必死剣鳥刺しのレビュー・感想・評価
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殺陣がよく撮れている
ストーリーは娯楽時代劇でしかない。ただ豊川悦司と吉川晃司の一対一の決闘から大殺陣まで見事に撮影されている。ときにはスローもはいるが自然な流れで気にならず一気に見せるだけの映像になっています
なんだかスッキリしない。。
『必死剣鳥刺し』鑑賞。
*主演*
豊川悦司
*感想*
久々に時代劇を観ました。
ストーリーは、分かりにくいのかなって思ってましたが、わかりやすかったです。
兼見三左エ門は、何故刺したのか、現在と過去を交互に繰り返しながら、謎を解くように物語が進む所が良かった。
あと、兼見三左エ門と里尾との恋愛模様も描かれてて、最初は良かったけど、モヤモヤ感が残ってしまった。。
父親から薦められて観ましたが、個人的にはモヤモヤ感が残ってしまった為、スッキリせず、少し残念でした。
しかし、
トヨエツの武士姿が似合っててカッコ良かったですし、刀を振る姿が素晴らしかったですし、脇を固めるキャスト陣がめちゃめちゃ豪華で、驚きました。
タイトルの鳥刺しって、食べ物かなって思いきや、食べ物じゃなかった!(笑)
総じて、まぁまぁでした。親父!ごめん!w
これは見事な平山秀幸監督作品
本当に、見事な映画だった!
この映画タイトルの真意を知るのはクライマックスの一瞬のためであるが、それ故に決して忘れることができない映画となった。
能の舞いから始まるが、能が終わった直後、殿中で一人の藩の侍が藩主の側女を刺殺するという衝撃的な場面から始まる。刺殺したのは藩でも地位のある兼見三左ヱ門(豊川悦司)であったが、彼の回想シーンによって、藩の様々な人たちが「藩主の妾が藩政に口出しをして藩主は妾の言いなりになっている。そのために藩の財政を担当する侍は自決させられ、農民への重税もあって藩が危機的な状況になっている…」などと言っていたのが分かる。
三左ヱ門は、そのために藩主の妾を刺殺したのだ。
殿中で刃傷沙汰を起こしたのだから、死罪は免れないと思っていると、1年の謹慎。そして藩の重職への復帰……しかし、それは様々な策略によるものだった。
……といった面白い展開のドラマが描かれる。
また、三左ヱ門の近くには結婚に失敗した彼の姪(池脇千鶴)がいて、妻を亡くした三左ヱ門を慕っていた。
三左ヱ門を演じた豊川悦司は『今度は愛妻家』と並ぶぐらいの名演を見せる。凄腕の剣士としての側面も素晴らしい。
本作は、公開時(2010年)から気になっていた映画であり、同年のキネマ旬報ベストテンにも選ばれて更に気になっていたのだが、ようやく観た。(同年のベストテン作品は全て鑑賞済)
観てみたら、「これは公開時に観ていたら、自分の選んだベストテンにも影響あったかも…」というぐらいの映画だった。……ちなみに、同年の小生が選んだ日本映画ベストワンは『告白』。
さすがの平山秀幸監督作品であったが、『愛を乞うひと』など傑作多数の中、時代劇映画でも傑作を残していたことに感動した。
<映倫No.118695>
美しい武士の姿があった
日本人が持つ、武士のイメージを完璧に描いてくれた。良い映画だった。
藩のため、藩主のために身を犠牲にして動いていた男かは、最後に自分のために必死剣を振るう。
トヨエツと吉川のかっこいいこと。
そして、期待を裏切らない岸辺一徳のゲスっぷりは良かった。
出だしはよかった。 殿様の側室をいきなり刺殺するという謎の始まり。...
