気」をとりいれ、さらに更に狂気の中の「幻想」ときた。
ニナが闇に堕ちていく様がリアルで怖いし、闇に堕ちてからの幻想で満ちた世界も怖い。
映画が音楽や演技、美術などが合わさった「総合芸術」なのだと改めて思わされた。
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