ソーシャル・ネットワーク

ALLTIME BEST

劇場公開日:2011年1月15日

ソーシャル・ネットワーク

解説・あらすじ

世界最大のソーシャルネットワーキングサイト「Facebook」創設者マーク・ザッカーバーグの半生を、鬼才デビッド・フィンチャーが映画化。2003年、ハーバード大学に通う19歳のマークは、親友のエドゥアルドとともに学内の友人を増やすためのネットワーキング・サービスを開発する。そのサービスは瞬く間に他校でも評判となり、ファイル共有サイト「ナップスター」創設者のショーン・パーカーとの出会いを経て、社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへと急成長を遂げるが……。主演は「イカとクジラ」のジェシー・アイゼンバーグ。共演にジャスティン・ティンバーレイク、新スパイダーマンに抜擢されたアンドリュー・ガーフィルドら。

2010年製作/120分/PG12/アメリカ
原題または英題:The Social Network
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2011年1月15日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第35回 日本アカデミー賞(2012年)

ノミネート

外国作品賞  

第68回 ゴールデングローブ賞(2011年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 デビッド・フィンチャー
最優秀脚本賞 アーロン・ソーキン
最優秀作曲賞 トレント・レズナー アティカス・ロス

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) ジェシー・アイゼンバーグ
最優秀助演男優賞 アンドリュー・ガーフィールド
詳細情報を表示

“観る楽しさ”倍増する特集をチェック!

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

映画レビュー

3.0 もしドラ読むぐらいならこれ観れ

2011年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
しんざん

4.0 【87.9】ソーシャル・ネットワーク 映画レビュー

2025年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

映画『ソーシャル・ネットワーク』(2010)批評
作品の完成度
21世紀の最も重要な現象の一つであるFacebookの誕生を、その創業者マーク・ザッカーバーグの光と影を通して描いた伝記ドラマの傑作 脚本のアーロン・ソーキンと監督のデヴィッド・フィンチャーの才能が極めて高次元で融合した作品である
ソーキンによる法廷での尋問と回想を織り交ぜた緻密でテンポの速い会話劇は、登場人物の複雑な動機と人間関係の軋轢を鋭く浮き彫りにし、情報化時代の孤独や疎外感といった普遍的なテーマへと昇華させている
フィンチャーの冷徹でスタイリッシュな映像表現と研ぎ澄まされた演出は、若き天才の焦燥感、野心、そして友情の崩壊をクールかつドラマチックに描き出す
IT企業のサクセスストーリーという枠を超え、現代社会における承認欲求、所有、裏切りといった根源的なテーマを深く掘り下げた構造を持つ
現代の神話とも言える題材を見事に映画的なダイナミズムと知的な深みをもって描き切り、批評的にも商業的にも大成功を収めた、2010年代を代表する映画の一つと断言できる完成度の高さである
第83回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、脚色賞、編集賞、作曲賞の3部門で受賞
また、第68回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞、脚本賞、作曲賞の最多4部門を受賞している
監督・演出・編集
デヴィッド・フィンチャー監督の精密機械のような完璧なコントロールが光る
彼の持ち味である、細部にまでこだわった陰影のある映像美と、登場人物の心理をえぐるような冷徹な視点が、マーク・ザッカーバーグという複雑な人物像に深みを与えている
特に、ハーバード大学の寮での「Facemash」制作シーンや、ウィンクルボス兄弟とのボートレースのシーンなど、視覚的に印象的なシーンでの緊張感あふれる演出は秀逸である
アンガス・ウォールとカーク・バクスターによる編集は、過去と現在の法廷での証言をノンリニア(非線形)に素早く切り替え、会話の応酬とドラマの緊迫感を途切れさせないリズミカルなテンポを生み出している
膨大な情報量と複数の視点を扱う物語を、観客にストレスなく、むしろ知的な興奮とともに追体験させる見事な構成力と編集技術である
キャスティング・役者の演技
キャスティングは主要キャストから脇役に至るまで、キャラクターの本質を見抜いた完璧な布陣である
それぞれの俳優が持つ個性が役柄と驚くほどに共鳴し、リアルで複雑な人間模様を体現している
主演
ジェシー・アイゼンバーグ(マーク・ザッカーバーグ)
Facebook創設者、ハーバード大学の学生
彼の持つ知的な神経質さと内向的な孤独感が、ザッカーバーグの持つ天才性と不器用さ、そして非社交的な性格を見事に表現している
早口でまくし立てるセリフ回しは、周囲との軋轢を生む彼の自己中心的な野心と圧倒的なスピード感を体現しており、観客は時に彼に苛立ち、時にその才能に魅了されるという複雑な感情を抱くことになる
目線や仕草の細部に至るまで、コミュニケーション能力に難を抱えるマークの姿をリアリティをもって描き出し、孤独なイノベーターとしての主人公像を確立した(200文字以上)
助演
アンドリュー・ガーフィールド(エドゥアルド・サベリン)
マークの友人、Facebookの共同創業者
マークの才能を信じ、共に事業を立ち上げるが、やがて裏切られ、疎外されていく親友の苦悩を、繊細かつエモーショナルに演じきった
特に、マークへの失望と怒りを爆発させる終盤のシーンの迫真の演技は、友情と金銭、ビジネスの倫理の間に引き裂かれるキャラクターの悲劇を際立たせ、観客の心に深く訴えかける(100文字以上)
ジャスティン・ティンバーレイク(ショーン・パーカー)
Napsterの創業者、Facebookの初代社長
カリスマ性と傲慢さを兼ね備えた危険な扇動者としてのショーン・パーカーを、軽薄な魅力と鋭い洞察力をもって演じた
彼の登場によって物語のテンポとトーンが一変し、Facebookが学生サークルから本格的なビジネスへと変貌する過程を象徴的に示す重要な役割を担っている(100文字以上)
アーミー・ハマー(キャメロン・ウィンクルボス / タイラー・ウィンクルボス)
マークを訴えた双子のボート選手
一人二役でありながら、裕福でエリートな双子の持つ自信と、アイデアを盗まれたという怒りを、CGと合成技術を駆使した映像の中で違和感なく体現した
ボート部での雄々しい姿と、法廷で屈辱を味わう姿の対比が、マークの天才性に対する旧体制のエリート層の敗北という側面を強調している(100文字以上)
マックス・ミンゲラ(ディヴィヤ・ナレンドラ)
ハーバードコネクションの共同創業者、マークを訴えた人物の一人
ウィンクルボス兄弟のビジネスパートナーとして、マークに対して訴訟を起こす立場の人物の知的で冷静な態度と、裏切られた屈辱感を表現した(100文字以上)
脚本・ストーリー
アーロン・ソーキンによる脚本は、現代最高の会話劇と評されるにふさわしい
法廷での尋問シーンと、登場人物たちの回想がパズルのピースのように組み合わさり、Facebookの誕生という出来事の多面性を描き出す重層的な構造を持つ
「5億人の友達を得るために、親友を失った」という核心的なテーマを軸に、マークの孤独な天才性、エドゥアルドの友情と金銭の葛藤、ショーンの煽動的な野心、ウィンクルボス兄弟の既得権益の崩壊という、異なる視点からのドラマが同時並行で進行する
特に、膨大な量の情報と技術的なディテールを含む会話を、観客を飽きさせないスリリングな応酬として成立させた手腕は驚異的である
現代のアメリカン・ドリームの変容、そしてインターネット時代における人間の本質的な関係性を問う、深く示唆に富んだストーリーである
映像・美術衣装
撮影監督ジェフ・クローネンウェスによる映像は、全体を通してクールでシャープな質感を持ち、マーク・ザッカーバーグの知的な冷たさとデジタルな世界観を表現している
照明は意図的に低く抑えられ、ハーバードの寮の雑然とした雰囲気や、サンフランシスコの夜の孤独な光が、マークの内面の空虚さを暗示する
美術は、ハーバード大学のエリート主義的なキャンパス風景と、スタートアップ企業の雑然としたエネルギッシュな空間の対比が効果的に用いられている
衣装は、マークのパーカー姿に象徴されるアンチ・エリートでカジュアルなスタイルが、既存のビジネス社会やエリート層との断絶を視覚的に示している
音楽
トレント・レズナーとアッティカス・ロスによる音楽は、本作の革新性の核を担う要素の一つである
冷たく、無機質でありながら感情的な響きを持つエレクトロニック・サウンドが、マークの焦燥感や孤独、そして時代の変化の予感を表現している
従来の映画音楽の枠を超えた、ノイズやアンビエクトの要素を取り入れたスコアは、デジタル時代のサウンドトラックとして機能し、映画全体のスタイリッシュなトーンを決定づけている
主題歌(劇中歌)は、エンディングで使用されたザ・ビートルズの「Baby, You're a Rich Man」(ベイビー、ユーアー・ア・リッチ・マン)が有名だが、クレジットに記載された主題歌という特定の楽曲はない
しかし、作曲賞をアカデミー賞とゴールデングローブ賞で受賞したスコア自体がこの映画の重要なアイデンティティとなっている
作品 The Social Network
監督 デビッド・フィンチャー
123×0.715 87.9
編集
主演 ジェシー・アイゼンバーグA9×3
助演 アンドリュー・ガーフィールド B8
脚本・ストーリー 原作
ベン・メズリック
脚本
アーロン・ソーキン A9×7
撮影・映像 ジェフ・クローネンウェス
A9
美術・衣装 美術
ドナルド・グレアム・バート
衣装
ジャクリーン・ウェスト
B8
音楽 トレント・レズナー
アティカス・ロス B8