出だしはよかった。
殿様の側室をいきなり刺殺するという謎の始まり。
なぜそんな狼藉を働いたのかは前半で分かる。
ただ、後半が今一つだった。
姪っ子に手を出してしまうという禁断の展開はさておき、「必ず迎えに行く」と約束したのにあの終わり方はない。
トヨエツだけ不死身かと思われるような殺陣、さらに「絶体絶命の時だけ使う」という必死剣も結局のところ目の前の相手一人だけしか刺せないではないか。
色々と残念だった。
【”剣を使う際には、半ば死んでおりましょう・・”と藩の行く末を憂う武士は言った。藤沢周平の善ある人間を描いた世界観を可視化した、現代ではナカナカ観れない心に響く時代劇である。】
■私事で恐縮であるが、藤沢周平の作品は、名もなき市井の民を描いたモノから、海坂藩を舞台にしたモノまで、総て読破している。
そして、数は少ないが、藤沢周平の作品を原作とし映画化された作品は、皆、面白い。
何故なら、そこには藩の行く末を憂いながらも、武士社会で生きる、武士の姿が確かに描かれているからである。
◆感想
<内容は巷間に流布しているので、印象的な事のみ記す。但し、内容に触れています。>
・兼美三左エ門(豊川悦司)が、藩の行く末を想って身命を賭して行った事。そして、愚かしき海坂藩君主(村上淳)を諫め、彼の助命を嘆願する中老、津田(岸部一徳)の真意。
ー 会社勤めをしているものには、心に響く。武家社会は、もっとキツカッタのだろうな。出世と保身。だが、三左エ門の姿が崇高なのは、そんなことに囚われず、只管に藩を想う姿が伝わって来るからである。-
・三左エ門が津田の箴言もあり、斬首から閉門に減罪されたシーン。彼を支えたのは、三左エ門の故妻(戸田菜穂)の姪である里尾(池脇千鶴)であった。
ー 彼女は、三左エ門の食事から、湯あみの際も、背を流す。徐々に二人の想いが募っていく。-
・愚かしき海坂藩君主を諫めるために、遣って来た剣の達人、御別家(吉川晃司)。彼を迎えるのは同じく剣の達人、三左エ門。
ー 同じ、藩の行く末を思っての二人の剣術シーンは見応えがる。-
・そして、決死の思いで御別家を斃した三左エ門に対し、中老、津田が発した一言。
ー 組織で、ソコソコの地位に上がるのは、こういう狡猾な輩である。-
<三左エ門の命を懸けた最後の斬り合い。そして、皆が初めて見た”必死剣 鳥刺し”。
ラスト、三左エ門の帰りを待つ、里尾の姿が切ない。
今作は、真の漢とは、どの様な人物なのかを、若き昔、学んだ作品でもある。>
素晴らしかった
山田洋二の藤沢周平シリーズを見たので、こちらもついでに見ると東映映画で、あんまり東映らしくなく、松竹みたいな雰囲気だなと思ったら、クライマックスの剣劇が見事に東映っぽい荒々しさと禍々しさ。鳥刺しの鋭さがすごい。池脇千鶴とトヨエツの恋の感じも最高だ。
「死んだふり必死剣」の大立回りよりは…
文庫本「藤沢周平ナビ」を読むと
この映画が高く評価されていたので、
「海坂藩」出身者として初鑑賞。
藩主の愛妾を殺害したのに何故寛大な処分
だったのか、
藩主の復讐のためなのか、
家老に何か思惑があるのか、
自分の心情に近い別家と闘う大義は、
最後の必死剣で
藩主・中老の二人とも倒せるのか、
等々が頭を駆け巡り、
飽きることなく観ることは出来た。
しかし、藤沢周平映画化作品としては
異質な感じを受ける。
それは、
同じく藩政の悪腫を取り除いた主人公に
寛大な処分を下す藩上層部に健全さを匂わす
「山桜」と異なり、
この作品では、藩主・中老までも悪腫。
だから、
結果的に非情な封建社会を描く物語に
なっているこの作品は、
かつての「切腹」や「武士道残酷物語」等の
映画を思い出させるのだが、
そもそもが、
「海坂藩」のモデルの「酒井家庄内藩」は
藩主・家臣・領民が良好な関係だったと
言われる藩なので違和感がある。
また、ラストシーンの殺陣も
小林正樹監督の名作「切腹」を
思い出すのだが、
元々が一人対多数の大立回りは
リアリティに欠けた闘い。
「切腹」では、まだリアリティの高い描写で、
更に、奥に控える家老の心象を
大立回りと交互に映し出す
緊張感を高める見事な演出で、
この作品での監督の力量とは
その差は歴然だ。
この「必死剣鳥刺し」はある意味、
一時的に仮死状態に出来る能力も含め
「死んだふり必死剣」なのだが、
リアリティの観点からは
程度というものがあり、この作品では
必要以上の主人公の不死身さ描写も加わり
没入感から引き離されてしまった。
本来、藤沢周平の世界には
オーバーアクションは
必要の無いはずなので、
妻や姪との関係など
人間描写にもっとウエイトを置いて描いて
欲しかったと思う。
多分、藤沢周平の原作には
そんな超人的な描写は無く、
あくまでも映画としての演出と
想像したのだが。
因みに、私の藤沢周平「海坂藩」映像作品
ベスト3は、
・たそがれ清兵衛
・蝉しぐれ(NHKドラマ版)
・山桜
で、
「切腹」は
我が映画人生ベスト10の内の一作です。
鳥刺し炸裂! 全身に鳥肌!
