ソーシャル・ネットワークのレビュー・感想・評価
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フィンチャーファンの方なら…
マークザッカーバーグの才能、孤独、天衣無縫を垣間見せた、という論評が多いようですが、ま、天才じゃなくても誰しもありそうな悩み、虚勢の張り方かなと。
訴訟の請求額は並みじゃないですが…。
ビルゲイツ、ジョブスほどにはザッカーバーグを評価していない僕としては、フィンチャーならではの装飾がきれいに施され、完成された作品になってはいると思うのですが…。
ラストもまずは予想通り、F5の力ない断続的連打かなーと。
僕にはちょっと難解すぎたのかも。
おバカな僕にはあまり楽しめませんでした。
人と語りたくなる
鑑賞した日、なんだか眠れませんでした。脳の興奮が冷めてなかったんでしょうか、いろいろ考えてしまって。そういう作品でした。人と語りたくなる作品です。
ジェシー・アイゼンバーグが、心のドアが上手く開けられない青年を素晴らしい表現力でみせてくれました。
ヤなヤツにしか見えないよな…。でも時々、マークなりに頑張ってるのが感じられて切ないです。
現在進行形の彼ら、ラストが良かったです。
音楽もとても良かったです。印象を残すのにでしゃばらない。低音の響きも好きでした。
専門知識がないと置いてかれるのかと心配したけど、字幕でもそうでもなかった。天才同士の会話は、どうせフーンて感じなので。CEOとCFOは知っとくとわかりやすいです。
傲慢で自己中な最低なヤツ!
冒頭の女子学生との会話からしてうかがえる。二人の会話は噛み合っていない。自分でどんどん話題を変えていて、相手する方は疲れそう・・・ Facebookを開発した動機はさもありなんという感じ。本人はこの映画は事実と異なると吠えているそうだが、Facebook未開の地日本にはよい紹介になったのではないか? 映画の評判が高かったので、マスコミがたくさん取り上げてくれているし、本も何冊も出ている。よくある描き方だが、時制をそのままではなく、過去と現在と織り交ぜながら、サスペンスフルに描いていく。アカデミー賞ではノミネート数で「英国王のスピーチ」に負けてしまったが、アメリカ映画らしい内容で、主人公は好きになれないが、おもしろかった。私はマークを史上最年少の億万長者でもうらやましいとは思わない。いくらお金があっても、友だちは買えないから。彼にはコミュニケーション能力が欠けていると思う。うまく人間と折り合って行けない。ただ、パソコンのキーボードをたたくだけ。そんな人生って虚しい。
対話と繋がりと幸せ。
アカデミー賞最有力?といわれている本作。
予告を観てからずっとこれが観たくて、待っていた^^;
私は特にSNSに興味がないし、どっちかというと疎い。
ただ、そこでしか会話できない友人もいたりするので
(もちろん「Facebook」ではないけど)登録はしている。
IT用語連発の本作、詳しいとさらに楽しめるだろうな。
期待通りの出来栄え、内容もほぼ思ったとおりだった。
主人公M・ザッカーバーグの人となりを、彼ではなく、
のちに裏切られた親友・エドゥアルドらへの取材から
書き上げられた原作。本人は一切協力しなかったそう。
なのでマークの本意などはまったく描かれていない。
それどころか、これほど嫌な奴だったか、と思うくらい
徹底的に彼の欠点や弱点を焙り出し、その逆に次々と
湧きあがる才能を広げ見せる構成など非常に面白い。
冒頭で当時の彼女と会話(になってないけど)している
彼の口調から、圧倒的に他人とのコミュニケーション
能力を欠いていることが分かる。そしてその彼女に
「サイテー」よばわりされたのを腹いせに当SNSの源を
考えだすところなんかまるでお子ちゃま同然。大学生の
思いつきそうなことだ~と思いきり苦笑いしてしまった。
ところがそれが一晩でとんでもない成果をあげてしまう。
彼にとっては自身の才能を伸ばす原点が彼女への恨み
・嫉みというわけで、それがラストのとあるシーンまで
延々と続く達成への道のり、というのがさらに面白い。
だいたいこの「Facebook」って目的はそこだよねぇ?と
いうプロフィール構成などを見ても男と女がいればこそ。
この作品では女性から発する彼への一言が効いている。
冒頭では「性格が最低」終盤では「そう振舞っているだけ」
さて、どちらが本当のマークなんだろう??
