借りぐらしのアリエッティのレビュー・感想・評価
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映画の続き、アリエッティたちの新しい冒険と生活を見たい!
原作は1950年代のイギリスが舞台。それを2010年の日本に置き換えてる。
モデルとなったのは、ジブリのある小金井市らしい。
武蔵野の雑木林が残り、アニメに出て来る庭が木々で鬱蒼とした古い屋敷もたしかにある。
貞子おばさんが乗るのは、20年くらい前のベンツ。裕福だけど、贅沢はしない生活ぶりが伝わってくる。
原作が書かれたのは、まだ戦争の記憶も残る頃で、未来少年コナンのように、行き過ぎた文明へのアンチテーゼも込められていたようだ。
原作では、アリエッティたちは、防空壕のようなイメージの床下の家で耐久生活をしている。
アニメでは、それが西洋風のおしゃれな住まいとなり、人間の世界から借りたもので美しく装飾され、電線も借用して電気もある文明生活を送っている。
14歳になったアリエッティは、父とはじめて人間の住む家の中へ向かう。
父が作ったり、前の世代から受け継がれてきた仕掛けを通っていくが、壁に釘を打ち付けただけの通路は、一歩足を踏み外せば、ネズミたちのウヨウヨいる奈落の底に落ちてしまうなど、彼らの生活に必要なもの、砂糖とか紙などを人間の世界に借り(狩り)に行くのも、インディージョーンズばりの命がけの大冒険。
外出するときの髪を小さな洗濯バサミでとめたアリエッティもかわいいが、床下の家の中で髪を下ろしてくつろぐ彼女も美しい。
ただ、惜しむらくは、アリエッティと人間の少年翔との交流が浅いこと。
ポニョと宗介のような異人間の恋物語を期待してたのだが、翔のアリエッティに対する思いは、小人への好奇心だったり、手術を前にした療養生活の暇つぶしくらいにしか思えなかった。(生死が不安定な翔だから、人間には見られることのなかった小人のアリエッティが見えてしまったのか)
なお、米林宏昌監督は、滅びゆく小人族が仲間を探すというナウシカ的物語も考えていたようですが、宮崎駿監督から、今の時代に失われつつある人と人とのふれ合いを描くようにと言われたそうで、こういう話になったのは、米林監督のせいではありません。
アリエッティの物語は、40年前に宮崎駿監督と高畑勲氏が企画して、日の目を見なかった作品らしい。
ハイジや赤毛のアンを生んだ世界名作劇場でアニメ化されていた可能性もあった。
アリエッティは、ナウシカやラピュタの系列ではなく、ハイジやアンの流れで見るべき作品だと思う。
映画の続き見たいな…。
絵に違和感
内容は、アリエッティの健気さで、ジーンとしてしまうほど、
私は好きでした。
ところが最初から絵が写実的なもの、
点描なものなどが入り混じっていて違和感を感じます。
アリエッティが小さい時の絵も雑でした。
純粋な気持ちで見るといいかも
評価は様々だと思いますが、観た感想として充分に楽しめる映画だったかなと思います。
一つ一つの絵がすごく綺麗で、小びとになった視点で見られるシーンも多々あり映画館で見るぶんには充分満足できるんじゃないかと思います。
ただ悪い評価をされた方が言うようにメッセージ性は全くわかりません。
ですが、そんな難しい事は考えずに純粋な気持ちで見てみれば楽しめるかなと思います。
とても淡い。
「ハウル」あたりから見なくなり、「ポニョ」に至っては、テレビでしていても寝てしまう有様の私。
今回は、三浦友和さんが、声優さんとして出ておられるとのことで、見てきました。
三浦友和さんは、重厚感あり、一家の大黒柱として、さすがのお父さんでした。
大竹しのぶさんのお母さんも、慌てぶりがとっても良かった。
志田未来さんのアリエッティ。思春期の少女を好演。
神木隆之介君、ご本人がモデルだけあって違和感なし。
樹木希林さん、イヤなハルさんを、本当にイヤなヤツに見せてくれた。
