劇場公開日 2010年4月10日

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「物語でカタルシスが得られる久しぶりの作品」月に囚われた男 マロピさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0物語でカタルシスが得られる久しぶりの作品

2011年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

今や、興行収入のトップを走る映画は大規模な宣伝とCGを駆使した浮世離れした壮大な映像を操る作品が多い中、この作品は正々堂々と物語で見る側を引き込んでくれた。

途中、正直言うとチンプンカンプンだった。
うーむ。
これは何?
まさに浮遊した感覚で観ていたのだが、レスキュー班の映像が出てきた途端に合点がいった。

まさにサイエンスなことをテーマにしているというか、己とは何か、生とは何か、ということなのだから恐れ入る。

この物語であれば舞台を月にする必要は無かったのだろうが、遠く離れた地であるからこそ生きる設定であるゆえ、それを宇宙にしたことは必然だったのかもしれない。

てっきり「キャストアウェイ」のような映画の月版であるものだろうとタカをくくっていた自分を恥じました(苦笑)

映像を見て血沸き肉躍る事無く、物語で爽快なカタルシスを得られる非常に稀有な作品でした。

マロピ