私は語られるすべてが本当の彼なんだろうなと思うが。
今や「Facebook」は世界最大のSNSとして発展し、
彼は当時世界最年少の億万長者となったそうだが、
今だに家にも車にも服装にもまったく興味を示さず^^;
(映画の服装は実際の服装だそうで)
その巨億の富を自身で運用なんて気はまるでないらしい。
私も今作を観てまず思ったのだが、なんというか、
好きなことを好きなだけやれれば幸せなオタク魂全開の
ビジネス系でなく、技術職人系だな、このヒトはと思った。
だから古現実派のエドゥアルドとはまったく噛み合わない。
「広告はクールじゃない」という発想自体が彼そのもので、
ナップスター創設者ショーンの考え方に近いものがある。
しかし、ビジネスはノリで成功するほど甘くはない。
ボート部との一件にしても、端から彼は双子を相手にせず、
アイデアを実際に活かしたのは俺だ、お前らにできるか?
と言ってのける。彼にアイデアを使われ、ボートでは負け、
学長には軽蹴される双子があまりに哀れで^^;泣けてくる。
ちなみに一人二役だったそうだが、双子に見えた!すごい。
中盤以降は、双子と親友から起こされた訴訟シーンと、
過去の回想シーンが交互に流れるので、弱冠観辛くなる。
女性相手にズバズバ言いたい放題のことを言い、
自身を支えてくれた友人の存在すら損得でしか測れず、
利用価値があれば何でも使うが、礼儀恩義には不道徳、
パーティーなんて大嫌い(爆)、だけど自分の才能だけは
絶対だ!!と信じて疑わないあの性格。周囲のオトナを
黙らせるほどの弁舌を持ってしても、理解説得は不可能。
彼にあるのは豊かな才能とそれを利用するユーザーたち。
でもおそらく彼はそれでいいのだ。目的は達成したし(爆)
まるで扱いにくい子供を見せられたような作品だったが^^;
新米弁護士からの言葉を受けとり、彼が返した反省には
やっとそこから少しずつ、対話が成立していく予感がした。
人間同士の繋がりは、常にキャッチボールだ。
彼のネットワークがどうかリアルに拓けていきますように…
(日本ではFacebookが流行らないらしい。実名登録だから?)
うーん…
フェイスブックの歴史というよりは、フェイスブックが出来上がるという何か爆発的な現象の肯定を描いた作品という感じでした。
頭の良い、でもアスペルガーで他人とコミュニケーションが取れない「社会的にいかがなものか?なオタク大学生」が彼女に振られた腹いせに作ったサイトがきっかけでフェイスブックが生まれた、というのは解ったのですが、とにかく登場人物たちのモラルの無さにイライラしてしまい、すみませんが私には面白さがわかりませんでした。
弁護士と原告側とを交えての和解交渉の場面=「現在」と「回想」とを織り交ぜて進むストーリーというのも最近の映画としては良くある構成で特に目新しさも感じません。マークが親友を蔑ろにしてまでショーンの提案に傾倒してゆく理由も視聴者側に伝わってきませんでした。
見終わった後も、特に何も残らず、フェイスブックが何なのかもいまだわかりません。たとえオスカーをとったとしても、2度は観なくて良いです。
マーク・ザッカーバークの人間性はわかるが、マークを批判してる映画
最初のマークの元彼女と喧嘩のシーン、めちゃくちゃ早口で彼女に失礼な言い方だ‼女の子同士を比べるなんてιι(+_+)。。。。なんか嫌な奴‼って思いながら観ていた。
ずっとこの人はプログラマーの中の文字を打つ様にそのまま淡々と早口で喋ってる。
ついてけるか?と思ったが、かなり映画の世界にどっぷり引き込まれて終わった。
マーク・ザッカーバーグと言う人間は、人付き合いや話し方が良くない。Facebookを作ったのは凄いが、当時先輩だった人が原案し、協力すると言ったのに、何も相談なしに勝手に自分と友達が立ち上げたのは、卑怯だと思った。そして友達への裏切り。
最後は、元彼女の未練たらたらの行動。
ある意味、この映画は楽しめたが、マーク・ザッカーバーグを批判した映画(失恋💔映画)なのか?と思いました。
本人はどう思ってるのか?気になる所です。
『ナップスター』創設者ショーン・パーカー役に、私の好きなジャスティン・ティンバーレイクが出演してて、ショーンの役にピッタリ♪歌や踊りも凄いが俳優役も格好良かった艸(vωv`❤)
製作総指揮にケビン・スペイシーが携わってるじゃないですか‼終わってから知ってビックリしました(☆o☆)
ヒューマンドラマ
フェイスブックをやっているため、サービスができていく様子が見れるのかなと思って観に行ったのですが、サービスが大きくなるにつれて変化する環境と人間関係を中心に描いた作品でした。
主人公を演じたジェシー・アイゼンバーグの演技がよかった!
