未来の食卓

劇場公開日:

未来の食卓

解説

フランスの小さな村を通じ、子供の未来を脅かす食物汚染や環境汚染を訴えるドキュメンタリー。フランス南部に位置するバルジャック村では、村長と村民の熱心な働きかけにより、小学校の給食を全てオーガニック化するという前例のない施策が講じられている。国民の健康よりも生産者や企業の利益を優先する現代の食産業の実態に真正面から触れ、人間と自然の調和をスクリーンに美しく描き出した意欲作。

2008年製作/112分/フランス
原題または英題:Nos Enfants Nous Accuseront
配給:アップリンク
劇場公開日:2009年8月8日

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映画レビュー

5.0コワイけど、これが現実!逃げずに立ち向かおう!

2010年5月19日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

みんなで現実の世界を見ましょう。
そして、自分たちで出来ることから、行動に移していきませんか?
みんなで頑張れば、今からならまだ、世界は変わると思う!

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epha

5.0現代の人々への問いかけ

2009年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

「素晴らしい」という言葉は相応しくないのかもしれない。
この映画はそれを目的にしていないからだ。
今私らが食べている物ががどれほど危険なものか、それを教えてくれる。
そして、どれほど私らが知らないか、教えてくれる映画だ。
これは絶対に見るべき!

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NEO2

4.5オーガニックとは人類の良心か

2009年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この作品のフランス語原題は、「子供たちは私たちを告発するでしょう」。これを言い換えれば、「私たちの未来は蝕まれている」ということだ。しかも、その未来は遠い話ではなく、現在進行形の未来であることを、この作品は観る者に力強く、訴えかけている。

 オープニングで、今の食品がどれほど化学汚染に汚され、それを食べる人類の多くが身体を病んでいっていることを訴えたあと、カメラは南フランスの小さな村へと入る。その村で行われているのは、子供たちに安心したものを食べてもらおうと、給食をすべて有機野菜や自然食、つまりオーガニックに転換するという、大胆な変革だ。なぜそうするのか。それは、今まで農薬を使った農業がどれほど村民たちの身体を蝕んでいるかを、カメラは村民たちをとらえながら、切々と訴える。

 この作品での衝撃は、いかに我々が自分たちが口にしているものに毒が多いか、ということだ。メタボ予防にと、野菜を多く食べても、農薬に汚染された野菜を食べ続けると、メタボから脱する前に命がなくなる、と言ってもいいくらい、今の食物事情は人を危機へとおいやっているのだ。正直言って、ここまでとは思っていなかっただけに、この作品を見たあと自分の無知を嘆くばかりだった。

 ただ、この作品はドキュメンタリーでありながら、監督のオーガニック礼賛からの視点が強すぎるために、やや作為的な演出が見え隠れする。それは昔のヒトラー礼賛した「わが闘争」にも近いくらいだ。
 しかし、作為的な演出であっても、ほとんどが事実と正確なデーテに基づいたものであるから、この作品が訴えるオーガニック食品の重要性には、観る者はどんどん惹きこまれてしまう。それほどに、今の環境問題、人類の未来への危機意識を我々は早急に高めなければならないことに、危機感が募ってくる。

 今の環境問題とは、人類の良心が試されていることだ。人類の歴史は、自分たちの欲望のために、自然を壊すことにほとんどを費やしてきた。その欲を捨てなければ、真に環境問題を考えることなどできないと思う。
 オーガニックとは、化学薬品の会社や農薬を散布するヘリなどを管理する会社をまったく無視した、作る人間と食べる人間との繋がりのみを大事にしている、欲のないものだ。その意味では、オーガニックとは人類の良心そのものなのかもしれない、とこの作品から感じずにはいられなかった。

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こもねこ