少年が1週間滞在するお屋敷は、古めかしくて、お庭が広大で、色々な植物が咲き溢れとってもステキ。
また、箪笥や食器棚や壁紙、小物に至るまで、すべてがとても綺麗。
この映像だけでも、値打ちあり。
ストーリーはといえば、アリエッティ達小人の生き方を描いている。
いくつかの≪事件≫は起こるけれど、割と淡々と描いている。
アリエッティ達小人にとって、人間は必要不可欠の存在。
人間がいなければ、食料も燃料も衣服も手に入れることはできない。
生活する上で、とても大切な存在だ。
でも、人間と付き合うことはできない。
人間の思うままに、いいように利用され、いつかは滅ぼされるかもしれないから。
でも、良い人と、つかの間のふれあい。
そんなことがあってもいいよね。
憧憬や初恋に似たような、自分でも気付かないくらいの、ほんのりとした淡い気持ち。
人間は強い立場にいる。
他の動物や植物にとって、良い時もあるけれど、悪い時もある。
ご機嫌を損ねてはいけない存在なのだ。
小人達の生活は、反面、人間社会を映しているのですね。
もう一回作り直してほしい。
最初に映像と音楽には問題はありません。非常に素晴らしいと感じます。
ただし、主題歌についてはセシル・コルベルさんの日本語で歌った発音には違和感をかんじましたが・・・。
それより問題は、ストーリーの展開がはやすぎて随所にわかりすらい箇所ができてしまったことでしょうか。
そのため全体を通してみた場合、物語がなりたたずに終わっています。
未完成の作品を世に出してしまった感があります。
せっかくいい元素材だっただけに非常に残念に感じます。
一時間半借りぐらされた…
全てジブリシリーズを見ており、最高傑作はラピュタ、ナウシカだと思っている20代後半の男の視点だと思ってください。
つまらないです。とてもとてもつまらないです。
演出としてのいつものジブリらしさは随所にあります。音楽も心地良く、美術もすばらしいものとなっています。ですが、「映画」は音楽を聞くため、美術を鑑賞するため、ましてやジブリらしいや、と呟くために観にいくわけではないと考えています。
ゲド戦記に続く駄作です。
鑑賞を考えている方は、今すぐ「トイストーリー3」に切り替えられたほうがいいかと。
どうせ1年後にはテレビでやります。お金を払う価値はありません。
小人の「借りぐらし」は基本的になにも返しません。
鑑賞の時間ももちろん返ってきません。お気をつけ下さい。
ジブリの「夢」が失われた
正直、残念としか言えませんでした。
賛否両論あって当然、「良かった」と言う人もあれば
私のように「残念だった」と考える人間もいると思いますので
そこは了承願います。
ジブリと言えば、名作となぞられる作品が数多くある様に感じる
『千と千尋の神隠し』でアカデミー賞を受賞した際、
アメリカの「Dream works社」に匹敵するアニメを作るのは
世界を見ても日本の「ジブリ」だけであると言われたほどであるので
国民的なジブリ作品への関心の高さはそれ以上だと感じている
私もその一人である。
それ故、ジブリの新作ともなれば関心は高くなるし、
それ以上の期待も自ずと持ってしまうものだと思う。
公開日の動因人数を見ても一目瞭然だ。
私はジブリの作品の一つとして今回の「アリエッティ」を観た。
その感想としては、あまりにも残念。
やはり宮崎駿という人が偉大な才能の持ち主であると言うことを
認識せざるを得ない結果になったような気がする。
まず全体的に「夢」が無かった。
今までの宮崎監督の作品には「夢」があり、
必ずアニメの中で私たちに「夢」を見せてくれていた気がするのだが、
それが無かった。
正直、宮崎監督のご子息である吾郎氏の『ゲド戦記』と同じような感覚が残る
違和感があるのだ。
結局、何が言いたかったのか、何を作りたかったのかが不明瞭。
夢を語れずに終盤までだらだらとストーリーが流れ、
途中で飽きてしまう者も多いと思う。
最後でまとめようとしたのは分かるが、
それでも台詞や登場人物には違和感が残る。
