幸福(しあわせ)の黄色いハンカチのレビュー・感想・評価
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マツダファミリアで北海道ロードムービー
福岡飯塚の直情型暴れん坊が夕張に出てきて
喋るまで半年
流産きっかけでまたキレてしょうもない殺人
あんたって、あんたって勝手な人だねぇ
一緒になる時も
別れる時も(泣
九州男児が吐いた唾のむなやー!
意気地がないって武田鉄矢に言われるし
桃井かおりに説得される
しょうもない男だが、かわいい(笑)。
寡黙で背中で語る印象が強い健さん。
でも、この映画の役では、食べる・説教する・グジグジする。
相手の立場に立って考えることをしない男。妻のことをどう思っているんだ!
欣也に説教するけれど、じゃあ、自分は?
初めての子が流産したショックが大きいのはわかるけれど、それで傷害致死って。死んでしまった男がかわいそう。刑期終えればチャラになるもんではないだろう。
挙句に、「待っててくれるなら~」と手紙を出しているのに、その結果を見るのを怖がって逃げることばかり考えている。朱美に諭されて、恐る恐る勇気を出す。
しかも、最後、お礼も言わずに立ち去るとは。
気持ちはわかるけれど、格好のいい男とは程遠い。
それでも、
「こいつと一緒になれんかったら~」と思い詰めるときのあの表情。
光枝が独身だと知った時のあの表情。
光枝とデートしている時のあの表情。
家族に恵まれなかったからこそ、最愛の妻との間に子が授かった、家族ができると知った時のあの表情。
最後、お礼も言わずに、否、感あり余り過ぎて”言えずに”立ち去るときのあの表情。
かわいいんだなあ。
不器用な恋。
もっと、理性をはたらせて、自分を大切にしてくれる人に恋することができたらいいのに、と思う。
でも、現実は、そんな要領よくはできない。
身勝手な男。でも、誠実に愛してくれることは伝わってくる。なのに、やることなすこと、思いと行動が裏腹。そんな行動に振り回される。
傍目から見たら、損なくじを引いたかのよう。
でも、でも、でも…。なんだ。
そんな女の思いが、哀れで、でも羨ましくもあり。
「この女と一緒になれなければ…」そんな出会いがうらやましい。
二度目の恋。バツイチだからこその戸惑い。そんな女が、宝石のように美しすぎる。
そんな女の思いも察することができずに空回っている男。その逡巡が愛おしい。
こんなに無様なのに、なぜかとてつもなく愛おしい。
喜怒哀楽。一つ一つの表情がとっても新鮮。
そんな二人に対して、軽すぎるだろと思いたくなるような若い二人。でも、この二人も不器用。
イタすぎるけれど、どこか愛おしくなる女を演じさせたら桃井さんの右に出る人はいないな。
そのアンサンブルが見事。
物語の筋・結末は有名(って、タイトルやBOXでネタバレ)。
結果はわかっている。だのに役者の演技に引きずり込まれる。
賭けの結果を知るためのドライブでは、いつも胸が締め付けられる。
欣也と朱美に同化して、辺りを探してしまう。島に同化して祈るように目をつぶり手を組み祈りを捧げてしまう。道路のセンターラインにさえ、ぐいぐい引っ張られる。
光枝には、離婚したんだから、もっといい男探しなよと言いたくなるが、光枝の島に対する思い溢れた表情を見ていると、「島と幸せに」と祝福したくなる。
役者によって不朽の名作となった映画。
最後の欣也と朱美の場面はいらなかったかな。余韻がなくなっちゃう。
ラーメン500円
私が小学生〜高校生の時に、『天才たけしの元気がでるテレビ』という番組があり、その番組内で復縁を求めるコーナーが、幸福の黄色いハンカチというタイトルでした。凄く好きなコーナーだったのですが、やっと元ネタを観て感無量です。
人との繋がりや愛情を描いた良い作品でした。印象に残ったのは、ラストの黄色いハンカチの群と、浅草のラーメンが1杯500円と言っていたこと。物価がほぼ変わってない日本がヤバいと思いました。
本当の男女の愛とは?、本当の幸せとは何か? そのことを若い二人が気づき人間として成長していく その過程を描いたロードムービーだったのです
久しぶりに観て、やはり傑出した名作だと
素晴らしい作品だと感嘆しました
そして新しい気付きを得ました
それは主人公は高倉健の演じる刑務所を出たばかりの中年の元炭鉱夫ではなかったということです
あくまでも本作は武田鉄矢と桃井かおりの二人が演じる欽也と朱美の若者カップルの物語であったということに気づくことができたのです
高倉健の島勇作はあくまで狂言回しです
クライマックスの黄色いハンカチの満艦飾の後の夫婦の再会ですら、島勇作とその妻光枝の物語はロングショットであり、カットバックで語られる物語の中心ではないのです
その後の車中で激しく求め合う欽也と朱美の燃え上がる男女の感情の純粋さこそが本作が描くテーマだったのです
本当の男女の愛とは?、本当の幸せとは何か?
