愛する人
劇場公開日 2011年1月15日
解説
14歳のときに身ごもった過去をもつカレンは、母の介護に追われながらも手放した娘のことを忘れられずにいた。その娘エリザベスは、母の顔も知らずに孤独な日々を過ごしていた。しかし、エリザベスは突然の妊娠をきっかけに、まだ見ぬ母への思いを募らせていく。「21グラム」のナオミ・ワッツが主演を務め、ノーベル賞作家ガルシア・マルケスの息子ロドリゴ・ガルシア監督がメガホンをとる。製作総指揮に「バベル」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。
2009年製作/126分/PG12/アメリカ・スペイン合作
原題:Mother & Child
配給:ファントム・フィルム
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いろんなところでグサグサくる、
丁寧に作った(感情に)嘘のない映画だった。
14歳で娘を産んだ母と、その日に養子に出された娘。
お互いをまったく知らないまま、
自立して生きていくためにある意味頑なに踏ん張っていた二人が、
人との出会いによって柔らかく変化していき、
お互いを探し始める。
ショックな展開もありつつ、
温かい気持ちに包まれるエンディング。
私は、絆は「時間」と「その深さ」が作るものだと思うけど、
「血」がなければそもそもこの世に存在できなかったわけだもんなぁ……。
2019年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ナオミ・ワッツが主演を務め、ノーベル賞作家ガルシア・マルケスの息子ロドリゴ・ガルシア監督がメガホンをとる。
2018年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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この監督の映画はとにかく静かに淡々と語られるという作風うなんだろうな。『彼女を見ればわかること』、『美しい人』、『パッセンジャーズ』と観たが、どれもこれも静かに似たような雰囲気だ。
エリザベス(ワッツ)は敏腕弁護士で生まれ故郷の事務所に就職。その法律事務所のボス・ポール(サミュエル・L・ジャクソン)と関係を持つが、隣人の既婚男とも寝てしまう。肉体関係はあっても愛が感じられないのだ。そのうち、避妊手術してあったけども妊娠してしまい、あらためて実母のことを想い始める。
エリザベスの母であるカレン(ベニング)は見知らぬ娘を想いつつ一人で母を介護していたが、やがて母が死んだためその思いが強くなってくる。14歳のときの相手でもあるトム(デヴィッド・モース)と37年ぶりにベッドインするが、やがて同僚の医学療法士パコ(ジミー・スミッツ)と仲良くなる。
物語には子どものいないジョゼフとルーシー(ワシントン)という黒人夫婦も登場し、彼らがまだ産まれてこない女性の子と養子縁組するという話が同時進行する。
夫婦の絆と親子の絆。アメリカ、そして世界は広い。色んな愛の形があるということ。そして、未婚の母になることは結局虚しいことだと・・・説教臭くはないが、虚しさを感じさせてくれるのだエリザベスは女の子を出産して死亡。ルーシーがもらうハズだった子も死産だったため、エリザベスの子をもらうことになったのだ。そして1年後には恋い焦がれた娘には再会できなったカレンもルーシーの元にいる孫と会うことができた。男女の愛については全くと言っていいほど描かれないが、登場人物すべての親子のさまざまな愛が描かれている映画だった。
驚きなのはエリザベスの死ではなく、この映画をファントム・フィルムが配給していることだ!
2018年9月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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原題「Mother&Child」
まさに、いろんな母娘の想いが詰まった作品。
14歳で妊娠してしまい、その娘は養子に出した母親。
その母親は高齢で身体が不自由で娘に面倒を看てもらってるけれど、これまで娘にしてしまったことの後悔の念を伝えられず、胸に秘めたままこの世を去ってしまう。
養子に出された娘は、自立し立派に成長。
自分の生い立ちから絶対母親にはなるまい、と17歳の時に避妊処置をするが30代後半で不覚にも妊娠し母親になる…
間違いなく愛し合っている黒人夫妻だけれど、子どもができず養子をもらう手はずを取り…
でも譲り受ける予定だった母親は産んだ瞬間母性が芽生えて…
みんな周りからの愛によって凍った心が溶けていくところが見所ではないだろうか。
何とも気難しく、可愛げがなく、恋愛とは一切無縁そうな女性が、ひとりの同僚には少しずつ心を許し始め…表情がどんどん変わっていく。
要介護の母親は、実の娘には伝えられなかった想いを家政婦のこれまた子持ちの母親には伝えていて…
実の娘には知らない顔がそこにはあった。
ただ、ただ、娘を想い心配するひとりの母親の顔が。
子どもなど産む気もなかった女性がどんどん母親になっていく姿…
みんなそれぞれ、とっつきにくく捻くれているけれど、愛の力で変わっていく…そんな作品だった。
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