物語において、登場させるものには
意味を見出さなければいけないのが条件であるはずだが
その一つ一つの意味が薄く、回収出来ないものもあった。
なぜ、そこにそれを持ってきたのか、後の展開にどう関わるのか
一つ一つのつくりが曖昧すぎた気がする
昆虫一つにとってもそうだ。
可も無く不可も無く観られたという方も多いが
こういった作品を作り続けてしまったならば、
ジブリの低迷が見て取れてしまうと感じる
10年後、20年後に残る作品になるとは思えない。
これ以後の作品にしても最初は観客も続くだろうが、
後々続かなくなってしまうだろう。
そういう先が見えてしまった作品だったように感じた。
『風の谷のナウシカ』などの名作が未だに愛されていることには何があるだろうか
やはり、宮崎監督の大きさを再確認した作品になったように感じる。
最後に、近年のジブリ作品に多く見られる俳優の起用、
とうとう10代の女優まで起用してきた。
ファンの視点からは可愛い本人が観れて嬉しかっただろうが
アニメを楽しみたい人間からしたら、役ではなく女優本人が見えてしまい
よりアニメの質を落としたような形になったと感じる。
個人の演技の才能は確かにあると思うが、
やはり声優をやったことの無い人間だと丸分かりで
動きの無い声、躍動感が欠けてしまう。
もう少し言えば、彼女独特の「発音」、「滑舌の悪さ」などが目立つ。
実際に演技をしているわけではなく声で演技をしなければいけない
ドラマなどに引っ張りだこなので、演技の才能はあると思うし、
今後が期待できる女優だと思う。
しかしながらやはり女優と声優は違う。
プロ顔負けなら分かるが、まだやはり彼女には甘いように感じる。
アマチュアであるのが分かってしまうだけだ。
それにプラス脇を固める俳優も悪かった様に感じる。
なぜここで本職の声優を使わなかったのかが非常に気になった。
著名な俳優や女優で集客率をとろうと思ってしまったら失敗するのではないか。
ジブリ作品以外でも、近年の映画の吹き替えで
アイドルや俳優を起用することは増えたが
それが作品の質を落とすのはもう周知の事実のはずである。
良い映画を作るには、隅々まで力を注ぐべきであると思うし
やはり力を持った人間を使い、最高のものに仕上げて欲しいと感じる。
今回の作品ではクリエイティビティが足りなかった。
今後、ジブリがどう出るのかが気になるところだ。
心にしみる良作
じんわり心に広がる話です。
うーん、どっちかというと「耳すま」や「ゲド戦記」系(むりやり分類ですが)の、
シンプルであっさりしたストーリー展開です。
それゆえに、何度もみたくなる感じの映画でした。
「千と千尋」や「ラピュタ」のような、
スケールの大きな話ではないので、
それを期待していってしまうと退屈に感じる人も居るかもしれません。
心を癒されに、子供時代を思い出しに見に行ってください(笑)
あと、やっぱり監督してるひとが違うと別物だなーと思いました。
近年のハウルやポニョで感じた、
「話の一番の核が語られない(オチがわかりにくい)」
傾向が薄れていました。
メッセージもとてもダイレクトで分かりやすい。子供も楽しめそうです。
お話が短いので、その後をすごく知りたくなりますね。
恋愛ものなのか、そうでないもっと不偏な話なのか、
ちょっと意見が分かれそうです。
ロマンチックモードででも、楽しめるかと思いますよー。
また見に行きます。
う〜ん
一言で言って“盛り上がりに欠ける”ってのがこの作品を見終わってからの率直な気持ちでした。
悪まで個人的な感想なんですが
もっとスケールを大きくしてほしかったです。
まーそこにはいろんな人の考えがあると思うんですが。
でも作画力はすごかったです。
小人らしい生活が伝わってきました。
するめ的な
観た時は、あれ?こんだけ?って思ったけど、ちょっとたってからふと思い出して、『意外とよかったなー』と思える
ジブリの中では、トトロとか魔女の宅急便に近い感じかな?
