「のぼうの城」のぼうの城 ぺんぺんさんの映画レビュー(感想・評価)
のぼうの城
私は、本編の舞台である行田市隣の東松山市民です。
最初に見たのは地元、行田市産業会館での試写会に当り友人を誘い出かけました。(その前に行田資料館で予習しました。)
二度目は、人生で辛い闘いに望む時、家族を誘い映画館で観ました。
この映画は私が仕事でよく通る地名が数々出てきます。映画を見た後に地図を傍らに置き小説を読みました…。とにかく規模がデカイです。
水攻めの大迫力シーンはなるほど、これは公開延期になると思える凄まじいものでした。かなり大規模にカット&再編集されたそうです。それでも、凄いです。東北の方々にはキツクて無理かも知れません…。
でも、この映画は希望に満ちています。闘う気持ちになれます。
400年前の実話を元にまず脚本書きました→脚本大賞取りました→映画にしたいと熱望する人がありました。(野村万斎さんに主演依頼)→相当金掛りそう→スポンサー付きません→じゃあ、小説化してちょ→小説化しました→直木賞候補に挙がりました→本屋大賞2位になりました→世間の注目を集める超大作となりました→スポンサー付きました→映画化スタート→完成→震災→水攻めのシーンの衝撃を慮って公開延期→大迫力のシーンを泣く泣く一部カット、エンディングの今の地元の希望に満ちた映像を追加しました
夫が本好きで大体の映画化される小説を映画化の企画に挙がる前に読んでる人です。その夫が『これ良い』と勧めてくれる本は これまで全てが映画化、あるいは映像化されています。
でも、私は、すぐには読みません。なぜなら、私は 『映画鑑賞→読む派』だからです。だって、その方が読んだ時の『ワクワク感』が断然大きいからです。
これ、大正解!!『のぼう』はまさにそれ!!かなり本からはカットされていて残念な部分はあるものの時間を考えると至仕方無いのかな…?と思います。
ですが、キャスティングの素晴らしさ、迫真の映像、最後に流れるエンドロールの400年後の今の地元に暮らす人々の姿は人間の『生きる』・『活きる』事へのたくましさ、希望を感じ、震災に合われた方々に気持ちが及び 「人間、捨てたもんじゃない。また、立ち上がれる」と涙が溢れて溢れて止まりませんでした。
400年後の地元を知る者として、これから、何かと闘わなければならない人、権力に踏みつぶされそうな人、理不尽な目に合っている人、悔しい思いに押しつぶされそうな人がいたら特に誇りを持ってお勧めします。きっと、元気になるはずです。