それを若い二人が気づき人間として成長していく過程を描いたロードムービーであったということなのです
だからこそ欽也は、序盤コケてばかりしている滑稽ないい加減な男として強調して描かれています
朱美もそれなりの女の子に過ぎないとして描かれています
そのように本作の内容をもう一度思い返してみると全く印象が変わってきます
一見無駄に見えるシーンもそうではなく、何一つ無駄なシーンのない必然性のあるものばかりだと言うことに改めて気づかされました
車が畑に落ちて酪農家の家に泊めてもらったシーンの重要さ
あのシーンは幸せの形を朱美が知り、彼女が幸せであることが自分の幸せであることに欽也が思い至る為の伏線であったのです
そして渥美清の演じる渡辺係長の島への言葉は、実は欽也と同じ私達観客に向けられたことであるのです
一生懸命辛抱していりゃきっといいことあるよ
それは失恋したからといって仕事を辞めて投げやりな生活をしていたらろくなことはない
出前の女の子にも優しく接するような人間になりなさい
そうすれば能力もなく才能もなく出世の望みがもうなくたってなんとかなるもんだ
そういうことを私達観客と、その場にはいない欽也と朱美の若い二人に語っていたのです
道沿いの小広場で銀座カンカン娘を歌うグループのシーンは、それをみかけてちょっと車を止めただけのようで、島勇作の視線がそのグループの遥か後方の鯉のぼりに釘付けになり、彼が夕張に向かうと決心したきっかけだというシーンです
その歌は札幌から東京に行ったとしてどうなる
その遥か向こうに小さく見える鯉のぼりにかけよりたい
その島勇作の気持ちを雄弁に語っていたシーンでした
その鯉のぼりはクライマックスの黄色いハンカチの満艦飾の伏線になっています
その鯉のぼり自体も泊めてもらった農家の子供たちと朱美が歌った背比べの童謡と繋がっています
長い旅のようで実際は短い旅だったことにも改めて気がつきました
欽也がフェリーで釧路についたのが5月1日のメーデー
阿寒湖の宿がその夜
農家で泊めてもらったのが5月2日
帯広を出て街道沿いの安宿に泊まったのが3日
クライマックスの日は子供たちが下校しているので5月4日の平日のことになります
たった4日間の物語だったのです
昔、本作と同じ季節に釧路に行ったことがあります
仕事が早く終わり、ホテルに一度戻ってからどこで酒を飲もうかと市内を散策しましたが、あまりの寒さに音を上げて幣舞橋の袂の居酒屋にすぐに逃げ込んだことを思い出しました
店に入ると5月なのに「寒かったでしょ、ストーブの前にどうぞ」と言われたものです
車の走行シーンで見える桜も思い出しました
道東の桜は東京からは1ヶ月遅れ
桜もあまりの寒さに枝を捩じらせたように捻れているのです
その花も、どこか寒色ぽいピンク色の花びらを凍えているように咲かせているのです
寒い孤独な所にいる三人が、互いに温めあいながら旅を続けるうちに、風景まで温かい所に変わっていきます
クライマックスは暖かい陽光が眩しく光っています
幸せのすぐそこまで来たのだと実感できる演出だったのです
新しい気づきを得られましたが、ラストシーンに涙腺が決壊して涙が止まらなくなるのは変わりません
一層感動が深くなりました
山田洋次監督の才能と実力に脱帽です!
日本映画のオールタイムベストの上位を占めるのは当然のことだと思います
第一回日本アカデミー賞に相応しい素敵な映画
まず、北海道の1970年代の北海道の自然や街並み、お店の看板、駅や港、牧場、民家、家の中、子供たちの通学の様子などすべての風景がとても懐かしく感じました。(自分は1970年代生まれの北海道出身なので埋もれた記憶から取り出されて見せられているような気がしました)。
武田鉄矢、桃井かおりが20代のころの映画で、一目みて、若いなぁと。経った年月の重みをすごく感じます。高倉健さん、倍賞千恵子さんは脂がの乗っている時期だと思う。武田鉄矢がチャラく面白い。桃井かおりはとても良い演技で感情表現が上手い。高倉健は渋い。
名セリフ、名場面が沢山。個人的に好きなのは、以下のところ。
・カニを3人でむさぼり食べる場面
・海ではしゃぐ桃井かおり
・武田鉄矢に旅館の中で襲われ、子供のように泣く桃井かおり
・高倉健と倍賞千恵子のスーパーで、お互いときめく会話をする場面
・ラストの高倉健と倍賞千恵子の再開の場面
・桃井かおりに強引に迫る態度をとる武田鉄矢に対し、高倉健が同じ九州男児として説教する場面(『そういうのwそ草野球のキャッチャーっていうんだよ。(つまり)みっともないってこっちゃ。』)
話の展開が面白く、最後ハッピーエンドで終わるという点で見た後の幸福感が高く、見てよかったと思える作品で、第一回日本アカデミー賞に相応しい素敵な映画だと思います。
タイトルなし(ネタバレ)
遠い昔に一度観た記憶があったが、思い出せなかったのでもう一度鑑賞。
前回は感動した気もするが、私が年をとったからなのか、時代の変化なのか…
細かい事が気になってどうしようもなかった。
出所後の無免許運転でなぜ捕まらない?とか
服役短くない?とか
家に帰るまでのグダグタ感とか
高倉健の男前さと無骨さで持っていると感じた。
武田鉄矢も含め、九州男児の良いところと悪いところが詰まった映画。
九州女の私も、好きな男だったら、あのグダグタもかわいいと許せるのかもしれない。
これが噂の幸福の黄色いハンカチ
あけましておめでとうございます。年末からの続きで本年はこの幸福から...
