告白(2010)のレビュー・感想・評価
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告白
松たか子さんの全て見抜いたような行動・言動・雰囲気に怖さを感じました。誰もハッピーにはなれない結末だったと思いますが、最後の松さんの生徒に対しての一言に教師としての側面が出ていたのではないか?と解釈しました。
凄かったです!
不謹慎にも爽快感がありましたw
おっそろし〜復讐劇なんだけどカタルシスがハンパないですw
(なんて自分の中の怖い一面を感じつつ、、、)
思ってた程、二度と観たくないようなサイコスリラーでもなく
子供の狂気を扱った重いテーマだけど、中島監督の手腕で
軽やかにファンタジックに魅せてくれて、それはもう
不思議にも嫌な話のはずなのに、興味深い面白さでした。
約7割近くハイスピードで撮影された映像で
切り取られた日常が、ながいプロモかCMのようでやっぱり
その手のプロとして画が美しい。
いつものポップな極彩色は抑えられて私は好きでした。
選曲もわざと楽しげだったり憂いあったりでサントラが
BGMとしても良さげで、とても欲しくなりました。
とにかく、他人はどうでも良くて相手を思いやる
気持ちや想像力が欠如しまくりの人たちばかりで、、、
そら寒いし緊張感もすごかった。
・子供を殺された教師が、復讐とはいえ他人の子を
どん底に突き落とす狂気。
・母に注目されたい一心で暇つぶしに人殺しで有名に
なることに憧れる狂気。
・いつでも人を殺せるけど、自殺する為に薬品収集しているの
と上から目線の狂気。
・自分の子が人殺しでも、それは他人のせいであって一番
かわいそうなのは我が子と思ってしまう親バカの狂気。
それぞれの「告白」は、とても自分勝手に正当化された
ものでした。
自分の歴史を振り返ってもやっぱ中学時代って一番残酷
だったと思うし、そのくせものすごく繊細。
近頃のイジメがどれくらい陰湿かわかんないけど、
今も昔も焼け野原にたたずんでるような子いますよね。
どうしてか、その鬱憤が自己処理できず他人に向けられて
しまう(子も少なくない)微妙なお年頃。
やっぱ私もこの頃には戻りたくないです。。。
娘を殺された森口先生(松たかこ)が淡々と語り始める
冒頭から犯人をオープンにした上で、あえて訴えず
復讐の宣戦布告。
「命の尊さ」を諭してダメなら、わからせるまで、、、って
その方法がいきなり境地を極めてて、かなりインパクトあり。
(いくらなんでも子供にはキツイだろーw)
ポスターになってるだけあって松さんの迫真の
冷たくいっちゃってる顔がホント見物ですw
なんかこの手の話の魅せ方としては斬新でした。
やっぱり・・凄かったです。
原作を読んで大半の作品と同様に期待外れになってしまうのかと思ったのですが、完璧に良い意味で裏切られて最高でした。内容はかなり重いですが、見終わって『頷けました』絶対に薦めたい作品です。改めて、邦画作品を見直した作品です。中島監督の世界観は素晴らしいです!!!
はずれなく凄い作品
決して救われないけど・・映画としては面白かった
他人を一切信頼出来なくなった時に、人は声を荒げたりしなくなってしまうのだなと思った。
松たかこさんの演技は、小さな笑みを浮かべるほどの冷静な語り口であった。森口先生に起こったことを自分の立場に置き換えた時に、上記の様になってしまうのかと感じさせる演技であった。
人に裏切られるから、声を荒げたり興奮するのであって、最初から何も期待しなければ良いとなった後の悲しい行動であったのではないだろうか。
森口先生の行動が、実は犯人の生徒を想う気持ちが背景にあったとは、私には思えない。
そう開き直って感じることで、この映画を見終わっても、悶々とした気持ちにならかった私は奇人なのだろうか。
なお、映画としては非常に展開が練られた面白い映画だったと想う。
救いが
復讐という更生。
予告を観た時点で気味の悪い話だと想像していたが、
それは鑑賞後でもまったく変わらない気持ちだった。
そこいらのホラー映画よりはるかに恐ろしい、
虚実入り乱れた独白形式をうのみにすればするほど、
とめどない復讐の連打を見せられ陰鬱な気持になる。
ネガディブながら最後まで目が離せないストーリーを
今回は派手から遠のき、地味ながら的確な映像美で
淡々と紡いで魅せた監督の手腕には脱帽する。
愛娘を教え子に殺された女教師。
少年法に守られたその13歳を犯人A・Bと名指しし、
復讐を仕掛けたと言い放ち、教職から降りていく。
それまで騒然としていた教室は静まり返り、
すぐに犯人探しのメールが飛び交い始める。
冒頭からショッキングな場面となるが、この話は
犯人が判明してからのそれぞれの告白が主となる。
若年層が引き起こす猟奇犯罪は、未だに減らない。
今作の中でも似たような犯罪や、そこに辿り着くまでの
心の軌跡が明かされるが、私から見ても、なぜ殺人を
犯さなければならないのか明確な理由が見当たらない。
有名税が欲しいからとスクープ目当てで起こす犯罪。
通りすがりや成り行きで関係ない人々を巻き込んで
大量殺人の果て死刑になりたいなどと身勝手な告白。
また今作の中でも描かれるように、ほぼ犯人の誰もが
世間の注目を集めたいという部分に集中している。
なぜ自分を過小評価し、世間を過大評価するんだろう。
有名になった自分を世間が忘れなければ満足なのか?