過剰すぎるテーマもないし、個人的には好きです
『ジブリ』の看板がデカすぎて世間の評価が低すぎるような気もしなくはない…けど、傑作!というわけでもないし
でも何回も観れるし、見る度に発見がありそう
ながーいプロローグ?
うーん。今ひとつ。これと言ってレビューも思いつかない(´・ω・`)
エンドロールが流れ終わり会場が明るくなったところで
やっと終わったのだと気づきました。
「え?今ので終わり?」
これからドキドキワクワクが始まるのかと思ったら終わっちゃいました。
なんだか長ぁーいプロローグを見せられた気分。
「第一話」(初回拡大版)的な作品でした!
妻と娘二人(小5、小2)を引き連れて家族4人で観に行きました。
見終わった感想ですが、
妻は「なんか、中途半端だね。翔の手術はどうなったのか、とか、アリエッティとこれからどうなるの?とか・・・最後は、えっ? もう終わり?って感じ」と言っていました。
たしかに、そのような感じはあります。が、そういう妻も2~3回涙した場面がありましたし、私も同様だったので、私たちの心を揺さぶるものは、今までのジブリ作品同様、込められていたことは確かで、そのへんは安心しました。
長女は、「人間の住む家に借り(狩り)に行くところがワクワクして面白かった」と言っていました。
私も同感で、ジブリ作品の特長である三次元的・五感的な丁寧な作り込みが随所に現れていたと思います。特に本作品は音響が念入りだな、という気がしました。小人たちの立場で聞こえるであろう動作音などを妥協なく、しっかり表現していたのは今までのジブリ作品以上のものを感じました。
全般的にどうしても宮崎さんのこれまでの作品と比較してしまいがちですが、そのことは忘れ、純粋にこの米林監督のこの作品だけを見た気分は、「続きが観たい!」という感じですね。
勿論、中途半端感の無い、完結したっぽい作品に仕上げて欲しかったですけど、でもこういう「あとは観客に任せる」的な終わり方もアリかなと思います。もしテレビシリーズだったら、「第一話」(初回拡大版)的な感じで終わりましたね。登場人物の個性も、今後もっと出していけそうな気がしますし、話もいくらでも展開していけそうです。
米林監督はまだ若い監督。これからジブリを背負って立っていくであろう人なので、これからの時代に求められる新しいジブリ作品をどんどん創っていって欲しいと思います。
期待しています。
長くなってもいいからもう少しHappy Endがいいな!
ポニョも期待通り大人でも楽しめたし、とっても期待に胸をふくらませて臨んだ感想は?っていうと、見終わったときに「あれっもう終りなの」っていうのが素直な感想でした!!
翔は間違いなくアリエッティの味方だし、ドールハウスのハーブの香りから小人たちの存在を確信した大おば(?)の貞子さんも力になってくれそうだし…人間と小人が共存できる世界を描いてHappy Endにして欲しかったなぁって思いました!でも、さすがジブリ映画の真骨頂、アリエッティたち小人からみた人間の世界や自然の圧倒される綺麗な描写は目を見張るものがありました!!ポ~ニョポニョポニョ♪って口ずさんでた子供たちには面白くなかったんじゃないかな???