尊敬のまなざしや冷ややかな表情、不安な表情などモデルとなった本人なのではないかと思ってしまうほどでした。
凡人の私には・・・・・
皆さん“フェイスブック”って知ってますか?
私は映画が公開されるまで知りませんでした(^^ゞ
さて作品は・・・・・
冒頭から会話の量と猛烈なスピードに圧倒されます。
字幕を読むだけで疲れます(笑)
理解する前にどんどんと話が進みすぎます。
ストーリーはそれほど難しくありません。
友情、裏切者、危ない奴など、その状況によって人が変化していく姿は感じられます。
ただ“フェイスブック”を知っていればもっと理解や共感する事が出来るのかもしれませんが・・・・・
私には無理でした(>_<)
天才の考えることはわからん。
というより凡人の私には理解出来ないかな(笑)
こんな人たちもいるんだと軽い気持ちで観ると良いかもしれません。
もっとうけてもよい映画
正直あまり面白そうとは思わなかったけれど、アカデミー賞候補だったし、
こちらのサイトで評が高かったのでみてみた。
難しいとの評もあったが、SEだったので問題なし。
配役が的確で好演。
ああ、こういう人いるな、と思うほど、嫌な主人公役の俳優がよかった。
それにしても平日の朝一に行って、ガラガラ。
もっと評価されてもいい映画だと思う
そんなに誰かと繫がってたいの?
自分もmixi facebookとアカウントも持ってるし、ここにレビューを書いてますが、、、
なんだか空しい。。。
何か一つに長けてるなら正とされる世の中
ましてやその才能が巨万の富を与えてくれるものなら、なおさら良しとされる。
さらにその人を神とさえ崇めて、そこにお金の匂いを嗅ぎ分けて近寄ってくるものも多発する、、、、そんな現代。
どんなに一芸に長けてても、生きていく上で社会や人と関係を築かずにいくことなんてできない。のなら彼に礼節を教えてあげて、愛情を教えてあげてください
IT'S COOL!
ラストの落としどころにやられました。
冒頭からのスピード感、登場人物たちのクールでスタイリッシュな描かれ方。 そしてあのオチですよ。 巧いなぁ 実に巧い。 この映画がただのIT映画におさまらず、きちんと人間くささも描いているラストに、ミョ〜な安心感を覚えたのは私だけではないはず!
