ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔いのレビュー・感想・評価
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久々に笑えるアメリカン・コメディー
日本ではあまり馴染みのない結婚直前の男友達だけの旅行、いわゆる独身さよならパーティーのドタバタを描いたコメディーだが、花婿の失踪事件を絡めて、これがまた結構おもしろい。
アメリカの喜劇というと、笑えないパロディーと下ネタの連発で、お国ではヒットしても日本では不発という作品が殆ど。その点、今作の台詞は、ある意味、気の利いた下品さで、アジア系のイカれたチンピラに脅迫されるなど、3人の男たちの置かれた状況自体に可笑しさがあり、これは日本でも受けそうだ。
失踪事件の謎解きは少しかったるいが、まるで記憶がないほど酔っての所業が少しずつ暴かれていく過程がミステリアスだ。ただの馬鹿騒ぎではない展開が、この映画の懐を広く深いものにしている。
そして、数々の所業の全容が明かされるエンド・ロールは爆笑必至だ。
全てのネタバレとなるエンドロールは想像を絶する破天荒さで、大爆笑!他の追随を許さぬ面白さ
2日後に挙式を控えたダグが悪友4人を集めて、ベガスで開いた独身パーティー。だが一夜経って、メンバーが目醒めてみると肝心の花婿が忽然と消えてしまったというドタバタコメディ。
ストーリーティーリングが巧みで、最後の最後まで、安易なフラッシュ・パックを使わず封印。何しろ残ったメンバーは酷い二日酔いで狂乱の夜記憶がないという状況を貫いています、おかげで見ている方は、最後まで一体どんな一夜を過ごしたのだろう?そして花婿はどこへ消えたのだろうと、まるでミステリーを見ているかのような謎解きに惹き付けられました。
そのカタルシスは、なんとエンドロールで一気にネタバレします。画面に映る彼ら自身がデジカメで撮影した一夜の痴態は、想像を絶する破天荒さで、大爆笑。ジャッキー作品を超えるエンドロールの爆笑度でした。
とにかく4人が平穏に乾杯した後、一気に翌朝の記憶が飛んだシーンへの飛躍が半端でないのです。最後の独身を満喫するため借り切ったゴージャスな高級ホテルの一室は、嵐の後のように荒れ果てていただけではありませんでした。
何故だかニワトリが駆けづり周り、何とトイレには本物のトラいて、さらに見ず知らずの赤ちゃんがそこで叫び声をあげる始末。
本作が巧みなところは、これらがすべて失踪した花婿捜しの伏線として繋がっていることです。しかも、一つの謎を辿っていくと、新たな事実が判明して謎が深まってしまう展開なんです。
例えば、本人役で突如マイク・タイソンがカメオ出演します。何で彼が?と思ったら、「ペットのトラを返せ」というのです。
記憶をなくした悪友たちと共に観客も、どこでタイソンと接点ができたのか。タイソンの自宅からどうやってトラを連れてきたのか、興味津々です。
命がけでトラを戻しにタイソン邸へ行ったら、監視カメラの映像に昨晩のことが記録されていて、悪友たちはダグの手がかりを得て、次の展開へというふうに、すべてのシークエンスが巧みに繋がっています。
ラストは時間が押したのか、やや強引な展開となるのですが、それまでのエピソードがてんこ盛りで、飽きさせません。とにかく予想外の出来事が次から次に起こって、悪友たちの花婿捜しは、混迷を極めるのです。
さらにストーリーの主役は、花婿ばかりではありませんでした。誘われた悪友たちも個々にマンネリな女性関係を抱えて、この旅を通じて、新しい人生を手に入れるのです。登場人物にとっての“失われた時″の回復は、単に過ぎ去った過去の時間の記憶を取り戻すだけではありませんでした。トラや赤ん坊といった過去の痕跡を辿るなかで、様々に体験するハプニングを通じて、新たに人生を生き直すきっかけを掴むのでした。
単なるドタバタでなく、人間ドラマの要素も埋め込んでいるところに共感しました。
ただ日本人は、本作のようなカジノに昂じる文化をもっていないので、彼らの高揚感が掴みにくいかもしれません。それでもいろんなアメリカ映画がベガスをどのように描写しているかをつぶさに見ていけば、ベガスは多くの人々にとって一生に一度は詣でるべき“聖地″となっているようです。
だからベガスは独身最後の一夜のハメを外すのに、うってつけであり、劇中同様にバツの悪い方にはワイン産地のリゾート地ナババレーへ行ってくるという口実で立ち寄れる便利な場所なんですね。
これぞハリウッド・コメディ
今年のゴールデングローブ作品賞(ミュージカル・コメディ部門)に輝いたおかげで、当初は日本ではDVDスルーの予定だったのだけど、急遽劇場公開が決定した実力派コメディ。
ストーリーは、タイトルの通り(笑)。
ハリウッドの現代コメディって、どれだけ下品さが抑えられるか、それでいて笑えるかが勝負だと思うけど、この作品はそこまでお下劣さがないのが好印象。たとえばセス・ローゲンの「スーパーバッド 童貞ウォーズ」「スモーキング・ハイ」などは笑いに負けじとエログロさが半端なかったり、ウィル・フェレルの「俺たち」シリーズ(注:日本で勝手にシリーズ化ぽくしてるだけで実際シリーズではない)はオフビートにハズしすぎて笑えなかったりする。ちょうどその中間に位置するのがこの「ハングオーバー!」。ありきたりなバチェラーパーティの失態だけど、最後まで爆笑した。
“謎解き”写真でエンドロールまで大いに笑わせてくれるこのサービス精神。このコテコテのエンタメ主義が正統派ハリウッド・コメディだ!
アメリカンジョーク満載!
ストーリーはよくあるバチェラーパーティ(独身最後のどんチャン騒ぎ)の失態を描いたものでしたが、
ここまで派手に暴れて・常識を外れて・ジェットコースター並に話がながれると、もう笑うしかありません!
いろんな意味で“間”が面白かったです。
個性的なキャラクターたちは、映画の中盤から「コイツ、こんなことしてくれないかな(笑)」なんて期待までしちゃうほど(そして期待に応えてくれる!)
カメオ出演のマイク・タイソンはいらないかな(まぁいてもいいけど、笑)。
エンディングロールでは“恥ずかしい写真”がたくさん出てきて、最後まで席を立てずにしっかり笑わせてもらいました。
ブラッドリー・クーパーは、ただのイケメン俳優かと思ったらコメディもできる面白い人だったのでファンになりました。
内容的にはDVDでもいいですが、早く観たい人はぜひ映画館でチェキしてほしいです☆
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