アリエッティが可愛い。けど・・
いまひとつ、もの足りない感じです。
きっと誰が見ても(小・中学生が見ても)同じような印象を受けると思います。
静かでオシャレに作っているので、あんまり小さいお子さんには面白くないと
思います。
ジブリファンの方、映画を見慣れていらっしゃる方には
絵の細かさ・色彩の美しさジブリらしい手の込んだ設定・世界観に
満足できると思いますが、物語が薄かったです。
しいて言うなら、音楽と映像がとても合っていたと思います。
あんな素敵なドールハウス・・私も欲しいと思いました。
素朴さが魅力
拙ブログより抜粋で。
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ファンタジー然とした小人目線での描写には目を見張る一方、作為的な盛り上がりに落胆を隠せず、トータル的には及第点といったところ。
ただ憎めないのは、新人監督らしく思い入れたっぷりに作品の随所から過去のジブリ作品への愛情が滲み出ているから。ジブリファンならいたるところでニンマリしてしまうこと必至だろう。
ストーリー的にはかなりこぢんまりとしたお話で、簡単に言ってしまえば、人間に見つかってしまったアリエッティ一家が引っ越していくだけ。
序盤は初めて人間の住む部屋へ“借り”に出掛けるアリエッティの目を通して、“巨人の世界”での冒険が描かれる。
これがなかなか圧巻で、人間にとってありふれた日常世界が、壮大なワンダーワールドと化す様はファンタジー映画らしい楽しさに満ちている。
単に視点の違いによる巨大な世界というだけでなく、そこで暮らす小人たちが人間の日常品を工夫して道を作ったり、冒険の道具に使っているという様々なアイデアの映像化が、些細なものから空想を広げた童心を思い起こさせ、このワクワク感はまさに「子どもの頃には見えた」世界だ。
しかしアリエッティと翔の交流に話が進み、人間の側に視点が移ると、途端に魅力がしぼんでしまうのが残念。
アリエッティにしても翔にしても、よかれと思ってしたことが厳しい現実の前で悲しい結末を招く。そういう教訓めいた流れ自体は若い二人の成長譚として充分納得いくのだが、小人を捕まえようとする家政婦のくだりが明らかに演出過剰で、この素朴なおとぎ話を破綻させてしまった。
家政婦を悪役に仕立て、無理矢理にサスペンスを盛り上げようとしたのが失策だろう。この作品世界の小ささから考えると、小人を捕まえようとするのも子どものいたずらぐらいでちょうど良かったように思う。
ちょっとグダグダになりかけた終盤、なんとか盛り返すのも、アリエッティたちが変にやり返したりするようなスペクタクルに走らず、ただ引っ越すだけという、小人という素朴な題材らしい“身の丈に合った”落としどころを選んでいるからにほかならない。
小人の世界をたっぷりと描いたファンタジー
小人の世界をたっぷりと描いたファンタジーである。
小人から見た世界がどうなるかという映像をいろいろと楽しめる。
小人が床下にいる、小人が住むドールハウスを作って何代にも渡って待っている、など夢のある話にワクワクする。
あれもう終わりなの、という感じで終わってしまうので、話を短縮して、大勢の小人が出てくるなどもう一盛り上がりあるといいように思えた。
絵本好きな人にお勧めしたい作品である。
違和感が残りました。が、印象は薄いのです。
さすがジブリ、絵の表現はよいです。
物語、「で?」といったところです。
絵が売りなら、二時間アリエッティ達の生活を
ただ見ていたほうが、借り暮らし生活にいろい
ろな工夫があって感心して終われましたwww
(物語にならんか。)
あの大きさの小人があんなふうに動き回ってい
たら三代もちません。迂闊すぎます。
と、言いたくなる位現実に引き戻されます。
舞台が現代日本なのも微妙ですね。外国人
向けですかね。
そう、なんというか「唐突」なのです。
いろいろなものが。この文章のようにwww。
感情移入はできないですね。
素材はいいと思うのですが。
描画、世界観は超一級!しかし、物語は…
*ネタバレ有り*
鑑賞前の方は、ご承知おきの上、お読み下さい。
全体的な世界観、描写力はさすがで、引き込まれます。 ぐいぐいとアリエッティの世界に引き込まれました。
しかし、せっかく引き込まれたのに、度々現実に引き戻されます。 それは…
1 おはるさんというお手伝いさんの毒が強すぎる。 可愛げのない、ただの陰険なおばあさんとして描かれていて、人間の嫌な部分を見せられる。
