のぼうの城のレビュー・感想・評価
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60周年記念映画?!→でも、まあ面白かったよ!
TBS60周年記念映画ということを知らず、最初にロゴが出たときは「やっちまったか?」と思いましたが(すみません)、細かい文句はあるものの面白いシーンと登場キャラの良さでトータル良い印象。
でも映画代考えるとな〜…。
カップルで行って「おもしろかったね~(^^)」「ね~(^^)」というのが良い感じ。
以下、ネタバレです。
◎キャラクターや個々のシーンは楽しかった
・のぼうが一転、戦いを決断するところはやっぱりアガる。
・野村萬斎、佐藤浩市はやっぱり見てて楽しい。
・大谷吉継の山田孝之の「ヤレヤレ」「勝手にしろ」と言いながら上地を見捨てない感じもホッコリしていい。
・上池雄介の石田三成はこの映画内のキャラなら全然アリ!!
・成宮寛貴も「青い坊や」役がハマってた
・榮倉奈々が可愛い。(強そうには見えなかったけど)(映画の尺の長さを考えたら、この役すっぱり無くしてもいい気もするけど)
△エンドロール
・エンドロールの埼玉県行田市でした〜というオチ?は近所だし個人的には面白かったけど、地味過ぎて関東人以外興味ないんじゃないかな?(でも「坂東武者の武勇が…」とかだからいいのか)
△のぼうがあそこまで好かれる根拠が弱い。
・農民と戯れる描写はあるが、佐藤浩市が前言を覆して「敗北必至の戦に参加し城内に入るか、村から退去か」という命に関わる選択を村長に迫る時に「のぼうが言うならしょうがない」とまで言わせるほどの説得力は感じなかった。
・でもひょろろんでそんな受けるかな~?
・あと普通の城代があんなに能をできるもんなのかしら?昔は一般教養だったのか?
・とか言いつつ、結局「野村萬斎力」で納得させられちゃう面もありますが(^^;)
×武将の人格設定に違和感
・センゴクのキャラが先入観で入っちゃってたのが良くなかったのも多分にあるが…(ちょうど備中高松水攻め中だったし)
・石田三成の思考が筋が通ってない
・最初は武功を挙げようと早っていたのに、水攻め(時間がかかる)を選択。それは「備中高松攻めア↑コガレ」によるものとしても、最終的に小田原落城に間に合わない大失態を冒したうえ、何故かそのときには「やられた、ハッハッハ」みたいな懐深いキャラに。堤を切った農民・中尾明慶も逃がすし。「のぼうの魅力は敵も魅せちゃう!」といいたいんだろうが。最初は「正義感があり真っ直ぐ一本気だが、人の気持ちのわからない子供っぽい人」という設定だった(風呂に入らない三成、入る吉継の対比)にもかかわらず、筋が通ってないと感じる。
・大谷吉継の山田孝之が三成に「敵がすでに内通している=降伏してる」ことを明かすタイミング(のぼうを撃つのを思いとどまらせるとき)が逆効果に見えて変だった
×合戦描写がリアリティゼロ
・リアリティがないのはいいけど、敵がバカにしか見えない(敵を引きつけずに射程外で撃って外して、逆に撃ち殺される。何故か強い佐藤浩市に一瞬で首を打たれる。
・ぐっさん1人に勝てない大量の足軽。
・足軽といえば、全体的に人数感が少なく見える撮り方だった。敵2万人いるんじゃねーの?!成宮の作戦とかはあったけど、それで押し返せそうには見えない程度の勝ち方)
×セリフに対する配慮不足
・そもそも最初全員滑舌が悪くてなに言ってるかわからなかった
・言ってる言葉遣いや用語について、日本史に興味ない人は急に言われてもわからないんじゃ?という部分が結構あった気が…(13人の刺客との好対照)
・その割に人物説明とかちょこちょこいれてくる。三成が関ヶ原で負けたとか、上記を理解できる人なら言わなくても当然わかるよ!
・笑ってる秀吉が大声で「ワッハッハッハ」と口に出して笑うのはとても白けた(萬斎だから能オマージュなのか??)