以下、ネタバレ感想。
主人公のマークは天才です。もちろん自信と傲慢さをも持ち合わせています。それゆえに人を傷つける。未熟なんですね。まだ社会性が身についていないのです。
ネット上にどんなに繋がりを形成しても、Facebookの会社が拡大してもなお、彼は孤独です。むしろさらに孤独になっていきます。 これはまさに現代のネット社会を皮肉ってますね。
最後にマークはFacebookに登録してる元カノに友達申請をし、ページを何度も更新する。 ああ…、やっぱりこの天才も人の子なのね。パソコン画面を見つめるあどけない表情には、普通の19歳の男の子の顔が読み取れます。 この表情に、お姉さん、正直ノックアウト。最後、個人的趣向感想になりました。失礼しました。
まあとりあえず面白い
うーん。そうですねえ、まあとりあえず面白いとは思いましたが…。
Facebookそのものを描くのではなく、人間ドラマになっているのは事実ですが、それでも私には、Facebook人気に便乗して作られた作品のように思えました。
変化の早いIT業界で、Facebookが本当に成功したと言えるかどうかを判断するのはまだ時期尚早だと思います。そしてマーク・ザッカーバーグはまだ26歳。普通に考えればこれからの人生の方がはるかに長いわけです。サービスとしても、マークの人生としても、結果が出たとは言えないこのタイミングで、彼の半生を描くことにどれだけの意味があるのかよくわかりません。
しかも、内容はずいぶん脚色が加えられていて、事実とは異なるらしいです。結果として、私がうけた印象は、どちらかというとネガティブなものでした。
映画の中のマークはものすごく偏屈で、本人に悪気はないのかもしれませんが、ある意味デリカシーに欠けるというか、非常識というか、周りに気遣いができないタイプ。私の目には、彼女に嫌われたり親友から訴訟を起こされたりしても当然に思え、決して彼に対して同情や共感の気持ちは湧いてきません。
彼がFacebookを作ったのも、利用者に楽しんでもらえるのが喜びというよりは、利用者の求めるサービスを提供して上手くやった自分を喜んでいるようなニュアンスでした。Facebookというサービスの印象もちょっと悪くなったかも。そんな映画を、このタイミングでよく作ったなあ。
私もFacebookのアカウントを持っているのですが、ユーザビリティ的には気になるところが色々とあって、それと映画のネガティブな印象を勝手に結びつけてしまいます。
登場人物の早口のセリフ。予告編を見て「早いな」とは思っていましたが、英語圏の人にとってはどうなんだろう。私は基本的に字幕頼りなので早口でも関係ないのですが(^^;)、一部、英語が聞き取れたところで、字幕が端折られていることもわかりました。あのセリフを全部字幕にしたら読みきれないのは当然ですが、どれだけ情報量が減った(=内容が薄くなった)か、ちょっと気になるところ。
映画館は、割とお客さんが入っていたと思います。ゴールデングローブ賞をとった影響もあったでしょう。普段映画を見ない人はエンドロールで席を立つ割り合いが多いのですが、今回も多かった気がします。
ところで、この映画はPG12指定らしいのですが、どこがよろしくなかったんだろう。もしかしたらパーティでマリファナか何か吸っている場面があるからかな。しかし、仮にマリファナがなかったとしても、アメリカの若者のあのパーティの雰囲気は、個人的には全然受け付けないなあ。アメリカに生まれなくてよかった(^^;)。
最初の数分で・・・
最初のバーでの会話のシーン。
ふたりの切り返しのみで、怒濤の会話を数分見せる。
ここで主人公の頭の回転の速さと、性格の悪さと、それでいて悪気の無さと・・・彼のことをわからせてしまう。
この冒頭のシーン素晴らしい。
あとは映画的に派手な見せ場も無いし、残るものほとんど無いか・・・
この映画にタイミングを合わせてなのか、資産のほとんどを寄付してしまうなど、とてもCoolな青年です。
彼も人なり
だから何?って映画に思えた
色々あったけど“最年少の億万長者になりました”それだけの話かぁ、残念…って思ってたけど、数時間経って違ってたことに気づいた
この映画、表面的に観た感想は上記の通りですが、実は実は若き億万長者、天才、facebook創設物語、そんな表面の内にあるもの、マークが本当に求めていたもの…
そこを観れないと、この映画は寝れます
ラストシーンは象徴的です
現代版「市民ケーン」です
観てる映像とベースになってるストーリーの二層構造、音楽も低音とメロが意識的に二層構造になっています
そのあたりも気にして観ると面白いかもしれませんね
とにかく観る人の着目点や観た回数でも感想は違ってきそうですが
良い映画です
オススメします
つながる友は量ではなく質について悩むよね
毎度、社会の皮肉を上手い事切り取るフィンチャー監督。
“デジタル・エイジ・カルチャー”なんて言葉あるんですね。
得体の知れない時代の孤独を鋭くエグった今作、
実話をベースにしてるのもあるから信憑性バツクンw
この「現実ではない仮想世界」がここ数年で
「現実を補完する拡張社会」にまで発展してることが
実はネットしてる人でも気づいてるようで気づかない、
知らず知らずに社会がハックされちゃってる怖さw
冒頭とラストが秀逸。
非コミュの主人公が作った理想のユートピアで
気軽に繋がれる5億人の友達を得ても、
たった一人のガールフレンドの心は得られない。
おまけに少ないリアル友達を失った孤独。
結局、彼にとっての幸せは念願は叶ったのでしょうか?