普段、そういう人間を見る機会の多いこの現実世界から、せっかく離れる事が出来ると思ったのに、映画の世界にまで、人間の嫌らしさを見せられると正直辟易してくる。
意地悪でもいいが、他の側面も描いて欲しかった。 意地悪でも可愛い、どこか憎めない、せめてそんな感じにして欲しかったな~
2 猫、カラス、の描写が、しつこい。 自然、動物はそんなに甘くない、という感じはわかりますが、ちょっとオーバーです。 実際のカラス、猫もあんなに執着しませんので
3 物語が平板で、盛り上がりに欠ける。 肝心の、主人公アリエッティと、少年の交流が深まらないまま時が過ぎ、あれ?もうそろそろ映画終わる時間なんだけど、まさかこれで終わり?と思ったら、本当にそのまま終わってしまいました。
交流に深みがなかったので、ラストもあっさりしたものにしか感じられず、感情移入は出来ませんでした。 まあ物語の展開からしてこんなもんだろうという感じです。
あと一つ二つ、離れたくはないけれど、別れなければならない。お互いにそれをわかって、相手を思って別れを告げるエピソードが欲しかった。
4 説教臭い
人間の嫌な部分が、綺麗で繊細な部分を滅亡させようとしている。 それに対して抵抗するが無力な人間。結局小人は出て行ってしまい、人間と小人は相容れない。
ただ、今の現実をこうなんだ! と見せられているだけで、効果的な解決策や、希望や理想がその先に見えない。 これが現実だと言わんばかりに感じる。
確かにそうなんだが、せめて希望や、解決策、理想を最後に見せて欲しかった。 じゃあどうしたらいいんですか? こうなるのが理想なんですよ!という部分監督の理想のビジョンを見せて欲しかった。
小人を滅びゆく種族とのたまう冷めた病弱少年、その小人を泥棒小人として捕獲しようとするお手伝いさん、ぎゃーぎゃー騒ぐばかりで、現実世界にそのままいるであろう感じのアリエッティのお母さん。 どれをとっても、理想が感じられません。 ありのままの現実を見せられている感じです。
5 ストーリーは、希望や爽快感や夢や理想や充足感やワクワク感が感じられず、期待を持たせる場面はあっても、そうはならず、淡々と進んで行きます。 きて良かったな~という充足感が足りません。
何代も見つからずにいたと言ってはいるものの、あっさり見つかってしまうアリエッティや、彼女の住む家や母親も、「えっ、本当に何代も見つからなかったの??」と感じてしまいました。
正直、主人公含め、どのキャラクターにも入り込めず感情移入が出来ません。 映画に入り込んで、キャラクターになりきりたくてもそうさせてくれません。
感情移入できる程、それぞれのキャラクターの背景や性格、感情、思いが掘り下げられていないのです。 これは致命的でした。
ですので終わるまで、結局、見る私達は、部外者として眺めている感覚です。 映画の中の主人公になりきって人生を楽しめないのです。 すべて他人事に感じてしまうのです。
6 と、つらつらと不満を描きましたが、この不満も期待していたが故です。 実際、世界観と綺麗な描画を見るだけでも価値があると思います。
7 正直、ストーリーは心にまったく残りませんが、映像世界は堪能できるはずです! 一見の価値有りです!!
では~
微妙でした。
そっちょくに、面白くなかったです。
小人の設定で、環境づくり、背景づくりに気を使って、
本質の物語は適当にしてしまったのかと思ってしまいました。
小人で、人間のものを使って、こうやって工夫して使うのかと、
発想に関心はしました。
しかし、切ない感じを前面に出したい作品であると思うのですが、
ハラハラ、ワクワクも中途半端にしてしまい、
その切ない感じがお粗末になってしまったのかな?と思います。
ジブリの絵の丁寧さ、設定には今回も脱帽ですが、
本質のストーリーは残念でした。
あっさり爽やか
人間の日用品等を拝借して暮らしている小さなアリエッティ家の物語。
狩りならぬ借りの風景が,仕掛けと驚きとユーモアに満ちて楽しい!
そして,彼らの住む家が,
隅々まで人間の物をリメイクしたもので溢れ,
その背景を観ているだけでワクワクした!
大がかりなアクション,押し付けがましいメッセージなどは皆無。
結果,全体の印象はあっさり。
それでも,語り過ぎない行間から,
希望の光が見えて嬉しかった。
何より,映像がめちゃ美しい。
そこだけでも満足。
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