残念ながら、どんな事件も時が経てば忘れ去られるし、
陰惨な事件で有名になった自分を世間が思いだすのは
次の陰惨な事件が起こったときでしかない。
本当の本心はそうじゃなくて、たった一人でもいいから
自分が願う人に振り向いて欲しいんじゃないだろうか。
親(これがいちばん大きいが)でも恋人でも友人でも。
ありのままの自分を認めて受け入れてもらいたい願望。
受け入れて貰えないからと反発するのは、子供じみた
我儘にとれるが、それを大人になってもやり続けるのは
子供時代からその安心感を味わえてこなかった証拠だ。
どの人間にもどうしようもない欠点があるものだが、
それを受け入れ貴方が大切なんだと、自信を持って
愛してくれる存在が人間には必要だ。心の拠り所は
自分が有名にならなくても、いつでも傍にあったはずで、
自分が手を伸ばせば必ず親身になってくれたのである。
今作でいうなら、犯人の親たちがそうなるべきだった。
Aの親にもBの親にも欠点はある(というか多い^^;)
でももしこの親たちが、子供に対して溺愛ではなく、
放任でもなく、体罰でもなく、怯えや遠慮でもない、
態度がとれていたら、子供側が抱く不安が少しでも
減ったという可能性はなかっただろうか。
離婚で母親が去っても、友人にバカだと言われても、
なんのこれしき!と大胸を張れる強さ。
逆境に負けない強さが養われるのは、逆境に強い
環境に育つことだと私はいつまでも思っている(爆)
松たか子のさすがの演技には目を見張ったが、
この先生の果たす復讐を観たままで終わらせたくない。
監督が最後に入れた台詞が、観るものの予感を刺激し
真実はそうだったのかと気付かせる行いであって欲しい。
生徒の目線と価値観まで降りて命に対する授業を行い、
もはや不可能と思われた更生を試みたと受け取りたい。
目には目を。歯には歯を。では何の解決にもならない。
(この先生は最後まで先生であったと私は思いたいので)
はっきりとした映画
痛快!
さすが
さすが、中島哲也監督!!って感じですね。
今までの作品みたいな、ミュージカルチックな感じはないけれど、最後まで飽きさせない映像と演出でした。
かなり怖く難しい映画だったけど、飽きる事なくのめり込めた理由は…たぶん松たか子の立場に立ったら自分も同じようにするかな?と思ったからだと思えます。法律で罰せられ、罪を償う事だけが全てじゃないですもんね。
『ん?』と思うシーンもあるっちゃありますが、ストーリー自体に問題はない程度の『ん?』なので、いっかな?て感じです。
おもしろくもあり、難しくもあり、怖くもありますが…色んな意味で考えさせられる映画でした。
もう1回観たいなぁ〜、映画館で。
人間の感情
「キレイごと」とかじゃなく、人間の感情が素直に表現されていたかなと思います。
なので、重くて怖いのに、後味が悪くない映画になっていると思います。
あとは、演技がすごくイイので、「上手いな~、よく作ったな~」というような視点でも楽しめました。
劇場で使われている音楽もいいです。
怖い・・・
予想以上でした
今時の子供達は…?
劇場が凍りつきました!!
個人的には、満点です!
しかし、なんという映画なんでしょう!
ジャンル分けも難しい・・・
決して楽しい映画ではなく
涙を誘う感動作でもなく
ただ言えるのは、単純ですが
〝問題作〟です。
今までの中島監督作品のような
ファンタジー色があるのは、冒頭の
1曲目だけです。
原作は、めずらしく、ハードカバーが出た
時点で既に読んでいました。
主人公を始め、主要の登場人物が、順々に
独白(告白)をしていくのですが、
全て、真実を述べていません。
なぜか?
それは
それぞれが、ある対象に向けて語っているからです。
表現する手法は違いますが、完全なる独白ではなく、
聞かせる(読ませる)相手がいるから、
本当の気持ちではなく、時には都合良く、
時には、同情されようと
時には、強く見せようと
脚色しています。
今まで、こんなに悪意に満ちた映画が
あったでしょうか?
そして、
こんなに、セリフに溢れた作品があったでしょうか?
ファーストカットから、ラストカットまで、
異常なまでの緊張感が漂い、鑑賞する側も
かなりの、パワーが必要に感じました。
私はほぼ身動きしないまま、
過ごしてしまいました。
上映中、劇場内が、こんなに静まりかえっていた
記憶はありません。
これは、決して大袈裟ではありません。
そして、エンディングロール中も、誰も一言も発せず
場内が明るくなっても、静かに劇場を後に
する人たち・・・・
なにか異様なムードを感じました。
何か、スゴイモノを観てしまった・・・
これは賛否がハッキリと分かれてしまう
映画なのかも、知れません。
もしかしたら、キライな人が
いるかも知れません。
この映画は
〝素晴らしい〟と
思える人が映画通だとか
そういったリトマス試験紙的な
事も、この作品には、言えません。
たぶん、嫌いな人は結構
いるでしょう。
そういった次元では
ない気がします。
松たか子の演技は完璧でした。
原作のイメージを崩すどころか、
更に広げています。
原作に忠実ですが、一部付け足して
いるシーンが2つあり、
その2つのシーンにより、
原作を超えました!
原作では全く見ることのできない
主人公の内面が描かれているのです。
そして、やってくるラストシーン。
原作を超えたオリジナルな
ラストシーン。
この時の松たか子の表情!!
観た人、それぞれ
感じ方が違うかも知れないので、
書きませんが、
この表情は、衝撃的でした!
この人は、ホントに上手い!
もう、松たか子以外に
考えられません!
そして
いつものように、原作を上手に構成しなおした
脚本!(中島監督スゴイです!)
文句なく、
今年ナンバーワン映画です!
この作品は、観た人に是非、感想を
聞いてみたいです。
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