と観客に委ねた問いかけw。
どんなに世界最年少のビリオネアでも、この一面で
自分は彼よりももしかして幸せかもしれないと、、、
そう思う観客は少なくないかもしれないですね。
マーク・ザッカーバーグって強欲で人でなしな奴!
なんて感じる人も多いみたいだけど、この作品見ると
フィンチャー監督の愛ある演出で一概にそうも言えない。
マーク自身は、ファイナル・クラブへ入れない劣等感を
きっかけに、自分の能力を正当に評価されたい願望と
価値ある物として生み出した“Facebook"を
世間に知らしめたかった部分が彼の本心。
泥沼裁判になったけど嫉妬にまみれた金欲や悪意は
むしろ周囲の感情の方が目立ち、
やり方に非はあるにせよ単なる人でなしとも思えない。
実際、成功した後も誰よりも夜更けまで働く姿や
その責任感は“Facebook”を誰よりも真剣に大切に
思っているそんな彼が伺える訳でw。
アメリカは、勝ち抜いて上に立つという厳しさを知ってる分
実力者の富みに対して素直に賞賛できる国。
(失敗すればいいのにとは思ってるかもしれないけど)
あんなにとんがった彼も今はまだそんなに憎まれてないハズ。
エドゥアルドにした仕打ちも一見、裏切り行為に見えるけど
ショーンが持っている経験とエンターテイメント性の助言も
理論的に間違ってるようにも見えないこともあったりで、、、
「仕事と友達は別」というのも社会の常識とは言いつつ
あの流れでしかもあの若さでは、エドゥアルドには
仕方ないとはいえ、やっぱちょっと可哀想だった。
でも、無価値の30%より数十億のコンマ%をあげたかった
マークに愛がなかったわけじゃないんだよねー(切ない)
ま、そんな理論で我が道をひた走るマークも女弁護士に
「事実がどうであれ、判断するのは感情ある人間ですから…」
的な一言にはぐぅの音もでない様子だったけどw
日本は“Facebook”より“mixi"ユーザーの方が多いけど
あのアイビーリーグの香りが漂うブランド感、
資格や地位がなくともセレブと繋がれるワクワク感。
きっと、当初では大興奮だったに違いないと思います。
期待通り
巷では「21世紀を代表する一作」とか評価されてるけど,やっぱり評価され過ぎの感は否めない。結局この宣伝文句って要はこういう題材を取り上げた映画が初めてだったからってことに尽きると思う。その分では内容は至ってシンプル。「成功と引き換えに友情を失う」ってことだけど,そこを丁寧に作り上げてるなぁと思う。
全編会話劇の映画で冒頭からマークが喋りまくる。この役を演じたジェシー・アイゼンバーグの「目の動き」に個人的にハマった。殆ど目線を動かさずに相手だけを見る。その目の動きでイノセンスなんだけど高圧的で自分より劣ると思った相手には上手に立とうとしがちな性格が垣間見えるなぁと思った。だから後の展開でウィンクルボス兄弟を「裏切る」展開にも何となく納得出来た。
彼女に振られた腹いせがフェイスブックのきっかけになっているけど,その割にはその後フェイスブックのディテールやその繁栄具合を示すのが「アクセス数」の一点にしか存在しなくて,それで良いのか?と思ったりもするが,フェイスブックを使ってない自分なりに解釈すると,友達を増やすということのみに価値があるからそれ以上繁栄を表す表現は必要ないと意図的に演出しているということなのだと思う。結局,マークは女とやりたかっただけだし。
と理解すると「インターネット社会に対するステレオタイプ」が残ってるようにも思う。フェイスブックが如何に凄いかということに対して説明していないから。でもこれも大学の「ファイナルクラブ」との対比で解決するのかな。ファイナルクラブという一見華やかにして排他的な組織社会をバカにする存在がフェイスブックだということが表現できてると思う。