なるほど萬斎
私は原作小説を読んだので、最初「のぼう様が萬斎さん〜???」と違和感がありました…が、観始めたらその感は払拭され、「萬斎さんこそ‼‼」と思いました。
クライマックスシーンは萬斎さんあってこそ。
あの腰のすわりかた、ちょっとやそっとの練習では絶対出来ない‼
さすがです‼
こんな史実があったなんて…いぃなぁ、行田。
俳優さんのキャスティングには賛否ありますが、私としては概ねイメージ通りであります。
以外だったのが上地さん‼
凄ーーく、良かった‼
智に長けた侍だった三成が上地さん⁈…と思ってごめんなさい。
すんごく良かったです‼
忍城の面々もみんな良かった〜
(もちろん、愛菜ちゃんも)
ただ浩市さんはもっともっと迫力出せたはず。
小説を読んでからがおススメかな。
賛ならもちろん、非でも「後悔しない」映画である
内容は大作と銘打っているだけに、賛否両論だと思われます。
映画のキャッチコピーである「奇策」はミスリードです。
これは登場キャラクターたちの織りなす物語が魅力です。
(そして安部清明だけが魅力ではありませんw)
戦映画にありがちな、妙に涙を狙う表現やお堅い表現・暗過ぎる演出はありません。
けれどお気楽映画ではなく、やはり戦争なのだと思い出させる部分が散りばめられております。
随所が口語調であり、見やすい歴史映画です。
戦の始まりにワクワクした映画は初めてでした。
見た後は先述の通り、賛否両論でしょうが、
「見る価値はあった」と思われるでしょう。
惜しいなぁ・・・ もったいないなぁ・・・
せっかく2時間40分の長尺なら、もっと「タメ」のある演出を心掛けてほしかったのと、そもそも映画用脚本の完成度が低い部分があって非常に残念であった。
九州・岩屋城の攻防戦を見るまでもなく、戦気旺盛な城を攻めるのは容易な事ではない。しかし、団結力・戦闘意欲が低下し疑心暗鬼に陥れば、容易に落城してしまう。忍城の攻防戦は「のぼう様」と呼ばれ百姓から慕われるバカ殿様がいかにして、立てこもる3000人を統率するかが見ものであるが、
このあたりの演出が淡泊過ぎた。
脚本上の不味い点、例えば正木丹波が山田帯刀を倒した後の一言「下げたな」、原作を読んでないと何のことか分からない。なぜ、家老とはいえ家来である丹波が「長親!」と呼び捨てにするのか?さっぱり合点がゆかない。
坂巻靭負の戦略・戦闘も原作の方が、大いに面白い。 残念。
特撮は古式蒼然…水しぶきのスローモーションは不要。 残念。
野村萬斎、上地雄輔:好演、佐藤浩市:凡演、グッサン:ミスキャスト。
とは言え、退屈することなく最後まで一気に楽しめる。
やっぱり、惜しいなぁ…
主役が生かされている力作、面白かった
忍城のある行田市に隣接する熊谷の映画館は平日の昼過ぎであるにもかかわらず大変なにぎわいであった。映画館がこんなににぎわったのを見るのは本当に久しぶりのことだ。地元が舞台のためであると想像したが、東京や全国ではヒットしているのか、気になるところだ。映画の内容は、黒澤映画を意識したように感じた。 田植え歌のシーン(七人の侍)や合戦シーンで風にたなびく旗(影武者)、などなどである。映画のできとしては、地元舞台の映画ということでやや甘い点数になってしまうが、戦いのシーンも含め、力作であった。野村萬斎の踊りが見応えあった。よくも揺れる船上で見事に舞うことができるものだと感心した。
実は甲斐姫((榮倉奈々)が最強
史実に基づいた痛快娯楽時代劇として楽しい作品でした。主演の野村萬斎さんも良かったと思います。田楽踊りのシーンはさすがホンモノというところを見せてくれました。この映画の見所のひとつになっています。
物語が進むにつれ、本作の舞台となった忍城、その城趾に行ってみたい衝動を抑えつつ観ていくと、なんと最後に現在の様子がちゃんと用意されていました。
そこがこの映画最大のカタルシスになってしまうという変な見方になってしまいましたが、そこもこの映画の魅力なのかもしれません。歴史萌えですかね。
本作はいい作品というよりは楽しい作品。DVDで観るより映画館で皆で一緒に楽しむ作品です。
とりあえず行田に行ってみたくなりました。
そこでこの映画「のぼうの城」の合戦シーンや田楽踊りや水攻めに思いを巡らせてまた感動しそうです。
長過ぎまする
野村萬斎演じる成田政親は、領民からはでくのぼうの「のぼう様」と慕われる城代でした。自軍500人対秀吉軍2万人の勝ち目の無い戦に、のぼう様は自らの命を掛けた秘策で戦士たちの度胆を抜いてしまいます。
水攻めに対抗するための、野村萬斎の軽妙洒脱な演技を見るだけでも、この映画を観る値打ちはあるでしょう。
が、しか〜し、長い!長過ぎまする!