結末を知っている映画を見るこの不思議
1977年作品(観たのはデジタル・リマスタリング版。2010年)というと、今から41年前。そんな昔なのかー。
沢山の黄色いハンカチがたなびくあのシーン。映画好きじゃなくても知っているでしょう。私もその一人ですが、その過程をずっと知らずにいました。今回BSで放送されていたので早速見ました(感謝!)。
前半は欽也のドタバタぶりが目に余るし、朱美のもったりした喋り方がなんだかよくわからない感じでしたが。
途中口数の少ない勇作が二人のドライブに加わることで。段々3人のバディ&ロードムービーになっていくのが興味深い。
勇作を「おじさん」呼ばわりする朱美が、愉快。
勇作と元妻に起こった悲しい出来事から、事件が起きて別れた二人。
だけど心の底はまだ愛情があるんじゃないか。
20円の葉書に「待ってくれていてまだ独りなら。、黄色いハンカチを出してくれ」って。このネット時代だったらさっくりLINEで終わりそうな内容を、アナログ的に進むのがじれったくてたまらなく胸に来ますよ。いいねー。
後半以降は勇作が元妻との思い出を話すシーン。そこに投じの思い出シーンが差し込まれているのがグッときます。
観に行く勇気がない勇作を、朱美が元妻の気持ちを代弁するところも、禿同!。男って肝心なところで、勇気が出せないのよね。モー。
「それでも九州男児か。おなごは弱い。男が守らなあかん」。
勇作が欽也に諭す場面。かっこよかったですねえ.声を大にして言いたい!。
そして最後のシーン。何回も見たことあるのに、ホロっと来ました。
原作がピート・ハミルさん(妻は日本人)って、外国の本を映画化するって、当時は冒険だったかも。2008年に「イエロー・ハンカチーフ」でリメイクされたと今回知りもっとびっくり。
このアナログ感をどうリメイクしてるのかしらん。
古き良き昭和の勢いだけの作品
昭和の絶頂期に近い1977年公開の本作
武田鉄矢がマツダのファミリアを退職金で買うところから作品の流れがわかる
3人の物語を主軸に進んで行く端々の言葉・音楽・行動からわかるのは、
一般的な昭和という時代のイメージに一番近いのかもしれないと思う
人情なのか迷惑の押し付け合いなのかは、見た人によって変わるところだろう
しかし、カメラワークやストーリーは練られたものとは思えず、本筋以外は無駄ばかり
無駄に意味があれば、まだ良いがくどい上にわかりにくいのは苦痛でしか無かった。
本筋に関しては、特に捻ったところもなく
安心できるものになっているため、映画として成り立っているのだろう
昭和という時代を生きていなかった人に昭和を感じさせるいい作品ではあります
山田洋次監督作品が好きであればオススメです
素晴らしきムダのある世界
渥美清のセリフ「辛抱してたら必ずいいことがある」
見えない未来への期待感が今と違う。
お釣もらうシーンとかムダに長い。なんか新人女優のための時間なのか渥美清さんの要望なのか、そういうものを感じる。この辺からムダが気にならなくなる。
武田鉄矢は昔武闘派だったのか…?刑事物語しかり。
桃井かおりはちょっとヤバい人。
高倉健はスーパースター。今の感覚ではわからないが…
バスのところとかストーカーやん。笑
しんどいところも多いが見ているうちに…
ヤクザの頭ぶつけて逃げるシーン。芝居くせえ笑
野球でも感じるところがある。魅力的なムダなフォームの選手が減ってきた。だが世界的に芝居、映像技術は確実に進歩している。日本はなぜ遅れた?日本独自の価値観(忖度、上下関係など)だけが残り、客や現場の人間の芝居を見る力が伸びていない?
マジで運転してるなぁ。武田鉄矢。
エキストラのセリフが妙にリアル。宿のおっちゃん
黄色いハンカチみたときの高倉健の表情いいなぁ
いい設定の話だったが30歳男には泣けなかった。。心理描写が雑と感じたのか、この時代の感覚がわからないのか、、
最後ついでに結ばれるのが「うぉーい!」てなる面白さ。
これは面白いんだと思い込ませている自分がいた。
人間好き
健さんが素敵☆
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