映画の中で印象的だったのはマークとエドゥアルドの電話のシーン。人物をスクリーンの同じ位置に置いて背景で起こっていることの対比をさせている。ここに「2人の後ろで世界が変わろうとしている」というニュアンスを感じた。実際,マークは自分の意図しないところでエドゥアルドを排他しようとしてたことを後に知ることになっているし,エドゥアルドもいつの間にかフェイスブックの中で厄介者扱いになっている。マークとエドはフェイスブックという「交友関係」を広げすぎた余り互いを見失っていたんだなぁと思ってすごくエモーショナルに感じた。
マークは「クールなSNS」を作ることだけを考えてきた。そしてショーンパーカーと出会うことで自分の目指すものを掴むのだけど,大きくなったオフィスの壁のデザインとかなんかやりすぎてしまった印象を受けた。マークはオシャレノイローゼにかかってしまっていると思った。それがエドゥアルドとの軋轢を決定的にしたことは言うまでもないと思う。
細かいところにいちゃもん付けると,やっぱり音楽が絡むと上手くいってないように思える。インターネットが絡むからって電子音楽的なBGMは逆にギクシャクしてしまう気がするし,クラブ描写は素人の自分から見ても「ないな」と思う。ダサかった。敢えて客観的に見てダサくなるようにしてるのかもしれないけど。
でもこういう映画ってやっぱり「今」見ることで得るものが大きくなると思う。ツイッターにハマってそこでしか言いたいことを伝えられなくなっている自分を客観的に見て「これでいいのか...」と思うこともあるし。現実にこうやってパソコンに向かって誰とも知らない人にこの映画の感想を伝えることが既にデヴィット・フィンチャーが伝えようとしていることの一部になっているのではないかとも思ってしまう。
結局絶賛トーンになっちゃった。冒頭のとおり褒められすぎてるように思うけどそれでも見てよかったなと思う作品でした。
成功と孤独
つい先日のGG賞の、作品賞を獲得した作品。
また、米誌タイムの2010年「今年の人」に選ばれた、マーク・ザッカーバーグが作った「フェースブック」誕生の物語。
マークが、ハーバード大学在学中に起業したフェースブックは、あっという間に大学中に広まり、また、あっという間に社会現象化していく。
若くして億万長者になった男は、友達から提訴される。
サクセスストーリーではない。
サイト創設に絡んで、野心、嫉妬、コンプレックス、憧れ、悩みなどが、複雑に絡み合った若者達の姿を描く。
アイデアを盗用されたと言う、マークから見れば、マークが欲しい物すべてを持っている大学生。
お金持ちの友人で、創業時共同経営者だったエドゥアルド。
この二人から提訴される。
マークとこの二人からの視点でみせるし、時間も行ったり来たりするので、最初は戸惑った。
しかし、ネットビジネスの暗部をみた。
それに、お金のにおいを嗅ぎ取って、マークに近寄ってくる者。
早口で喋るザッカーバーグのセリフのキレが良い。
交流サイトを瞬く間に世に広めているにも関わらず、マークは孤立していく。
何よりも、コミュニケーションが下手なのだ。
頭が良すぎるからか。
いえ、そうではない。
会話がヘタなのだ。
映画を見ている間中、ずーっと気になっていた。
≪なんで、相談しないんだろう??≫
≪なんで、一人で勝手に決めてしまううのだろう??≫
ネットの世界では、一分一秒が命取りになることもあるのかもしれない。
だけど・・・ なんで??
ネットにケータイを駆使しているにも関わらず、孤独感が襲う。
今時の若者の姿をみているようで、辛いものが込み上げてくる。
相手を思いやり、優しい気持ちで付き合おうよ。
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