「衝撃!この映画は観るものを圧巻する!」告白(2010) ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃!この映画は観るものを圧巻する!
15年前の作品です。今回、改めて見直しても、やっぱりスゴイですね〜。若干、記憶違いがあったけど、すっかり引き込まれて魅入っちゃいました。
公開当時、R15+でありながら、小中学生の好奇心を煽るかのようなCMラッシュと宣伝番組の数々に、まんまと乗せられて、映画館へ足を運んじゃいました。
このテの映画はテレビで十分だと考えていて、わざわざお金を払わなくてもいいかなって、思ってたんですが・・・。
でも、映画館で観たこの作品、沢山の人と想いを共有できたってのは、いい経験でした。
エンドロールで音楽が鳴り始めると、帰りだす人結構いますよね。この映画・・・たった一人でした、席を立った人。 それどころか周りが明るくなっても立ち上がる人がいません。
「疲れたね・・・」そんな声がチラホラ、それにまぎれてやっと席を立つ人たちが・・・
自分が劇場を出る時も、まだ椅子の下にしゃがみ込んでる人もいて、大丈夫かな? って心配したのを思い出しました。
それだけ衝撃的だったって事です。ズッシ~ンときました。そして、考えさせられました。R15+っていうのも納得です。
ただ、思春期の少年少女にこの映画は受け止められるのか? メインが中学生の映画ですから同年代として考えながら見てほしいっていう気持ちはありますが。
【ネタバレ】
(以下、映画鑑賞当時のレビューより一部抜粋)
まず、松たか子さんの淡々とした話から始まります。でも生徒たちに聞く耳なし。騒ぎまくりです。学級崩壊といわれていた時期ですから、これもリアルな風景だったんでしょう。
そんなかで、娘が殺されたことを告白します。で、あっさりと犯人も・・・
あれ、これって犯人捜しじゃなかったんだ。ここからどう話が続いていくの?
余計な心配でした。ここからは怒涛の告白連チャン!新たな真実が次々と明かされていきます。このテンポの良さ!そしてたたみかけるような、大どんでん返しの連続!ぐいぐい引き込まれちゃいました。
娘を殺害され、感情を押し殺す松さんを筆頭に、役者さん達が素晴らしかった!
こんな人いないだろうと思わせながらも母親だったらあり得るんじゃないかというギリギリを見せてくれた木村さん、ウザい熱血バカ教師の岡田さん。
そして何よりも特筆すべきは、北原美月役の橋本愛さん!この頃からホンっと可愛らしくて、未だに第一線で活躍してます。
今回、改めて見直して、え〜っ、この人も出てたのか!なんて驚きも満載でした。(松たか子さんの殺害された子供が、芦田愛菜さんだったのも忘れてました)
そして、本編ですが、早い話が復讐ものです。
相手は中学生なのに容赦ありません。まあ、悪いことをしたんですからそれなりの報いは当然だと思います。
少年法もそうですが、精神に異常があったとかいって罪を免れることもあるじゃないですか。とんでもない偽善でしょう! 罪は罪です。
そこにどんな理由(少年だとか、犯罪を認知できないだとか)があろうと、人の自由(一生)を奪うことを許していいはずがありません。生きている限り、罪の意識にさいなまれ、苦しみ続ける罰を与えるべきです。 そんな意味ではこの「告白」という映画、まさに自分には、どんぴしゃりではまりました。
ただ、公開当時は、自分も同年代の子を持つ親として、ざま見ろとか、すっきりしたとかいう感情は、さすがに持てませんでした。複雑な心境ってやつかな。
今回もそうでしたが、ものすごい疲労感が残りました。ホンっと最高に疲れる一本です。