テレビでも唄っているように、最初から超大作のラベルを貼られているのは、監督にとっては大きなプレッシャーでしょう。大きなセットは、長々と使わなければいけなかったのかも知れませんが、どっちみち壊す為に作った物なのですから、潔くぶっ潰してくだされ!中だるみでござる。
2時間24分は長すぎ、後、30分はフィルムをぶった切ってくだされ!
それに、エンドロールでの場面説明は、まるで某大河ドラマです。あんな物、全く用なしではござらぬか?
と、思いまするよ。
あらら知らぬ間に、野村萬斎の演技力に引き込まれてしまったようでござりまする。
男心をくすぐる娯楽映画
男心をくすぐる台詞や画面で全体が彩られています。映画俳優の土俵にはいない野村萬斎さんの醸し出す空気と、脇を固める俳優陣、脚本、バランスがとれていて、キャラクター全員に愛着を感じられます。エレファントカシマシの主題歌は、現在のエレカシだからこそ歌える世界観で描かれていて、これがうまく映画の世界観と重なってくれる。最後まで男心をくすぐり続ける、パワフルな娯楽作品です。日本人に広く受けそうだし、男性受けはさらによさげです。「娯楽映画」の見本ですね。ただ、ドラマ性や内容の充実を求めるのなら違う映画を観たほうが時間が有効ですよ、エンターテインメントですから。
洪水の特撮に不満…
500人対20000人、外国映画の‘300’でも似たような謳い文句がありましたが、こちらの映画は仲間意識を美しく前面に出した映画でした。
戦のシーンは首チョンパや火だるま、血しぶき‘ドバッ!’っていうのが結構あって情け容赦はなかったですね。
水攻めの決壊シーンは昔の大映映画にような完成度?
もう少し迫力出せなかったのかしらん?
あと、萬斎さんが演技すると全部‘舞台’な感じになってしまい俺的にはいまいちだったかな-…。さすがに表情はすごいんですけどね。
意外だったのは上地雄介やグッサンがいい味出していたこと。
お客様も落ち着いた方がおおかったです〜。
前情報で見所は終了してるかも・・・
原作のイメージと配役が私的にはかなりずれていて
どうしようかと迷いつつの鑑賞。
エピソードはなぞらなきゃとつぎはぎな感じに
昨年上映なら、タイムリーでしょうが
無駄な芦田愛菜ちゃんの出番もありで
長尺↓↓↓
謳い文句の水攻めも「う~~ん」な中途半端さ
頑張っているでしょうが、
ぐっさんの演技はコントじゃないんだからって興ざめ
TV鑑賞で十分かと思います。
全家族向け
間違いなく良作です!
ここしばらくの邦画時代物としては一番ではないでしょうか。
上映時間は二時間を超えますが、それを感じさせません。
演出としては北野武の『座頭市』をイメージしてもらえればよいです。
音楽を併せ持って楽しい出来になっています。
座頭市はタップダンスで少し無理がありましたが
こちらは狂言+田楽踊りなので時代的にも無理のない感じ。
出演俳優も豪華ですし、画角もすばらしい。
CG合成だって違和感なく迫力があり楽しめます。
戦は槍に人をぶっさして持ち上げるくらいの描写じゃないと!
のぼう様のような人に統治してもらえれば幸せでしょう
のぼうが終始バカ殿キャラで一貫して描かれるのに、不思議とその偉才さを感じさせる上手い演出を堪能できました。
ダ イナミックな水攻めシーンと忍城決戦に至った緻密な脚本構成、さらに主人公ののぼうが終始バカ殿キャラで一貫して描かれるのに、不思議とその偉才さを感じさせる上手い演出を堪能できました。惜しむらくはラストがやや冗長に終わり方をしたことです、それを引いても、時代劇エンターティメントとして楽しめる作品でしょう。
ダブル監督としても注目してみていました。やはり目立つのは特撮担当としての樋口監督の手腕です。現在の行田市の城跡周辺の地形をそのままに、当時の忍城を忠実に再現していました。『隠し砦の三悪人』同様に、極力CG使用を控え、ロケセットで再現しているので臨場感たっぷりです。本作では忍城に立て籠もる500人の軍勢の少なさばかりに注目されがちですが、城郭としての忍城も城というよりも中世の砦のままといったほうがいい風情で、よくぞこんな貧相な城で石田軍2万の兵の攻撃を凌ぐことができたものだと思います。そんな忠実なディテールのこだわりが、一層に忍城側の悲壮感を感じさせてくれました。
注目の水攻めのシーンもさることながら、初戦の攻城戦もなかなかの迫力でした。石田軍の先鋒の鉄砲隊を惹き付けておいて、1発目を挑発して打たせた隙に、忍城側は騎馬鉄砲隊で先鋒の鉄砲隊を急襲し一網打尽にするところはなかなか痛快!そして一騎当千の忍城側の諸将が躍り出て、石田軍をバッタバッタとなぎ倒していきます。忍城側にとって城への通路がどこもあぜ道の如く細いのが幸いしていました。