近年の時代劇映画で面白かったものとして思い浮かぶのは、たそがれ清兵衛と必死剣鳥刺しの二本だ。
で、この映画、主役の豊川悦司がいい。 自分の命を差し置いてでも信義を貫く武骨な男。 役どころの割に声の細さが気になったが、目つきの鋭さでカバーしている。 物語が進むほどに、兼見という侍の個性に魅力を感じていった。
豊川だけでなく、御別家役の吉川晃司も実にいい。 カッコイイ! 豊川との一騎打ちも、リアルで緊張感抜群で文句なし。 悪い役人役の岸部一徳も、彼にしかできない見事なはまり役。 キャスティングの成功が、この作品のクオリティを上げている。
最大の見どころは、兼見が最後に繰り広げる壮絶な立ち回りだ。 落ち武者状態で息も絶え絶えになりながら、なおも刀を振り乱し続ける。 尋常でない豊川の眼付きは、もはやこの世のものではなかった。 スゴイの一言。 そして、まさかのタイミングで必死剣鳥刺しが炸裂! その瞬間、鳥刺しだけに、全身に鳥肌が立った。
若山富三郎や中村錦之助など、モノホンの時代劇俳優がいなくなって随分経つが、まさかこんな凄い立ち回りを観ることができるとは想像もしていなかった。 同郷の平山秀幸監督に、最大限の賛辞を贈りたい。 バンザーイ!!!
ラストバトル。
あんなに血をドバドバ出す演出で徹底エンターテイメント方向を狙うなら、必死剣で岸部一徳だけじゃなくバカ殿も串刺しにぶっ殺してスッキリさせて欲しかった。リアル演出かエンターテイメント演出かブレる監督さんだなぁと感じた。いいシーンは同僚の小日向文世が帰宅時に門の前で主人公に「一献どうだ」と誘って、城下の柳の揺れる川添いの居酒屋に入るところ。根本的に今と変わらない人の模様から江戸時代に生きる人のリアルを感じた。池脇千鶴は想いを寄せる人に一生に一回だけ抱かれた幸せだけでこれから生きていくことになる。切ないラストだった。現代にも通じる女の業ともいえる。いいところ悪いところ全体的に差し引いて「良かった」が残る作品だが山田洋次監督作品には足元にも及んでいませんでした。
この時代の生活の所作の一つ一つが心を洗われるようで美しい。 まさに...