コメントする (0件)
共感した! 0件)
honey

3.5 寮からSNS革命!ITスクール顔負けの天才たち

2025年8月11日
iPhoneアプリから投稿

大学の寮で始めた小さなアイデアが、あんなスピードで世界を変えちゃうなんて…。
まるでITスクールの課題発表が、そのまま億ドル企業になったみたいな勢い。
登場人物みんな頭キレッキレなのに、人間関係はドロドロで、そこがまたリアル。
観終わったら妙にパソコン開きたくなる、危険な一本。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
林文臣

4.0 「事実は何か?」は考えずに見よう

2025年7月31日
Androidアプリから投稿

本作について、ザッカーバーグ本人が「違う!」とポップコーンを投げつけながら見た、旨の記事を読んだ記憶がある。

本作で描かれていることは、本人同士、あるいは和解協議の場といった絶対に外に漏れない(ハズ)の会話が多い。
なので、ドコまで本当か、はアヤしい前提で見るべき。

原作のノンフィクションと比較すべきであるが、ノンフィクションは関係者へインタビューした結果だろうが、映画はそこから「ストーリー」として「脚色」が入る。

で本作の感想。
事実がどうだったか?はどうでもいい。
世界最大のSNSを作った人間が、「社会的関係」を築けず、その結果、一番の親友とケンカ別れする姿を描いた物語。
世界有数の金持ちになった男は「幸せ」なのだろうか?と。

でもこれはザッカーバーグの話ではなく「現代人」のメタファーであり、縮図、象徴なのだろう。

SNSに長時間費やしながら、実在の人間とコミュニケーションが出来ない現代人の話。
そう思えば、ザッカーバーグに感情移入できるようになる、かな?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
みっく

他のユーザーは「ソーシャル・ネットワーク」以外にこんな作品をCheck-inしています。