最後は、わざと石油を貯め込んだ門内に敵を引き込み、火矢を射かける戦略で、敵の戦意をくじきました。これには石田方の参謀が、闘うべき城を間違えたと絶句したほどだったのです。
一方、犬童監督の分担として、脚本の詰めや人物描写を担当しているものと思います。なかでも石田三成がなぜ小城相手に、大規模な水攻めを行ったかという伏線がきちんと描かれていることに好感を持ちました。
その動機として、冒頭に備中高松城での羽柴秀吉による水攻めを描き、随行した三成が自分もいつかこのような大きな戦がしてみたいと語らせるのです。
家中では、戦下手と噂され、いつも内政面で辣腕をふるってきた三成にとって、なかなか将となって、戦を陣頭指揮するチャンスがありませんでした。初めて巡ってきた現場に臨し、三成の一度はやってみたかったという思いがよく伝わってきました。ただ水攻めの独断は、活躍する場が無くなると、諸将たちの志気を奪ってしまうところが、三成の人徳のなさなんでしょうね。
しかもこの戦、秀吉は三成の戦下手をちゃんと織り込み済みで、内通した当主氏長と降伏の確約を取り付けていたのでした。何とか三成にも武功を立ててやりたいという親心からのデキレースだったのです。
そんな根回しを屈辱に感じた三成は、忍城の軍使にわざと軍使に弱い敵には、傲慢な振る舞いをする長束正家を送り込みます。予想に反して、決戦を選択する知らせを聞いたときのにんまりする三成の表情が意味深でした。
このように犬童演出の特徴は、説明調の台詞を廃し、前後の流れや微妙な表情の変化で起こっている出来事の深部を観客に裏読みさせてくれることです。これは主人公の成田長親も同様でした。
家臣はおろか百姓らからも、その姿から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼ばれる長親でした。将に求められる智も仁も勇も持たない軟弱さが徹底して描かれます。農作業が好きで、よく領民の作業を手伝いたがるが、不器用なため、どちらかというと迷惑をかけているのに、百姓・足軽等、身分の低い者達からは非常に慕われており、百姓達も長親の為ならば命を掛けることさえ厭わないところか不思議です。
しかし犬童演出では、時折見せる長親の誇り高き表情や、長親に任せると物事が上手くまとまっていくという周辺人物の噂話を描くことで、この男がもしかしたら非凡ではないのかとおもわしめるのです。
松下幸之助翁は、現場主義を唱えました。経営の神様と崇められる存在になっても自ら最前線の販売店巡りを欠かせなかったそうです。領民の人心の把握には、苦楽を共にすることが一番効果があることを長親は分かって、農作業に勤しんでいたのかも?と思えるくるような演出だったのですね。
その際たるシーンは、水攻めにあって孤立した忍城から、長親が単身船を出して田楽踊りをするシーン。ユーモラスな踊りは、一瞬にして敵味方無く惹き付けてしまいます。問題なのは、その目的。敵近く船を寄せて踊る姿は、まさに自殺行為、まるで早く討ってくれといわんばかりの無謀さだったのです。案の定、石田方のスナイパーに狙撃された長親は、瀕死の重傷を負います。それを知った長親を慕う領民たちは、怒り心頭。有志が決起し、石田方が築いた堤防を決壊させてしまうのです。
三成は、これを長親の高等な策略と評価。戦後、直接目通りしたい望むまで高く評価します。しかし、長親は知らぬ存ぜぬの一点張り。最後までのぼうぶりは変わることはありませんでした。
唯一マジになるのは、降伏の条件に思いを寄せる甲斐姫を秀吉の側室に差し出せと迫られたときくらい。このとき突然長親の表情が険しくなり、主君の降伏の言いつけを破って、決戦を判断したのでした。しかし不思議なのは、戦が終結し城明け渡しとなったとき、いともあっさりと甲斐姫を手放してしまうのですね。もう少し、甲斐姫との交情のところを盛り上げて欲しかったです。
さて、野村萬斎ののぼうぶりはまさにはまり役。飄々とした掴みどころの無い表情に狂言師としての面目躍如たるものを感じました。特に田楽踊りの可笑しい振り付けは絶品です。
まさ女性の観客は、武士頭役を演じた佐藤浩市の荒武者ぶりがかっこいいと好評でした。参謀役の成宮寛貴は、ちょっと現代っ子風の台詞回しで、笑いを誘われましたが、結構見せ場となるシーンがありますので、成宮ファンの方も期待してください。
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