この時代の生活の所作の一つ一つが心を洗われるようで美しい。
まさに、生活が美学のよう。
冒頭の上様の妾を殺害したシーンや、"必死剣 鳥刺し"には衝撃を受けたが、1番印象に残るのは「悪い女」と「良い女」が出てくるということ。
この二つの女性像を見て‥今の自分に置き換えて色々と考えさせられる。
ラストシーンの毎日、息子と迎えを待つシーンの純粋さが心苦しくもなる。
正義感の強い男と真の良き女だからこそ、幸せになってほしかった‥
山田洋次になれなかった
山田洋次と比べてしまうのは酷と言うものですが、職業監督が職業脚本家と製作委員会の言う通りに作ってしまった感が出てます。
冒頭の蓮子殺害までは(5分くらい?)非常に良い出来でしたが、後はなんと言うか、あーこれ作らされてるなーって場面のオンパレードです。
テレビドラマのような分かり易さをわざわざ映画にする意味はありません。
作りたくないものも作って行かなくちゃ食べていけないと言う、エンタメ業界のマイナス面を見事に映像化した作品です。
刺す人間を間違えた(!?)
とにかく切ない…
結局、1番愚かな人間が生き残った…
やっぱし、上がダメだと国は乱れる…
って、それにしても、トヨエツの身体は、剣の達人の身体には見えないなぁ(^_^;)
まぁ、何はともあれ、藤沢周平の『隠し剣』シリーズは間違いない(^^)b
藤沢周平原作をもう一作。映画としてはこちらの方が断然面白い。 いき...
藤沢周平原作をもう一作。映画としてはこちらの方が断然面白い。
いきなりの側室暗殺。もう面白い。藤沢作品には定番の仄かな恋心。池脇千鶴、似合ってた。吉川晃司もとても良い。しっかりしたキャスティングが「蝉しぐれ」との差。
そして驚きのラスト。そうか、そういうことだったんだ。まさに必死剣。しかし、しかし、もう1人いって欲しかった。が、かえってそこが哀愁漂っていたのかも。池脇千鶴のラストショットと共に。
武士としての、人としての、誇り。
時代劇専門チャンネルで鑑賞。
原作は未読です。
妻を失い、死に場所を求めて藩政の悪種となっていた藩主の愛妾を殺めた兼見三左ヱ門(豊川悦司)。
しかし、死ぬことを許されず、藩の黒い陰謀に利用されたばかりか、武士の矜持すら踏みにじられ…
クライマックスの凄絶な殺陣に心揺さぶられました。
気迫に満ちた男ふたりの激闘も去ることながら、藩の思惑に振り回された挙げ句、理不尽にも討たれようとする三左ヱ門でしたが、秘剣"必死剣 鳥刺し"でもって一矢報いました。
しかし、その剣は名前の通り最期の一撃必殺の剣技にして、成功の瞬間には命を落としている…。武士として、人としての誇りのために戦い抜いた男の生き様に胸を打たれました。
あれだけ切られて、まだ??
「隠し剣鬼の爪」が面白かったので期待してこちらも拝見しました。
冒頭まもなく主人公がいきなり屋敷内で剣を使って人を斬るところから始まり、彼が只者ではないことを示唆するシーンと言えますが、みなさんがおっしゃる通り、主人公である豊悦さんの上半身が剣の達人である体ではまるでないので、この人が剣の達人であるということは後半まで理解してませんでした。2回もお風呂のシーンがあるのですから、やはり豊悦さんには剣の達人であるべき肉体であって欲しかったし、映画の中でもそれを彷彿とさせるシーンがほしかったです。
時代劇として、ふすまを開ける所作などはよかったですが、昔の時代劇には家に上がるときに足を拭く場面があったり、身分の高いご別家様あたりには必ずお付きの人くらいいたと思うのですが、まったく一人で殿のお屋敷に向かったり、ストーリーとは直接関係ありませんが、そういう細かい点が手抜きされている感じがしました。時代劇とはストーリーも大事ですが、そういった「間」というか、ちょっとした風情も楽しんだり、リアリティも大切だと思うのです。
また、ストーリーとしてはラスト近く、主人公が上司である岸部一徳に秘剣を使って殿を守れと命令されたあと、彼を慕う姪に「必ず迎えに行く」と言ったのは矛盾する気がしました。秘剣を使わずとも「ご別家様」に勝つことができると思ったのでしょうか??
それにしてもラストの斬り合いはいくら見せ場とは言え、どれだけ斬られてもなかなかこと切れない主人公が超人過ぎる。それまでに斬られた人達があっさり死ぬのでその差が際立ちます。それだけ彼の腕が良く、周りが下手ということ??あと血が噴き出しすぎ。
主人公と姪の一夜のシーンは不要とも思ったけれど、主人公との約束を待つ姪と彼との一粒種の赤ちゃんとのラストが生きてくるのでありかと思い直しました。「四十七人の刺客」のラストを思い出しました。
圧巻。
①兼見はなぜ、いきなり冒頭で側室を殺害したのか。
②普通なら打ち首のはずが、家に1年禁固の刑で済んだのか。
最初のお屋敷でのシーンでいきなりびっくりし。
その後は、①の理由が回想シーンで徐々に現われ、②の現在と交互になっていく所。ここはちょっとわかりずらい所もあったのですが。
③刑が明け、2年領内を旅していただけなのに、①の時より出世している。「なぜだ?!」の嵐。
④きっと黒幕がいそうだけど、それって誰?。
そんなちょっとサスペンスチック(時代劇でも使う?)な展開の中で。「妻の姪」里尾が「おじさま」と兼見を慕うところが、ちょっと心温まります。
藩きっての剣の名手である兼見が生み出した「必死剣 鳥刺し」。それを見た人は誰もいないという設定が、どんな技なのかハラハラしました。いつ出てくるのか、と。
クライマックスの15分。これでもかーの殺陣や、この一連の騒動のあっと驚く幕引き。凄すぎるわ。しばし茫然・・・。
時代劇はあまり観ない方ですが。核となる登場人物が少ないため、徐々に話にのめりこめました。
豊川悦司と吉川晃司はよかったが・・・
藤沢周平原作は山田洋次さんの監督作品を見慣れてしまったせいか、この映画の運びについては何故か違和感、多少の時代劇臭さ、みたいなものを感じてしまった。
ストーリーとしては暗愚な殿さまに対するカタルシスが不足か。
また池脇千鶴さんはたいへん素晴らしい女優さんですが、もう少し可憐さ、華のある人を配役すれば主人公が感じたはずのせつなさが際立ったはず(池脇さん、本当にごめんなさい)。
串焼きとは違う・・・
悪政の陰に女あり。藩の財政が苦しく、奥の予算を減らすように提言したばかりに勘定方の安西(瀧川鯉昇)が切腹させられた。などなどと、悪政続きだった・・・らしい。
閉門とは自宅の納屋などに閉じ込める罰のこと。現代の禁固刑に当たるのだろうか。その罰の1年間世話をしていたのは睦江の姪にあたる里尾(池脇)だったが、やがて叔父に心を許して、再婚話も断った。三左ェ門は中老・津田(岸部一徳)から上様と険悪な間柄となった従弟にあたる別家・帯屋隼人正(吉川)を討ってほしい密命を伝える。
必死剣とは兼見が編み出した秘剣。名前の通り、半ば死んでいる状態、絶体絶命のときにのみ使う剣なのだ。そのため、兼見と結ばれた里尾を知り合いの家に匿わせる・・・
帯屋を斬った直後、家臣たちは兼見を乱心による騒動だとして大勢で囲む。津田にだまされた兼見。刑が軽く済んだのも帯屋を斬るために仕組まれた罠だったのだ。「これが鳥刺しか?」「いや違う・・・」
ラスト15分は確かに壮絶な殺陣。血まみれ泥まみれ、たった1人で剣客(といっても、人を斬ったことがないような家臣たち)を相手に斬られながら立ち向かう。半死状態のときに使う鳥刺しはいつ出るのか?と、狙うは津田だろうとわくわく。死にながら鳥刺しするなんてところも想像できたけど、「ダイの大冒険」のヒュンケルを思い出しちゃったぜい~
藤沢作品ということで他の映画とも比較する要素は美術面や言葉。下級武士の薄汚れている障子や低い天井がなかなか良い。美術面だけ見れば山田作品を超えているかもしれないほど。言葉は残念ながら標準語すぎて東北らしさが伝わってこない。恋する池脇にももうちょっと感情移入したかったところだ。なんだかんだ言って、最後の15分しか見どころがないのが惜しい・・・
全52件中、1~20件目を表示